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平成17年第4回定例会
(提出年月日)平成17年11月22日
(提出会派名)市民ネットワーク

プルトニウム抽出試験を延期しプルサーマル計画の根本的な見直しを求める意見書(案)

日本原燃株式会社が、六ヶ所再処理工場において開始しようとしているアクティブ試験は、使用済み核燃料から核兵器に転用可能なプルトニウムを抽出するものである。

このアクティブ試験が実施されると、年間、長崎型原爆1,000発分に相当する約8トンのプルトニウムが取り出される。プルトニウムは8キログラムあれば1個の原爆がつくられるとされる。日本はすでに、イギリスやフランスに委託して再処理したプルトニウムを40トンも保有しており、さらにプルトニウムを抽出すれば、核拡散の危険を増大させるものとの国際的批判は免れず、また「余剰プルトニウムを持たない」という国際公約にも反することになる。

これまで、核被爆国として核兵器の不拡散と廃絶を求めてきた国際世論をリードする立場からも、核兵器に転用可能な核物質を過剰に保有する必要はない。

さらに、我が国では、プルトニウムを加工し、一般の原発で燃やすプルサーマル計画が進められている。しかし、プルトニウムは放射能が強いため、加工費が非常に高くつくことや、運転もトラブル続きだったため、原発先進国の多くがプルサーマルから撤退し、再処理をせずに地層処分をするなど、全世界でプルサーマル計画を進めている国はほとんどない。

よって、本市議会は国に対し、核拡散防止と安全性の観点から、アクティブ試験を延期するとともに、プルサーマル計画を根本的に見直すよう強く求めるものである。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成17年  月  日

千 葉 市 議 会

  

■結果■議会運営委員会にて審議された結果、本議会に上程されず。

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