討 論

2020年9月18日(金)

市民ネットワークの岩崎明子です。会派を代表して議案第99号から第118号については賛成の立場から、発議第9号に対しては反対の立場から、討論を行います。はじめに、
発議第9号千葉市観光振興あり方検討委員会設置条例の制定についてですが、行政主導で観光振興を図るべきという提案の趣旨は理解するものの、令和元年6月から千葉市観光協会内に民間事業者で構成される専門委員会が設置されており、こうしたすでにある仕組みをいかに有効活用しながら観光振興に取り組むかをすすめるべきと考えることから、本発議には賛同しかねるという結論に至りました。

以下、賛成する議案について意見要望を申し上げます。
はじめに、議案第99号 令和2年度一般会計補正予算(第7号)のうち「新型コロナウイルス感染症対策について」です。
インフルエンザの予防接種については、定期接種の対象ではない、生後6か月から65歳未満の市民に対し、本市独自で接種費用の一部が助成されます。今年10月から12月の接種期間で総額は3億7200万円。接種者数は約12万人程度の見込み。同時に高齢者肺炎球菌の予防接種への助成対象年齢を65歳以上に引き下げ、こちらは1600人の接種を見込むとのことです。インフルエンザも肺炎球菌も罹患すると発熱症状があることから、予防接種で防ぐことで冬季の発熱患者の発生数の伸びを抑え、医療機関の負担軽減を図ることを目的として助成を行うものです。
新型コロナウイルス感染症は収束の気配が見えない中、医療現場がこれ以上疲弊しないように、負担を減らすための施策であると理解しました。

ワクチンの供給量についても対応可能と考えているとのことでしたが、ワクチンを接種すれば100%発熱しない、という保証はありません。インフルエンザとコロナの両方の疑いがある人が増えると予想され、「ワクチンを打ったのだから、発熱の原因はコロナの感染ではないか」などと不安に陥る人も出てくるのではと考えます。冬季の発熱患者数増加に備える策として、休日診療所においては新型コロナウイルス感染症の院内感染リスクを減らすため、千葉市医師会等関係団体と連携して診療体制を整え、発熱患者への対応強化を図るとのことです。まちなかの医療機関でも、混乱なく対応できるような体制を作ることを求めます。
また、インフルエンザの予防には、日頃の体調管理がまずは大切であることの啓発にも取り組んでいただきたいと思います。また、保健所運営の効率化としておこなう、市民向け電話相談窓口の委託業務についてです。
今回、専門的な相談に対応するために看護師を増員されることは評価いたします。情報不足は人を不安にさせますが、先般から、コロナ関係の週報を公共施設に掲示し、情報発信することで市民の不安解消に取り組んでいることも評価します。冬場は発熱や体調不良で、相談者が増えると予想されます。いざという時、まずは電話相談で適切な指示が受けられるよう、適時電話回線数を増やして、つながりにくさをなくし、市民の不安解消にさらに取り組むよう求めます。

引き続き、「住居確保給付金について」です。
新型コロナウイルス感染症の影響で、仕事を失った、収入が減ったなどの理由で、全国的にこの住居確保給付金への申請が急増しています。本市でも申請者数の増により給付金の枠を増額補正することになりました。支給期間は、原則3か月ですが、就職に至らなかった場合には支給要件を満たしていれば、3か月延長でき、最長で9か月受給できます。
住所がなくなってしまえば仕事も探せなくなります。新型コロナウイルス感染症の拡大は、経済活動の停滞を通じて雇用・就業に多大な影響を及ぼしています。そのようななか、当事者が時間をかけて新たな仕事を始めることができるよう、支援を続ける必要があると考えます。必要な人に給付金がいきわたるよう今後も取り組むこと。また確実に雇用につなげられるような支援も行うことを求めます。

