平成29年第4回定例会 一般質問

2017年12月11日

松井佳代子

市民ネットワークの松井佳代子です。通告に従い「1 多文化共生の取り組み」「2 石炭を使用する(仮称)蘇我火力発電所建設計画」「3 郷土博物館の活用」について一般質問をおこないます。

はじめに「多文化共生の取り組みについて」です。

日常的に外国人と接する機会が多くなり、街中でも多言語対応の表示を見かけるようになりました。本市でも「千葉市多文化共生のまちづくり推進指針」を策定しており、10月にはパブリックコメントが実施され、24件の意見が寄せられました。今後は「全ての市民が、国籍や言語・文化などの違いを認め、互いに分かり合い、支え合い、多様性をまちの力にするとの理念をもとに、世界にひらかれたまちづくりを推進」されるとのこと。これを踏まえて、質問いたします。

言語、生活習慣、文化が異なる市民への支援について、どのような支援体制がありますか。また、支援や相談で多いものは何でしょうか。さらに、支援や相談に関する啓発や周知はどのようにされていますか。

(総務局市長公室国際交流課)

(総務局長答弁)

多文化共生の取り組みについてのうち、所管についてお答えします。 言語、生活習慣、文化が異なる市民への支援について、どのような支援体制があるのか、支援や相談で多いものは何か、啓発や周知はどのようにしているのかについてですが、支援体制については、多言語による各種情報の提供をはじめ、千葉市国際交流協会での外国出身職員による生活相談、ボランティアによるマンツーマンでの日本語学習支援、外国人市民、日本人市民がともに参加する多文化理解セミナーなどを行っております。 支援や相談の内容については、日本語学習に関することが 最も多くなっており、千葉市国際交流協会が行っている日本語学習支援や、地域の日本語教室の案内などを行っております。 啓発や周知についても、本市転入時における区役所等窓口での多言語生活ガイドブックの配布をはじめ、本市及び千葉市 国際交流協会のホームページ、SNS等を活用し、各種情報の発信を行っております。

次に、外国人市民のなかには、親の仕事や国際結婚などに伴い、新たに日本へやってくる子どもたちがいます。日本語がほとんどできないまま小中学校へ編入し、日常生活に必要な言葉から学ばなければなりません。当事者の子どもたちのみならず、受け入れる先生方のご苦労も相当かと思います。そこで、学校現場での状況について質問します。

生活や学習に必要な日本語を伸ばすための子どもへの支援ですが、生活言語がほぼ確立していて、学習言語としての日本語を習得したい中学生は、まさご夢スクールの日本語指導通級教室に通うなどの選択肢があります。しかし、生活言語がまだ十分でないなど課題がある子どもの現状はどうでしょうか。これにどのように対応されているかお聞かせください。

(教育委員会学校教育部教育指導課)

(教育次長答弁)

はじめに、多文化共生の取組みについてのうち、所管についてお答えします。 生活言語の課題がある子どもの現状と対応についてですが、生活や学習に必要な言語の指導や、保護者への通訳などの支援が必要な児童生徒数は年々増加傾向にあり、学校からの報告によると本年9月末現在で、小学校では約330人、中学校では約160人と把握しております。 そのうち、日常会話等に支援が必要な児童生徒に対しては、11人の外国人児童生徒指導協力員を派遣し、指導を行っているほか、外国籍の児童生徒が多く在籍する学校については日本語指導のための教員を配置し、言語の指導や生活習慣への適応を促す支援をしております。

続いて「石炭を使用する(仮称)蘇我火力発電所建設計画について」です。

中央区蘇我の臨海部に石炭火力発電所を新設する計画です。平成32年着工予定、平成36年運転開始予定、出力は約107万キロワットと原子力発電所1基分に相当する大規模なものです。市民ネットワークでは本年第1回定例会から継続して質問しておりますが、先の定例会のご答弁では、建設計画のある臨海部では、今でも多くの人たちが粉じんの被害で悩まされていることが明らかになりました。市には「ベランダなどに黒い粉じんが積もる」「洗濯物が汚れる」など市民からの苦情が毎年寄せられ、今年は10月末時点で6件に達したとのことです。そこで、質問いたします。

