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平成15年第3回定例会
(提出年月日)平成15年9月2日 (提出会派名)市民ネットワーク |
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劣化ウラン弾が戦場で初めて大規模に使われたのは湾岸戦争である。本年8月16日の朝日新聞によると,湾岸戦争で約320トンの劣化ウラン弾が使われ,イラク市民を初め米兵帰還兵にも各種のガン,先天的な欠陥症など多種多様な放射線障害が現れたことが報道されている。特にイラク南部のバスラでは1990年に19人だった小児ガンが2002年には 160人と8倍に増え,手足や目がないなどの奇形の子ども達が増えているとの報道もされている。 湾岸戦争後,コソボやボスニアやアフガニスタンそして今回のイラク攻撃に劣化ウラン弾は使われ,これらの地域での被害やこれから起きてくる被害などは予想もつかない。劣化ウランは鉛より比重が重く貫通力が強いため,戦車に当たるとこれを突き破り,発火力も高く激しく燃える。また発火の際に放射能を含んだ微粒子が大気中に飛散し,劣化ウランの持つ強い毒性とあわせ,それが体内に入り込み血液を通じ全身の体細胞に拡散し,長期にわたり内部被爆を引き起こしていくといわれている。同時に大気,食料,水,土壌をも汚染し,戦場で舞い上がった放射性物質は広範な地域を汚染する。そして劣化ウランの半減期は45億年と地球の年齢とほぼ同じである。 兵器が国際法に違反しないとみなされるためには,戦闘終了後,効力を持ち続けない,環境に過度の悪影響を及ぼさない,戦闘地域外に影響を及ぼさない,残酷な方法で殺傷しないことが必要とされている。 劣化ウラン弾の使用はこれらすべての点において,ハーグ条約,ジュネーブ条約などの国際法に違反しているといえる。 ヒロシマ・ナガサキの原爆による悲惨な体験を持つ日本は,このような「新たな種類の核兵器」といわれる劣化ウラン弾が大量に使われることを到底許すことはできない。 よって,本市議会は国に対し,国連に今回のイラク攻撃での劣化ウラン弾の使用やその影響について,住民,特に子どもたちの健康被害調査など実態調査を行い,情報公開することを要望するよう強く求めるものである。 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 |
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平成15年 月 日 千 葉 市 議 会 |
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■結果■ 議会運営委員会にて審議された結果、本議会に上程されず |
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