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平成16年第1回定例会 
(提出年月日)平成16年2月17日
(提出会派名)市民ネットワーク
 
 
サマワより自衛隊を速やかに撤退させ,今後の活動について慎重に審議することを求める意見書(案)
 
 

 2月9日の参院本会議において,自衛隊のイラク派遣承認案件が賛成多数で承認され,イラク復興支援特別措置法に基づく事後承認手続きが完了した。しかし,衆議院の審議で指摘された多くの重大な問題点や疑問点については,参議院においても政府から明確な答弁はほとんどなかった。

  イラク戦争開始の根拠でもあった大量破壊兵器の問題については,米英で独立の調査委員会が設置されるなど根底から揺らいでおり,また,自衛隊派遣決定の判断材料とされた先遣隊調査報告書のずさんさも指摘されている。

  イラク国民の方を向いた支援とは何なのか,今一度検討する必要がある。
2月12日未明,サマワ中心部で迫撃弾による攻撃があった。フセイン政権崩壊後,サマワでの重火器使用の市街地への本格攻撃は初めてであり,自衛隊員を含め死傷者はなかったものの,この地域の治安悪化は明らかである。

  イラク特措法第2条第3項では,対応措置について,「現に戦闘行為が行われておらず,かつ,そこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる地域において実施するもの」と規定されている。また戦闘行為とは「国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為」であって,今回のサマワでの迫撃弾による攻撃は,明らかに戦闘行為が行われている地域と言える。自衛隊のサマワへの派遣は「イラク特措法」から見ても,許されがたいものである。

  よって,本市議会は国に対し,戦闘状態にあるイラク国内から自衛隊を速やかに撤退させ,今後の人道復興支援のあり方を慎重に審議することを強く求めるものである。

 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 
 

平成16年  月  日

千 葉 市 議 会  

 

■結果■議会運営委員会にて審議された結果、本議会に上程されず。
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