市はこれらの苦情を受け、平成24年から26年にかけて粉じん調査を行いました。粉じんが多い時期や気象条件など把握できたことは何でしょうか。その結果について伺います。 

(環境局環境保全部環境規制課)

(環境局長答弁)

石炭を使用する(仮称)蘇我火力発電所建設計画について  お答えします。 まず、本市が平成24年から26年にかけて行った粉じん調査の結果についてですが、中央区臨海部の粉じんの主成分は炭素、鉄、カルシウムなどであることがわかりました。 また、粒子が小さく健康への影響が懸念されている微小粒子状物質や浮遊粒子状物質の濃度は、市内の他の地域と比べて大きな差がない一方で、粒子の大きな粉じんについては、南西系の強風時に高いことが確認できたところです。

また、本年11月にドイツで開催されたCOP23「国連気候変動枠組み条約締約国会議」では「脱石炭」が最大のテーマでした。石炭火力は世界全体のCO2排出量の約4割を占めるとされています。パリ協定が目指す温室効果ガス「実質ゼロ」を達成するため脱石炭に向けて、世界の動きは加速しています。同時に世界の地方自治体の首長による気候サミットも開かれ、気候変動対策に向けて結束して取り組むことが確認されました。日本からは広島市長が参加しました。そこで、2点目の質問です。
このような国際的な気候サミットに、本市も市長が積極的に参加し、先進市である姿勢を示すべきではないかと考えますが、ご見解をお聞かせください。

(環境局環境保全部環境保全課)

(環境局長答弁)

次に、国際的な気候サミットに市長も積極的に参加し、先進市である姿勢を示すべきとのことですが、世界共通の課題である温室効果ガス削減について、国においては温暖化対策計画を策定し、2030年度に26%の削減 目標を掲げ、達成に向けた対策を推進しております。 本市としましても、国の計画と整合を図った上で、産業部門や家庭部門など、部門ごとに削減目標を掲げ、市民・事業者・市が一体となり取り組むこととした地球温暖化対策実行計画を昨年度に改定しました。 本年6月には、市長が「COOL CHOICE宣言」を行い、市民に対して普及啓発を行ったほか、広域的な対策が必要なことについては、九都県市首脳会議において、他の自治体と共同で事業を実施するなど、様々な機会をとらえて削減対策を進めているところです。 今後も、市民に対する事業をさらに充実させ、行動につなげていくことが重要と考えますが、国際的に姿勢を示すことにつきましても、方法、効果などについて、先進的な自治体の事例を調査して参ります。

引き続き「郷土博物館の活用について」伺います。

千葉市の中心部に位置し、東京湾や千葉市全域そして富士山までも見渡すことができる郷土博物館、通称「千葉城」ですが、天守閣を備えた立派な建物にも関わらず、城の外観と千葉氏の活躍した時代とのギャップがあることから「千葉城と名乗るのは何となく後ろめたい」印象を受けます。しかし千葉発祥の地に建つこの城を、このままにしておくのはもったいない、本市の資産として有効活用できるのではないかと考えるようになりました。そこで質問いたします。

郷土博物館の設立の経緯と当初の目的についてお聞かせください。

(教育委員会生涯学習部文化財課)

(教育次長答弁)

次に、郷土博物館の活用についてお答えします。 まず、郷土博物館の設立の経緯と当初の目的についてですが、昭和30年代に、京葉臨海工業地帯がめざましい発展を遂げる一方で、文化的に貴重なものが年々失われていったことから、県民文化の高揚が叫ばれるようになりました。 そこで、県と本市が一体となり、県都の中心にある亥鼻公園一帯を「文化の森」として、各種の文化施設を整備する計画を進めることとしました。 その結果、県は文化会館と中央図書館を設置し、本市は、千葉常重が本拠を構えたと伝えられる亥鼻山に、東京湾と発展する郷土千葉市内が一望できる高さ約30メートルの天守閣形式の千葉市郷土館を建設しました。 この郷土館は、「郷土の歴史、文化財ならびに産業、文化、自然科学等の資料を展示し、社会教育を行い、市民の資質的教養に寄与する」ことを目的として、昭和42年4月に、本市の経済部観光課の所管施設として開館しております。 ?

