No.17
平成20年第2回定例会
(提出年月日)平成20年5月27日
(提出会派名)市民ネットワーク
青森県六ヶ所村にある核燃料の再処理工場においては、日本にある55基の原子力発電所で使用された核燃料からウランやプルトニウムを製造するための試験運転が、2006年3月末から行われている。
再処理工場を運営する日本原燃の発表によると、2006年度に再処理工場から大気に放出されたクリプトン85は、我が国で稼動中の原発55基から出た希ガス(クリプトン85を含む)の総量(2003年度)の17,000倍以上の異常値になっている。また、2007年10月1カ月間に海洋に放出された廃液のトリチウムは、523兆ベクレルであり、これは原発の14,700倍、自然界の淡水中の8億8, 700万倍のβ線を放出していることになる。再処理工場が本格稼動した場合、放出される放射性物質は、1日で、原発1基が放出する1年分に相当すると言われており、また、濃度規制も全くなされていないことから、放射能汚染は加速度的に拡大する。
セラフィールド(英)やラ・アーグ(仏)の再処理工場周辺では子供の白血病がふえているとの報告もあり、農産物、畜産物、海産物が放射能で汚染され食物連鎖により人が高濃度の放射能を体内に取り込むと健康への深刻な被害が発生する。
また、柏崎刈羽原発を直撃した新潟県中越沖地震では、地震後に新たに活断層が見つかったが、「六ヶ所再処理工場」の直下においても、これまで未発見だった長さ15キロメートル以上の活断層がある可能性が高いとの研究結果が公表され、「耐震性を再検討すべきだ」との指摘もされている。
青森は食料の宝庫であり、食料自給率39%の我が国において、青森の農・蓄・海産物は大切に守らなければならない。
よって、本市議会は国に対し、青森を放射能汚染から守り、食の安全を確保するため、膨大な放射能を放出している「六ヶ所再処理工場」の稼動を一刻も早く止め、閉鎖することを求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成20年 月 日
千 葉 市 議 会
■結果■