次に 「リカレント教育講座の配信について」です。
在宅中の市民に学びの機会を確保するため、大学などが実施する市民向け講座のオンライン配信について、市と大学などが協働して実施するものです。
30秒のCMと30分の講座の動画を制作し、大学等が行う生涯学習講座受講につなげていく取り組みですが、市がこれまで実施している生涯学習との関係性を明確にしながらコンテンツの充実を図り、今後の連携を進めていく必要があると考えます。生涯学習や学びなおし、能力開発、スキルアップなどの、学校以外での学びに関する概念がいろいろある中で、千葉市はそれらをどうとらえ、市民に機会を提供していくのか。市としての考え方をまとめて市民に提示し、施策を進めることが必要です。学びたいと思った人が、いつでも何歳でも、身近な場所で学ぶことができる千葉市を実現するため、庁内横断的な体制をつくること。また、市民への周知方法を工夫することを求めます。

次に総合政策局の「幕張新都心冬季賑わい向上事業」についてと経済農政局の「千葉都心賑わい向上事業」については関連がありますので一括して申し上げます。
街の賑わいづくりのため行っている冬のイルミネーションですが、コロナの影響で地域経済が疲弊しているなか、どちらの地域も昨年度より協賛金が減少することが予想されるため「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」を充当して開催を支援するものです。
イルミネーションの事業費総額は幕張新都心で3000万円。千葉都心では1200万円。これだけの予算を使って、どう地元の活性化に活かしていけるかが問われます。本来ならば人を集めることが目的であるイルミネーションですが、密にならないようコロナの感染拡大防止に配慮しながらどのような形で実現できるのか、実行委員会の皆さんと十分協議をして進めることを要望いたします。

次に「幕張新都心将来ビジョン策定」についてです。令和2年から3年の事業として予算計上していたものを、発注時期の見直しから出来高が後ろ倒しになる見込のため、2か年の予算配分を見直すものです。
これまでの幕張新都心のまちづくりは、千葉県が30年以上前に策定した事業計画等に基づき進められてきました。しかしまちづくりの主体は県から市へ移行し、また社会情勢は大きく変化しています。持続的な発展とこれからの時代に相応しいまちづくりを進めるため、概ね30年後を見据えた「将来ビジョン」を策定することになりました。昨年は幕張新都心の現状や課題を整理するため、基礎的データの収集・分析を行う調査を実施しました。
まちづくりは行政だけでなく、そこに住んでいる人たちが主体的にかかわりながらすすめるべきです。こうしたビジョンを作ることの意義や、ビジョン策定後の計画推進について、市民に説明する場を設けること。市民が参加するワークショップを開くなど、意見を取り入れる機会を作ることを要望いたします。

続いて「学校・家庭間連絡システムの導入について」です。
学校への欠席・遅刻の連絡は、主に保護者からの電話で行われていますが、今後は専用アプリを使ってオンライン上で出来るようになります。また、家庭への配布文書の電子化など学校・保護者間の連絡体制のデジタル化が進み利便性が向上するとのことです。
教職員と保護者の双方の負担軽減になる制度であり、また今まで情報が届きにくかった不登校の子どもの家庭等にも文書が届きやすくなることは評価できます。しかしスマホやパソコンなどデジタル通信手段がない家庭や、外国籍の保護者に対し情報格差が生じないか心配です。情報が行き届くよう、十分な配慮をすることを求めます。また、委託事業者からアドレスの流出等、個人情報の漏えいがないよう万全のセキュリティ対策を講じることを要望いたします。本システムを導入すると、直接話すことが少なくなる分、家庭の状況が見えにくくなるというデメリットもあると考えます。危険な兆候を見逃さないよう直接の会話もとりいれながら家庭とつながっていただきたいと思います。

次に、「地域コミュニティ施設等再建支援について」です。
昨年度の台風15号及び19号、10月25日の大雨で被災した町内会自治集会所の修繕工事に対し、罹災証明の発行を受けたものについては、既に修繕が完了していても補助金を交付するものです。
新型コロナウイルス感染症拡大のなか、既存避難所の3密を避けるため、町内自治会の集会所等を分散避難の場所として活用する取り組みも始まっています。耐震基準を満たす集会所が対象ですが、近年、気候変動による風水害や土砂災害発生リスクが高まっています。例えば台風が来る前に集会所の屋根補強をしておくなど、災害予防のための工事についても助成し、避難場所として活用できる集会所を増やす仕組みの創設を要望いたします。