また、開館当初あったプラネタリウムもきぼーるへの移転後はなくなり、いまは展示内容が変化しているとのことですが、

どのように変わってきたのでしょうか、地震対策の工事を含めて、建物の改修はどのようにおこなわれてきましたか。さらに、現在の活用方法とコストを含めた維持管理の状況について伺います。

(教育委員会生涯学習部文化財課)

(教育次長答弁)

次に、博物館の展示内容の変化、建物の改修状況、及び現在の活用方法などについてですが、展示内容は開館当初、プラネタリウムが併設されていたことにより、天文関係の展示物もありましたが、昭和58年に「千葉市立郷土博物館」となってからは郷土の歴史や民俗を中心とした展示を行っております。 また、建物の改修状況については、主なものとして平成12年度から2か年で耐震改修工事を行ったほか、19年度にプラネタリウムが終了し、その跡を近現代展示室に改修しております。 博物館の活用方法としては、歴史関係の講座、鎧や着物の着用体験などを行っているほか、小学校などの歴史教育の一環としても利用されております。 なお、昨年度の郷土博物館の維持管理費は約3,300万円となっています。?

また、郷土博物館は本市の公共施設の計画的保全実施計画において「当面継続」とされており、今後のあり方の検討をされていると聞いています。

その進捗状況はどのようになっていますか。今後の維持管理を含めた方向性についてお聞かせください。

(教育委員会生涯学習部文化財課)

(教育次長答弁)

次に、郷土博物館のあり方検討の進捗状況と今後の維持管理を含めた方向性についてですが、千葉氏関係の展示を充実させる必要がある一方、常設展示では、本市の歩みが全てわかるものとなっていないことや博物館として空調設備が無い階があるなど、展示環境に課題もあることから、現在、今後の目指すべき博物館像について、博物館協議会に諮問し、ご議論いただいているところです。 その結果を踏まえ、関係部局等とも調整を行った上で、博物館が今後実施すべき事業やそのために必要な環境整備など、今後の方向性についてまとめていく予定です。

質問の最後です。郷土博物館のある亥鼻公園の敷地内には、原爆犠牲者の慰霊碑や七夕空襲の平和祈念碑があります。二度の世界大戦の記憶を残す取り組みが各地で進んでおり、公文書だけでなく、民間の資料や体験者の声を集める活動がヨーロッパを中心におこなわれています。広島の原爆資料館や平和公園は、現在、欧米からの観光客でにぎわっており、戦争の記憶を風化させない取り組みは国境を越えてますます重要なものになってきています。市民ネットワークでは、会派の予算に対する要望書でも「平和運動をしている市民団体と連携し、戦争体験者の貴重な語り部等を発掘し、記録化すること。また、市民が広く見られるようにすること。」を提案しています。そこで、慰霊碑や祈念碑のすぐそばにある

郷土博物館に平和資料室を設置してはどうでしょうか。もしくは期間を定めて七夕空襲など平和に関する展示をするのはいかがでしょうか。

(教育委員会生涯学習部文化財課)

(教育次長答弁)

最後に、千葉城に平和資料室を設置してはどうか、もしくは期間を定めて展示してはどうかとのことですが、現在、4階の「近現代の千葉」の展示室において、千葉空襲や戦災関係など平和の尊さを学ぶことができる資料を展示しているほか、平和関係の書籍や映像資料を閲覧できるコーナーも設けております。 このため、新たに常設の平和資料室を設けることは考えておりませんが、期間を限った展示については、今後、展示内容も含めて検討して参ります。

