No.12
平成22年第2回定例会
(提出年月日)平成22年6月1日
(提出会派名)市民ネットワーク
今年5月6日、日本原子力研究開発機構は、ナトリウム漏洩火災事故により14年5カ月間運転を停止していた高速増殖原型炉「もんじゅ」の運転を再開した。長期にわたる改修工事において多数のトラブルが発生した「もんじゅ」は、再始動後もトラブルを続発させている。これほどまで長期の停止期間を経ての運転再開は世界の原子力発電史上例のないものである。複雑で多岐にわたる配管すべてに点検が行われているわけではなく、配管を初め使用材の経年劣化も確実に進行しているのである。
さらに、国の「事業仕分け」でも明らかになったように、既に昨年度までに「建設費」及び「維持管理費」を含め9,000億円余りの国費が投入されていた。ほとんど運転がなされず、「研究開発」が目的のはずの原型炉でありながら、何ら研究的成果は上がっていないにもかかわらず、運転停止中の維持管理費だけでも、実に一日当たり約5,500万円もの貴重な税金が投入されてきたのである。
財源不足が問題とされる中、このような税金の無駄遣いを認めることはできない。技術的に困難な問題を抱え、事故発生時には重大な被害が生ずる可能性があり、経済的価値にも疑義があるなど、あらゆる意味で「もんじゅ」の運転再開には合理性を見出すことができない。
よって、本市議会は国に対し「もんじゅ」の運転を即刻停止し、廃炉を目指すことを強く要望するものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年 月 日
千 葉 市 議 会
■結果■