続いて、「スマートインターチェンジ整備について」です。
新たなインターチェンジ整備を想定し、その前段階の予備設計や環境影響調査等が実施されます。(仮称)検見川・真砂スマートインターチェンジは、工業・物流施設が集積する千葉港などの湾岸地域から、東関東自動車道の東京方面とのアクセスを改善し、移動時間の短縮による物流の効率化が図れる、また6車線化された国道357号の整備効果も最大限に発揮できる地点として選定したとのことです。空気の汚れや騒音、交通量の増加による事故リスクの増大など、スマートインターチェンジ開設予定地はもちろん、周辺の地域に与える影響も大きいと考えます。住民が知らないうちに計画が進んでいた、ということがないよう、ていねいな説明や進捗状況の情報提供などを適時行うことを求めます。

次に「保育の質に関する実態調査事業」についてです。
保育者を対象とした実態調査を行う準備として、調査項目等を検討するため有識者からの意見を聴取する会議が8月から行われています。新型コロナウイルス感染症拡大による影響で実態調査の実施が2か月ほど遅れ、令和3年5月に完了見込みであるとのことです。
保育の質とは、保育士のスキルや施設の環境整備だけで担保されるものではありません。特に民営の場合、施設経営者の保育に関する考え方や姿勢にかかる部分が大きいのです。実際に調査する項目をまずは市が提示し、有識者による検討会議で協議する、と伺っておりますが、調査対象となる保育者が民間保育施設の経営者についての意見を述べやすい項目を設定することを求めます。さらに、保護者に対して説明責任を果たしているかなどの観点での調査も要望いたします。

次に、「債務負担行為補正(子どもルーム運営)について」です。主に就労家庭の子どもたちの放課後の居場所として重要な役割を果たしている子どもルームですが、1つに「今年度末で委託期間が終わる花見川区と美浜区にある2か所の民間子どもルームを、再度民間事業者に委託すること」、2つに「新規開設の4か所について、民間事業者に委託とすること」、3つに「現在社会福祉協議会が運営している6か所の子どもルームを、民間事業者に委託替えをすること」、以上3点で合計12か所の子どもルーム運営経費について、令和3年度から5年度までの債務負担行為限度額7億2300万円を設定するものです。
利用児童数が令和2年4月1日現在で1万318人、待機児童数は408人となるなか、その運営が安定していない状況に懸念を感じます。100か所を超える子どもルーム施設の運営を担っている市社会福祉協議会の指導員は、50代・60代が半数以上を占める年齢構成などから退職者も多く、受け入れ枠拡大のための指導員の確保が困難な状況です。
指導員不足を解消するため、求人募集のノウハウを持つ民間事業者への委託を進めるという意図は理解しますが、子どもルームの民間委託を始めてから3年、保育の質は担保されているかなど、民間委託ルームの検証をきちんと行い、課題認識と改善を図りながら委託をすすめていく必要があります。今年度から新たに市職員が子どもルームの現場に赴き、指導員から直接聞き取り等を実施するモニタリング調査を行っていると伺いました。今後は、モニタリングの結果をしっかりと分析・検証し、支援や指導に生かすことを求めます。
また来年4月には、委託替えによって最低4か所は、新しい事業者が運営する子どもルームとなります。4月1日には新入生と在校生が入り混じり、人数も多い中、新しい指導員、子どもたち、新たな体制で混乱しないか心配です。市社会福祉協議会から民間に引き継ぐ時は、子どもたちになるべく影響がないように配慮すべきです。どんな項目についてどのように引き継ぎすべきか。書面上ではなく対面で引き継ぐ、保育現場を見ながら行うなどを市から指示し、引き継ぎがきちんと行われるようにすることを求めます。環境の変化に適応するのが苦手な子どももいます。子どもたちが混乱しないように十分な配慮をお願いいたします。