以上で1回目の質問を終わります。ご答弁をよろしくお願いいたします。


ご答弁ありがとうございました。2回目の質問をさせていただきます。

はじめに「多文化共生の取り組みについて」です。

市民への支援について、先ほど「多言語による各種情報の提供」や「千葉市国際交流協会での外国出身職員による生活相談」など取り組みが挙げられました。しかし、本市では昨年12月に花見川区在住のフィリピン国籍の女性が、出産後すぐの子どもの遺体を自宅に隠し、保護責任者遺棄致死などの罪で起訴される事件がありました。21歳の女性は、千葉市内の病院で出産しようとしていることを交際相手に知られるのを恐れて適切な医療措置を受けず、女子トイレで男児を出産後に死亡させたとされています。予期せぬ妊娠についての相談や支援が届いていれば、避けられたケースではないかと考えます。そこで、

外国人市民に対する啓発や周知についての課題をお聞かせください。

(総務局市長公室国際交流課)

(総務局長答弁)

多文化共生の取り組みについての2回目の御質問のうち、所管についてお答えします。 啓発や周知についての課題についてですが、本市には千葉市国際交流協会をはじめ、様々な相談窓口が あり、外国語でも相談できるということを、より一層、多くの外国人市民に知ってもらう必要があると認識しております。 そのためには、ホームページ、SNS等を活用した、各種情報発信の充実に加え、外国人市民の定住化などにより、多様化、複雑化するニーズをさらに積極的に掘り起こし、地域の実情や特徴を把握していくことや、出身国や地域ごとのコミュニティにおけるキーパーソンとの連携などの取り組みが必要であると考えております。

次に子どもたちへの支援についてです。本市で外国人児童生徒を受け入れる際、ミャンマー難民の子どもたちについては、学齢より下の学年で受け入れをしています。また、四街道市、習志野市など他市ですでに学年を下げている子どもたちが本市に編入する場合は、そのまま受け入れをしています。しかし「それ以外は不可」として、外国から本市に直接編入する場合は学齢どおりの受け入れになります。

生活言語が不十分な中学生の場合、十分な学習機会がなければ高校進学にも支障があります。学年を下げての受け入れを不可とする理由と今後の方針についてお聞かせください。

(教育委員会学校教育部学事課)

(教育委員会学校教育部教育指導課)

(教育次長答弁)

はじめに、多文化共生の取組みについてのうち、所管についてお答えします。 まず、生活言語が不十分な中学生の場合に、学年を下げての 受け入れを不可とする理由と今後の方針についてですが、本市では、外国人児童生徒の就学については、体格の違いや心理的・精神的な発達段階を考慮し、日本の学齢に合わせた就学を原則としておりますが、就学後には、児童生徒の日本語の習得状況や学習状況を踏まえ必要な個別指導を行うなど、指導方法を工夫しております。 今後、日本語の能力や学校生活への適応能力なども十分に 考慮し、編入学年の決定について、弾力的な対応を検討して参ります。

続いて、生活言語や学習言語が不十分なまま中学を卒業した子どもたちについて、さらなる学びの場をどのように確保していくのかについてお聞きします。昨年12月に成立した「義務教育機会確保法」の趣旨を踏まえると、日本語の力が十分でない子どもたちへの支援は今後ますます必要となってきます。そのような場の1つとして、夜間中学校があります。2015年7月、国によって中学卒業者にも門戸が開かれ、学びなおしの機会が広がりました。市川市立大洲中学校と東京都葛飾区立双葉中学校にある夜間中学校を見学してまいりました。生徒の日本語力に応じて個々に時間割が組まれていました。また、廊下に掲示されていた作品や表示は多言語対応です。日本語が十分でないまま中学を卒業した子どもたちへの支援について、本市の対応を伺います。

