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平成17年第2回定例会 
(提出年月日)平成17年6月22日
(提出会派名)市民ネットワーク
 
 
遺伝子組み換え植物の輸入による組み換え遺伝子の拡散防止対策についての意見書(案)
 
  環境省の平成16年度遺伝子組み換えナタネによる影響監視調査において、ナタネの輸入港周辺11地点で遺伝子組み換えナタネを確認したと公表された。それによると千葉県においては、千葉市美浜区新港からグリホサート耐性の種子が確認され、また、市民団体の調査では、千葉港周辺及び国道14号沿いで確認されている。さらに、昨年、国立環境研究所の調査により、鹿島港から成田に至る国道51号沿い路肩の7地点で、グリホサート耐性の西洋ナタネが自生していることも確認された。
 遺伝子組み換えナタネは、近縁種である小松菜、チンゲンサイ、白菜、かぶ、ブロッコリー、キャベツなどと交雑しやすく、こうした現状を放置すれば、開発企業と生産者の間の問題にとどまらず、風評被害などの経済的打撃は膨大な数字となることが予想される。地域色豊かな農業文化を継承し、種子を外国に依存することなく、日本の農業の自立を守っている有機農業生産者の種子を汚染する結果を招き、自家採種を不可能にすることになり、死活問題ともなりかねない。
 よって、本市議会は国に対し、遺伝子組み換えナタネの放置は、環境の視点からも生態系の破壊の危険因子であり、すでに遺伝子汚染されたタンポポの二の舞になることのないよう、以下の事項について早急な対策を要望するものである。
  1. 自生がどのくらいの範囲に及んでいるのか、また、交雑も含め、周辺環境への影響について調査を実施すること。
  2. これ以上の拡散を防ぐためにも、搾油会社に対し、輸送経路などへの拡散防止を義務づけること。
  3. 雑草化している自生株の除草を実施すること。
  4. 有機農業振興法を制定し、遺伝子汚染を防ぐための国内栽培制限規定を盛り込むこと。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 
 

平成17年  月  日

千 葉 市 議 会  

 

■結果■議会運営委員会にて審議された結果、本議会に上程されず。
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