続いて、議案第106号千葉市立小学校設置条例の一部改正についてと、議案第107号千葉市立中学校設置条例の一部改正については関連がありますので一括して申し上げます。若葉区の大宮小と大宮台小が、大宮小に統合され、美浜区の高洲第一中と第二中が、第一中の場所に統合されるための条例改正です。統合により無くなってしまう旧大宮台小の子どもは、最長で3.1kmの通学距離となり、徒歩で50分かかると聞いています。小学生が50分歩くのは大変です。またこの通学路は樹木が生い茂る場所もあり、帰りが夕方になれば暗いところも多く、子どもだけで歩かせるのは心配です。高洲第二中に通っていた生徒が第一中へ通うことになるのも同様で、遠くなった通学路の安全確保が課題となります。両校とも、街灯の増設や道路の補修、路肩のカラー化など、子どもの安全確保のためのハード的な整備を着実に進めることを求めます。また通学路の安全を見守るセーフティウォッチャーはあくまでもボランティアであり、担い手の高齢化も課題であることから、それ以外の持続可能な安全対策も検討してください。

次に議案第110号 千葉市都市公園条例の一部改正について (蘇我スポーツ公園)です。
蘇我スポーツ公園の中に今回、第3多目的グラウンドとしてグラウンドゴルフ・パークゴルフ・ターゲットバードゴルフができる施設が追加されます。自家用車以外でのアクセスが不便ななか、新しい施設の利用者をどう増やしていくのかが課題と考えます。競技の体験会を企画するなどし、利用者を増やすことを要望します。またトイレの設置や日陰を設けるなど、利用者の利便性に配慮した施設とすることを求めます。

続いて、「議案第112号及び議案第113号財産の取得について(GIGAスクール用パーソナルコンピュータと電源キャビネット)」は関連がありますので、一括で意見を述べます。
パーソナルコンピュータは、児童生徒用を69,714台、教員用を4,964台、予備用を2,271台の合計76,949台を購入。電源キャビネット2,411台については、在籍児童生徒数に応じて44台用と22台用を使い分けることになります。
パーソナルコンピュータ及び電源キャビネットは5年間使うことを想定しており、保証期間はパーソナルコンピュータが5年、電源キャビネットは1年です。リースは支払総額が割高になることが多い上に、購入ならば使用後に返却する必要がないため、支障のない限り続けて使うことで、リースに比べ割安になると考え、購入したと伺いました。
「GIGAスクール構想」は、子どもたちを誰ひとり取り残すことのないように、グローバルで創造的な学びを実現するとの目的です。どのような教育内容にするのか、今後、コンテンツの充実について詳細に検討し、教職員間で使い方研修を行うなど、宝の持ち腐れにしないよう期待するものです。リースでなく買取にしたことで、性能の経年劣化が心配です。ソフトの工夫などにより、できるだけ長期間の有効活用を求めます。
また、子どもの使用環境に十分配慮をしていただきたいと思います。パソコンを使うことによる眼精疲労、ブルーライトの影響、電磁波による影響など、子どもたちの健康に対してどのような影響があるのかは未知数です。まずは現状で考え得る対策を講じること。利用していく中で気づくこともあるので、変化をきちんと記録しておき、中間チェックを行うこと。振り返りを今後の利用方針に生かすことを求めます。

最後に、議案第114号 「工事請負契約(千葉市蘇我スポーツ公園多目的広場人工芝改修工事)について」です。
標準耐用年数である10年が経過した多目的広場は、経年劣化による人工芝の擦り切れ・水捌け不良が発生しているほか、下地が部分的に沈下するなど、安全な利用に支障がでるおそれがあるため、利用者・利用団体からの改修要望をうけ、張り替え工事を実施するものです。
人工芝は、国際的にも問題になっている海洋プラスチックゴミに含まれる割合が高いとの調査結果が出ています。劣化してちぎれたものが、川や海に流れ込んだと考えられます。陸域から海洋に流出するプラスチックごみの実態については、市は九都県市首脳会議を通じて、プラスチックごみの流出の実態について明らかにするよう、国に求めていると伺いました。
人工芝による環境への影響があると分かってきた以上、これから工事を行うグラウンドについては、施工方法等の再検討や何らかの流出防止対策が必要と考えます。
例えば生分解性プラスチックなど、環境に配慮した素材のものを導入すること。また、ちぎれた人工芝が環境中に放出されないよう、排水トラップを設置するなどの対策を講じることを要望いたします。

以上で、市民ネットワーク の討論 を終わります。ありがとうございました。

 

 

 

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