高校受験を見据えた学びの場を求める子どもたちへの対応はどのようにしていますか。また、今後どのようにされていきますか。

(教育委員会学校教育部学事課)

(教育次長答弁)

次に、高校受験を見据えた学びの場を求める子どもへの対応と今後の対応についてですが、学びの場について、ご相談をお受けした際には、県内の夜間中学をご案内し、夜間中学への就学を希望された場合は、入学に必要な書類の作成に応じております。  今後、国の動向を注視しながら、夜間中学についての広報や関係市町村と連携して就学のための支援を行って参ります。

外国人市民への支援や相談の内容については、日本語学習に関することが最も多いとのことでした。子どもたちへの支援については、市の施設などを利用して、NPOやボランティア団体などが学習支援をおこなっています。民間の善意でこれらの活動が担われていますが、先生方はボランティアであっても、場所を借りるのには費用がかかります。子どもたちから受講料を徴収したり、寄付を募ったりして活動を続けているそうです。

日本語の支援が必要な子どもたちの学びに多くのボランティアの力が活かされていますが、それらの市民の活動に対する支援をどのように考えますか。今後の方向性はいかがでしょうか。

(教育委員会学校教育部教育指導課)

(教育次長答弁)

 次に、ボランティアの活動に対する支援の考え方と今後の方向性についてですが、学校におけるボランティア活動は原則無償となっていますが、日本語指導に協力していただいているボランティアの方々には、交通費相当額の報償を支給しております。 今後も、指導が必要な児童生徒の増加や、対応が必要な言語が多様化していることから、大学や民間ボランティア団体等との連携を密にしつつ、支援の充実について検討して参ります。

続いて「石炭を使用する(仮称)蘇我火力発電所建設計画について」です。

粒子の大きな粉じんについては、南西系の強い風が吹くときに濃度が高いことが確認できたとのことですが、中央区内の自治会や市民団体からは、臨海部における粉じん問題に関する申入れや要望が本市に寄せられています。現在は、平成24年から26年にかけての調査を踏まえて、中央区を含めた全市的な調査を12ヵ所で行い、監視されていること、その結果をホームページに公開し、情報発信をされていること、事業者への立入検査を実施し、届出通りにやっているか法律に基づいて指導されていることがわかりました。

粉じん調査では、千葉市環境基本計画に定める環境目標値である「月間値の年平均値が1平方キロメートルあたり10トン以下であり、かつ月間値が1平方キロメートルあたり20トン以下であること」を評価の基準としています。臨海部の事業者で、かつ、石炭火力発電所の建設を予定している事業者による石炭の野積みが原因と考えられますが、事業者の自主調査では、年平均、年度当初から最新の月までの平均値となっています。神戸にある別の事業者が同じような報告をしていますが、月ごとの発表であり、またその対策についても自社のホームページで公表しています。

粉じんの成分ごとの月間値やその結果を受けての対策について、事業者自らが公表すべきではないでしょうか。ご見解を伺います。

(環境局環境保全部環境規制課)

(環境局長答弁)

 石炭を使用する(仮称)蘇我火力発電所建設計画についてお答えします。 まず、事業者の自主調査による粉じんの成分ごとの月間値やその結果を受けての対策について、事業者自ら公表すべきとのことですが、臨海部の事業者が公表している粉じんの測定結果の資料では、測定地点における成分ごとの測定値が、年度当初の4月から最新の月までの平均値となっております。 このため、地域住民への積極的な情報提供を図る観点から、各月の成分ごとの測定値を明らかにするとともに、粉じんの 飛散防止対策についてもわかりやすく周知することについて、事業者と協議して参ります。

先ほど国際的な気候サミットへの本市の参加について、「先進的な自治体の事例を調査していく」とのご答弁がありました。平和首長会議と同様に、ぜひ前向きに参加を検討いただければと思います。また、市長の今期のマニュフェスト「誰も置き去りにしない社会」は2015年9月25日の国連サミットで採択された「持続可能な開発目標」SDGsの基本理念です。この目標には「気候変動に具体的な対策を」が含まれています。

