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平成16年第1回定例会 
(提出年月日)平成16年2月17日
(提出会派名)市民ネットワーク
 
 
県立高等学校再編計画第2期実施プログラム案の見直し・再検討を求める意見書(案)
 
 

 昨年11月,千葉県教育委員会の発表した県立高等学校再編計画第2期実施プログラム案について,該当する高等学校に在籍する生徒や保護者,また教職員から見直しを求める声が挙がっている。県立生浜高等学校の生徒たちは,県教育委員会の発表で該当校になると知った日から,全日制普通科としての存続を求める署名を呼びかけ,現在13万人を超える署名が集まっている。

  今回の実施プログラム案によれば,県立生浜高等学校の全日制廃止・三部制定時制化と,県立千葉高等学校の中高一貫教育校設置に伴い定時制の廃止が示されている。
県立生浜高等学校の三部制定時制化は,第1期プログラム案で示された県立千葉大宮高等学校の通信制化を含めると,千葉市内の全日制高等学校を2校も減らす計画となり,全日制を希望する子どもたちへの門戸を閉ざすことになる。

  県立千葉高等学校の定時制を廃止し,県立生浜高等学校へ移転することは,働きながら学ぶ高校生にとって,職場・駅からの通学距離の延長など,条件の悪化は避けられない。さらに単位制の三部制定時制化は,夜間定時制の代わりにはならない。

  また,県立千葉高等学校に設置される中高一貫教育校は,中学入学時に選抜のための学力試験は実施しないというものの,小学6年生を対象にした何らかの選考は行われ,受験競争の低年齢化は避けられず,さらに「全県1学区」は中学生の遠距離通学という事態を引き起こすことになる。

  県立高等学校は「人材を効率よく」育成する場所ではない。また,それぞれの高等学校には,これまで輩出した多くの生徒や,教職員・保護者・地域住民によって培われてきた文化が根付いているのであり,再編に当たっては,充分な意見交換と時間が必要である。

  そこで,県立高等学校再編計画第2期実施プログラム案は,県内すべての子どもたちに望ましい教育について,在籍する生徒,卒業生,保護者,教職員,地域住民など多くの県民と話し合いの場を持ち,合意形成を図りながら進める必要がある。また,今後の再編に当たってはパブリックコメントを公表し,先行する他都府県の中高一貫教育校や三部制定時制・単位制高校の現状を検証するなど,さらなる検討を行い,慎重に進めるべきである。

  よって,本市議会は千葉県に対し,県立高等学校再編計画第2期実施プログラム案の見直し・再検討を求めるものである。

 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 
 

平成16年  月  日

千 葉 市 議 会  

 

■結果■議会運営委員会にて審議された結果、本議会に上程されず。
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