討論

2016年12月14日

松井 佳代子

会派を代表して討論いたします。本定例会に提出されました議案のうち、議案第145号から第163号について、審査の結果、市民ネットワークでは賛成の立場をとることといたしました。ここでは何点か指摘しておきたいことについて述べさせていただきます。

中央コミュニティセンターについて、民間所有持ち分の建物等を取得する経費を補正予算とする議案です。今回の取得により、区分所有者の分散による将来リスクを回避することができ、また、本市として将来的な利活用等の検討を円滑にすすめることができるとされています。

延床面積約51802uのうち、33064uを取得するのに、補正予算額は10億円となっております。この取得額の算定根拠ですが、

以上の理由から、補正予算額について、妥当なものと考えているとのご見解です。

また、民間所有持ち分の取得により、テナント賃料などが増えて、年間1.8億円の収入増が見込めるとのことですが、現在テナントが入っていない店舗もあります。収入増の見込み額について、市当局からは、

との見解が示されております。

しかしながら、中央コミュニティセンターは築42年が経ち、壁にひび割れがあったり、空調が場所によっては効いていなかったりと建物の老朽化が著しいのが実情です。空きテナントの周辺は暗く、人通りもないため、さらに空きテナントが増えるといった悪循環に陥っています。今回の10億円という取得額について、市民感覚では「それだけの価値があるのか?」との疑問が晴れません。

また「テナント募集中」などの表示も人目につく場所にはありません。今後の建物の維持管理をどのようにするか、委託先の再選定も含めて、財産取得後は市の積極的な取り組みを求めます。空きテナントのままにしておくよりは、起業家を支援する店舗スペースを設けたり、コワーキングスペースにしたりして、まずは人の流れをつくり、入居を促す環境を創り出すことも必要ではないでしょうか。

これは平成29年4月から2年間、モデル事業として放課後子ども教室・子どもルーム一体型事業を稲浜小学校において実施するにあたり、開設準備経費を予算化するものです。また、運営委託事業者を年度内に募集し、複数年契約を締結することから、平成29年度と30年度の債務負担行為を設定するものです。

一体型事業では、子どもルームのスペースのほか、児童がプログラムや自由遊びを行う活動場所として、特別教室の一部を専用室として使用していくとのこと。また、開設にあたっては、国の補正予算を活用して、エアコンや冷蔵庫、ロッカーなどの備品を整備するほか、子どもルームと同様に児童の生活の場として、床、照明、キッチンなど改修をされるとのことです。

運営事業費についても、一体型で実施することにより、約580万円の経費削減になるとの試算です。

子どもルームは現状でも入所希望児童が多いこと、特に小学校1年生の段階で入所がかなわなかった場合は、保護者が就労を断念せざるをえない事態が生じています。また、通常は子どもルームを必要としなくても、夏休みなど長期休業の際に子どもの居場所を確保する必要から4月時点での入所申し込みも多く、待機児童を生み出す原因ともなっています。

今回の一体型事業については、親の就労に関わらず、すべての児童が利用できる放課後の子どもの居場所となることを評価しています。今後、子どもルームの待機児童の解消に向けて、同様の事業の全市的な展開を期待しております。また、子どもたちにとっても、子どもルームか、放課後子ども教室かといった選択を迫られるのではなく、どちらも利用できるという一体型の特長を生かして、特にやりたいことが明確になってきている高学年の児童については、子どもたちが主体的に居場所を選べるよう取り組んでいただきたいと考えます。

とはいえ、一体型の運営の際には、それぞれの事業の特性に配慮が必要です。子どもルーム実施にあたっては、「ただいま」と言えるような安心できる第2の家としての機能は維持できるような運営をすること、放課後子ども教室の実施にあたっては、これまで責任ある運営をまかされることが負担と感じながらも、子どもたちの安心安全な居場所のために参画してきた保護者や地域の方たちが、今後も「見守りスタッフ」などの立場で関わっていただくことができるよう地域全体をまきこみながら運営をすることを求めます。

なお、本事業の全市的な展開については、学校現場や利用する児童数などが学校ごとに違っているため、今後詳細な検討が必要です。今回は、放課後子ども教室の利用料金は月額2000円、子どもルームの利用料金は月額5000円としていますが、放課後子ども教室が全市的に月曜日から土曜日まで開催される場合、その算定根拠でやっていけるのか、検証する必要があります。

また、一体型事業を評価する際には、利用者数だけでなく、子どもたちがどれだけ活き活きと活動できているか、大人の目線だけでなく、利用者である子どもの目線も大切です。現場によく足を運び、子どもたちの意見もぜひ聞いていただきたいと考えます。

 

千葉市ビジネス支援センターの指定管理予定候補者である千葉市産業振興財団ですが、これまでも地域産業の振興に関する市補助及び委託事業で優れた成果を上げており、このことから、ビジネス支援センター業務と補助及び委託事業を一体として実施することで、より一層の相乗効果の発揮が期待できることから、非公募で選定したとの説明がありました。

千葉市の中心市街地ですが、パルコの撤退や三越の閉店表明などにより、周辺の商店街にも大きな影響が及んでいます。千葉市ビジネス支援センターは今後5年間、市街地活性化などの大きな課題に果敢に取り組み、機動力をもって事業にあたっていくことが必要です。指定管理者である産業振興財団が個別の相談に応じるだけでなく、まちの将来を見据えながら地域全体の軸として柔軟に動くことができるか、人や組織を横断的につなぐことができるか、この先、その成果が問われます。

また、千葉市富田都市農業交流センターは、地域の活力を積極的に生かした管理運営ができるとして、地元農業者を中心に組織された富田町管理運営組合を指定管理予定候補者とされています。施設周辺の遊休農地などを活用した「農業体験農園」や「収穫オーナー」など地元ならではの自主事業を行い、市の地域資源を効果的にアピールできる施設です。足を運んだ都市部の人たちにも高く評価されています。しかしながら、担い手の高齢化は避けられず、今後5年間、農業を巡る環境が変化するなかで、農村部と都市部との交流に迅速に対応していけるのか、課題もあります。

特に、ソーシャルメディアなどの広報戦略については、内部の人財にとどまらず、都市住民のニーズをキャッチできる外部からの人財を組織に登用することが必要です。

今回のような非公募の施設についてですが、千葉市の貴重な地域資源を最大限活用し、市の発展に寄与する拠点施設であればこそ、本来ならば将来を見据えて広く公募を行うべきであると考えます。さまざまな担い手が出てくることによって、スピード感を持って課題に対処できる可能性も広がります。

5年後、次回の指定管理者の選定の際には、公募、非公募両面からの検討を求めます。

最後に、発議第14号 千葉市障害者スポーツ振興基金条例の制定について一言申し上げます。本発議の趣旨は理解いたしますが、市でも障害者スポーツの振興に向けた仕組みを検討されているとのこと、また、リオ・オリンピック、パラリンピックの盛り上がりにも見られたようにインクルーシブの観点から、障害のある・なしに関わらず、すべての人たちがいろいろなスポーツに親しみながら、スポーツ全体の振興を考える時期に来ているとの観点から反対とさせていただきました。

以上で、市民ネットワークの討論を終わります。

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