その目標を本市で達成するために、石炭火力発電所をどう考えますか。ご見解を伺います。

(環境局環境保全部環境保全課)

(環境局長答弁)

次に、SDGsに「気候変動に具体的な対策を」との目標が含まれるが石炭火力発電所をどう考えるかとのことですが、石炭火力発電所の建設計画については、計画段階環境配慮書の審査において、大気、水質、自然環境、廃棄物、温暖化対策などの多岐にわたる項目について審査し、事業者に対して可能な限り、環境負荷を低減するよう求めております。 この中で、温室効果ガス削減対策については、省エネ法に基づく目標達成に向けて計画的に取り組み、2030年度に 向けて確実に遵守すること及び事業者が目標を達成できないと判断した場合は、事業の見直しを検討することなどの意見を 述べたところです。 今後も、環境影響評価の各段階において、厳しい姿勢で削減対策が確実に実行されるよう事業者に求めて参ります。

引き続き「郷土博物館の活用について」伺います。

千葉市郷土館として建設された天守閣形式の郷土博物館ですが、当初は経済部観光課の所管施設だったとのこと。昭和46年に千葉県文化会館が発行した書籍『千葉文化の森』によれば、文化会館・中央図書館・千葉市郷土館は文化の殿堂であり、単なる施設にとどまらず、「情操豊かな人間の創造をめざす」との思いがこめられていました。ちなみに、本市の姉妹都市である南米パラグアイ、アスンシオン市の郊外には、「御影城」ないしは「前原城」と呼ばれる城があります。当然、過去に城があった場所ではありませんが、今年秋の叙勲で、旭日小綬章を授与された前原弘道パラグアイ日本人会連合会長の手で建てられた城です。日本の宮大工の監修を受けて、平成8年から約10年の歳月をかけてつくられました。天守閣からはご自身が経営する600ヘクタールの養鶏場全体はもとより、30q離れたアスンシオンの高層ビルも、隣国アルゼンチンの大平原もはっきり観ることが出来るそうです。書籍『築城を語る』によれば、昭和30年代に日本からパラグアイへ移住した前原氏の父、前原深氏が「日本再建の中核となり、世界平和の陣頭に立つ人材育成を城という場で実現する」との思いを述べられていました。千葉にあっても、パラグアイにあっても「城」は単なる建物ではなく、「人間形成」に対する想いをこめた大きな存在であることがわかります。

現在、千葉市のホームページには、郷土博物館(通称 千葉城、亥鼻城)などの記載があり、所管によってバラバラの印象があります。しかし、郷土博物館は千葉発祥の地とされる場所に城としてつくられたのですから、千葉城と名乗っても何ら不自然ではありません。そこで伺います。

郷土博物館を「千葉城」として活用できればと考えますが、これを「千葉城」と呼ぶことについて、どのように整理されていますか。

(教育委員会生涯学習部文化財課)

(教育次長答弁)

次に、郷土博物館の活用についてのうち、所管についてお答えします。 郷土博物館を「千葉城」と呼ぶことについて、どのように整理しているかについてですが、施設名である「千葉市立郷土博物館」は、博物館としての位置付けを表した条例上の名称であり、周辺は市指定史跡の「猪鼻(いのはな)城跡(じょうあと)」となっております。 建物が近世の城郭を模した外観であることから、市民などから「千葉城」の通称で呼ばれていることは承知しておりますが、中世に千葉氏が本拠とした「千葉城」が、この建物であると誤解されることのないよう、観光ガイド等では博物館であることがわかるような表記をお願いしているところです。

また、千葉城のある亥鼻公園は現在、残念な状況になっています。公園入り口にある「千葉市郷土博物館」の表示は「館」で折れていて、残りの部分が接着剤でつけられています。お茶の水にはわかりやすい説明も水もありません。千葉氏の守り神といわれる神明社には説明がありません。手水舎には水ではなく壊れた灯篭などが入っています。神明社の社殿は東日本大震災の影響で、ひび割れて傾いています。猪鼻城址跡の碑の前にはワンカップ酒の容器が寂しく置かれています。中央公園、通町公園、千葉神社の門前町構想が実現するにはまだ時間がかかります。それまでの間、本市や千葉氏への関心を高めるためにも、すでにある お茶の水→神明社→猪鼻城址跡碑→千葉城の観光ルートの案内整備を中心に、地域資源の有効な活用を検討してはどうかと考えます。そこで伺います。

亥鼻公園の整備状況とその周辺を含めたこれまでの活用状況についてお聞かせください。

(経済農政局経済部観光プロモーション課)

(都市局公園緑地部中央・稲毛公園緑地事務所)

(教育委員会生涯学習部文化財課)

(経済農政局長答弁)

 郷土博物館の活用についてのうち、所管についてお答えします。 亥鼻公園の整備状況とその周辺を含めたこれまでの活用状況についてですが、亥鼻公園は、昭和34年度に歴史公園として開設し、55年度に茶室及び庭園を整備するとともに、平成15・16年度にお茶の水周辺や階段などの再整備を行い、ほぼ現在の形となりました。 現在は、観光・文化の面で様々な活用をしているところであり、毎年、春には、園内の約100本の桜を活用した「千葉城さくら祭り」が開催され、本年は6万5,000人の来場を誇るイベントとなっております。  また、平成21年度から23年度まで、3年をかけ、「観光ボランティアガイド」の養成を行うとともに、本市の自然・歴史、   文化等の見どころを載せた「案内マップ」を作成したほか、  千葉氏にゆかりのある猪鼻城跡などを巡るガイドツアーを開始し、28年度は9名の担当ガイドが、200名の皆様を案内しております。 さらに、郷土博物館では、亥鼻公園内に残る城郭の跡について来館者に解説するとともに、神明社やお茶の水など周囲の文化財を見学して歩く「歴史散歩」も実施しております。 加えて、本年12月に、新たにスタートした「千葉市がもっと『好き』になる!」スタンプラリーにおいて、郷土博物館もポイントとするなど、若者を中心とした集客にも取り組んでおります。

これで2回目の質問をおわります。ご答弁をよろしくお願いします。


3回目は意見と要望を述べさせていただきます。

はじめに「多文化共生の取り組みについて」です。

出身国や地域ごとのコミュニティにおけるキーパーソンを見つけ、連携していく取り組みについては必要性を感じるものの、妊娠や出産といったプライバシーに関わる相談しづらいこともあると考えます。その点、国際交流協会による相談は市のさまざまな部署とつながることができるメリットがあります。今は、国際「交流」だけでなく、多文化「共生」が求められています。相談窓口のさらなる周知、啓発をしていただけるよう要望します。

また、外国にルーツのある子どもたちは、高校卒業の資格を得て、日本で働いて、これからの日本社会を支えていく若者たちです。中学卒業後も、日本語の力を伸ばし、高校受験ができるようになるには、支援が必要です。小中学校に在籍している間は、支援が受けられますが、卒業してからは公の支援がありません。今後、弾力的に編入学年を考えていただけるとのことで、前向きな取り組みに期待しております。また、義務教育相当の多様な学びを保障する取り組みとしての夜間中学校ですが、必要な人にそれらの情報が届いていない可能性があります。国から本市に夜間中学校のポスターが20枚届いたそうですが、配布場所は市内各図書館、生涯学習センター、児童相談所などで、国際交流協会、区役所、保健福祉センターには配布されませんでした。ポスターは日本語のみの記述だったとのことですが、外国から来たばかりの市民が日本の学校につながるきっかけでもあります。相談を待つのではなく、夜間中学についての広報を積極的に行っていただけるようお願いします。

また、日本語の学習支援を担う地域のボランティアは、人手が足りず、ボランティアの高齢化も問題になっています。生活や学習、そして就労につながる日本語学習の支援は、自治体はもとより、国としても責任をもって取り組む課題であると考えます。国に対しても、学習支援の体制の確立を要望していただけるよう提案します。

続いて「石炭を使用する(仮称)蘇我火力発電所建設計画について」です。

先ほどのご答弁では、月ごとに粉じんの測定値やその成分を明らかにするよう事業者に働きかけていただけるとのこと。情報公開という点で前向きに受け止めています。粉じんの飛散防止対策についても、神戸の事業者の例を参考に、わかりやすく周知されるよう求めておきます。また、千葉市環境基本計画に定める環境目標値である「月間値の年平均値が1平方キロメートルあたり10トン以下であり、かつ月間値が1平方キロメートルあたり20トン以下であること」という評価基準ですが、加古川市では千葉市の3分の1の環境目標値を設定しています。これは、全国的に見ても低い設定とのことですが、本市では昭和40年代から同じ目標値が変わらず続いています。目標値の見直しを視野に入れつつ、まずは現在の目標達成に向けてご尽力いただけるよう要望します。また、国連の持続可能な開発目標にある「気候変動に具体的な対策を」について、本市では石炭火力発電所の計画について、厳しく意見を述べていくとのことでした。環境アセスメントの第2段階である方法書の審査が来年には始まると思われますが、引き続き、しっかりと審査してくださるよう求めます。

最後に「郷土博物館の活用について」の意見、要望です。

「郷土博物館」は条例上の名称であり、「千葉城」を公の名称として使うのは難しいとのこと。しかしながら、「亥鼻公園」の階段には手すりが整備され、「郷土博物館」にはスロープやエレベーターがあり、「いのはな亭」では日本庭園を眺めながら茶店でお茶や和菓子を楽しむことができ、観光ガイドツアーや歴史散歩、スタンプラリーもおこなわれているなど、今でも千葉城および周辺の活用が行われていることがわかりました。先に述べた残念な状況をそれぞれの所管や法人が改善すれば、開府900年に向けて有効な観光資源になるのではと考えます。さらに、現在活動中の第2期千葉市まちづくり未来研究所は、本市の4つの都市アイデンティティによるまちのデザインについて中間報告をされています。その中に、「猪鼻山周辺の千葉氏と関わる寺院を千葉城と一体化した公園として整備」とあります。ここに登場する寺院の1つ、東禅寺ですが、ハスの台座に立つお釈迦様の像が屋外にありました。亥鼻公園は、千葉氏、千葉城、千葉市の花である大賀ハスをまとめて説明できる絶好の場所です。
アメリカ大統領の娘、イバンカ氏が先日来日した際「星のや東京」で首相との会食が行われたとの報道がありました。「星のや東京」のホームページに月星紋が掲載されていたので、千葉氏との関係について、ホテルに問合せをしたところ、「ご質問いただいた内容について、残念ながら、特に千葉氏とのご縁はございません。星のやのロゴデザインは、日本の優れたデザインである家紋を基にデザイナーから提案があった中から選んでおります。」との回答がありました。千葉氏とはまったく関係ない場所でも、日本の優れたデザインとして月星紋が使用されているのです。
これと同じように、千葉城の外観と千葉氏の活躍した時代とは合わないとの声に対しては、「私たちの千葉城はフェイクです。残念ながら天守のあった時代との関係はありません。でも情操豊かな人間の創造を目指したいと考え、タワーではなく、デザインに優れた日本の城をつくりました」と公言すればよいのではないでしょうか。パラグアイの前原城もフェイクです。何となく後ろめたさを感じている各地の城主が千葉城に集い、亥鼻公園を観光しつつ、お互いに共感しあいながら「半世紀を過ぎた天守を今後どうしていくか」をテーマに「フェイク城サミット」をしてはいかがでしょうか。

通称・千葉城を中心に、亥鼻公園や周辺地区の地域資源が有効に活用されることを期待しながら、一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。