討論

2016年9月15日

岩ア 明子

会派を代表いたしまして
議案第101号から第118号までと発議8号については賛成の立場で発議9号については反対の立場から討論を行います。
以下、賛成いたします議案の幾つかについて意見を申し上げます。

初めに、議案第101号平成28年度千葉市一般会計補正予算(第2号)及び
第102号平成28年度千葉市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)、
第103号平成28年度千葉市介護保険事業特別会計補正予算(第1号)、
第104号平成28年度千葉市後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第1号)、
第105号平成28年度千葉市下水道事業会計補正予算(第1号)のうち、
コンビニエンスストア収納業務についてです。
市税、保育料、国民健康保険料、介護保険料、そのほかに自転車整理手数料、下水道使用料に、後期高齢者医療保険料を加えた7つの料金を2つの区分に集約し、今まで単年度契約だったものを5年間の契約に改めることで経費の削減をはかるという議案です。
料金の納付方法はコンビニエンスストアだけでなく、口座振替や銀行等の窓口での納付、ペイジー、また、市税や自転車整理手数料に関してはクレジット払いができるなど、市民にとっては納付機会の拡大がはかられ、大変便利になってきています。反面、どの納付方法を選んだらよいのか判断をするための、情報提供が不足していると考えます。様々な納付方法について、その利点を説明し、市民が個々に一番利用しやすい方法を選べるようにすることで、収納率の向上につなげることを求めます。

次に、議案第101号 平成28年度千葉市一般会計補正予算(第2号)のうち
保育士修学資金等貸付事業費 について です。
国が保育士の確保を進めるために措置した「保育士修学資金貸付等事業」を活用し、保育士資格取得を目指す学生に対する修学資金貸付や、保育補助者を雇う保育事業者への貸し付け、また潜在保育士に対し、保育所に就職する際に子どもを預ける保育料の半額の貸し付けと、就職準備金の貸し付けを行うものです。

保育士修学資金等貸付事業費について

このうち、まず一つに、保育補助者雇上支援事業については、
「保育士の雇用管理改善、労働環境改善に積極的に取り組んでいる保育事業者が対象」とされていますが、それを市がどうやって判断するのかが不明確です。対象事業者を選定する際には、公平公正な視点で判断ができるよう、明確な判断基準を設定することを求めます。
また、保育補助者として雇用された者は、正規職員と同等の勤務をすることとされ、つまりは、1日6〜8時間勤務、早番・遅番にも入ることになります。こうした状況での資格取得はかなりの労力が必要であることを理解し、対象者をきちんと支援できるような事業者への貸付が行われるよう、運用にあたっては注意していただきたいと思います。
本件は、あくまで事業者への、雇い上げ支援としての貸付であり、雇用した保育補助者が3年間で資格を取れば、保育事業者は貸付金の返還を免除される仕組みですから、「早く資格を取れ」と、資格取得を目指す保育補助者にプレッシャーがかかるような職場環境とならないよう、注意が必要です。雇用された保育補助者が資格取得できない場合には貸付金の返還が求められますが、例えば運営が厳しい事業者に貸付を行った場合、ますます合格することへのプレッシャーがかけられることが予想されるので、貸付する事業者の事業運営状況にも注視するべきです。
二つ目に、潜在保育士が保育士として職場に復帰する際の支援についてですが、
保育士不足を解消し、待機児童ゼロを達成するためには、今回はほかに配置要件の緩和策の議案もありますが、それよりもまずは潜在保育士の活用が急務と考えます。
潜在保育士の保育所復帰支援事業、再就職支援事業の対象人数がそれぞれ3年間で90人、合わせて180人の想定は、少なすぎるのではないでしょうか。市内に5,000人はいるといわれる潜在保育士に、今回の支援事業の情報がきちんと行き届くようにしていただきたいものです。
周知の仕方としては、教育未来委員会でも出ていたようなSNSの広告活用をはじめ、知恵を絞っていただきたい。例えば現在働いている保育士が、友人の潜在保育士に今回の制度を紹介し、その人が保育士として千葉市で働くことになった場合には、紹介者の保育士は市内施設の入場券がもらえる、などの、紹介した人にもインセンティブがある仕組みを考えるなど、今までにはない情報の拡散方法を検討していただきたいと思います。
また、その結果、想定人数以上の応募があっても対応できるようにすることを求めます。

次に議案第101号 平成28年度千葉市一般会計補正予算(第2号)のうち、
子どもルーム整備費についてです。
千葉市の子どもルーム待機児童が約400人まで増え、今後も増加傾向が見込まれることから、28年度から30年度までの緊急3か年対策を策定し、その初年度として、28年度は5つの小学校で子どもルームを増設し、合計220人の受け入れ枠の増員を行うものです。
今回、学校内の余裕教室の改修や、学校敷地内外にプレハブの建屋を増設することにより、ハード的な環境を整備するものですが、子どもを安心して預けられる環境を整えるためには
放課後児童支援員と補助員の増員が必須です。現在でもなかなか、なり手が見つけにくいといわれている仕事ですが、現状では何年務めても全く昇給がない放課後児童支援員の待遇改善をすることにより、人材を集めやすくなると考えます。他会派の代表質疑に対する答弁でも言及がありましたが、放課後児童支援員の待遇改善について早急な取り組みを求めます。
また、子どもルームでは、特別支援学級の子どもと普通学級の子どもが一緒に過ごすこともあります。子どもたちの健全育成を担うとされている子どもルームの職員には、個々の子どもが置かれている状況に合わせた対応スキルが求められます。
まず一つには、特別支援学級に通う児童に対する理解を深め、適切な対応ができるようになるための研修を充実させること、
そして2つには、特別支援学級の子どもに限らず、子どもルームを利用している児童の担任教職員と、放課後児童支援員・補助員が、情報の共有や交換を十分に行える環境を整えること、
また、現在は、放課後児童支援員は、教諭免許状や保育士、社会福祉士などの資格を持つ方が、県知事が行う研修を修了してはじめて子どもルームで働くことができるようになっています。きちんとした資格を持ち、研修を受けた方が子どもを見てくれることで、保護者には安心感が生まれます。
そこで3つ目には、人材不足を規制緩和により補う方向よりも、資格のある人が子どもを責任をもって預かる現在の体制を、今後も維持していただけるよう、お願いいたします。

次に、議案第109号、千葉市証明等手数料条例及び千葉市印鑑条例の一部改正についての意見です。
今回、住民票の写し、印鑑登録証明書、戸籍の全部・個人事項証明書、市県民税所得証明書が、コンビニエンスストアにある多機能端末や、区役所や市民センターの証明書発行機から取得できるようになるのに伴い、証明書の発行手数料を引き下げるほか、必要な改正をおこなうものです。
コンビニエンスストア等にある端末で証明書等を取得するためには、個人番号カードを使う必要があります。個人番号カードを交付する際には、マイナンバーをみだりに他人に教えないことや、暗証番号とカードを一緒に保管しないことなど、市から注意事項を個々に伝えていただいているところではありますが、個人番号カードを家の外で出し入れする機会が増えるわけですから当然、カードの紛失や暗証番号の漏えい等の懸念があります。証明書の取得が便利になる反面、個人情報の漏えい事故が増えるような事態は避けなければなりません。カードを交付する際の啓発だけではなく、コンビニにある多機能端末や区役所等の証明書発行機を利用する際にも注意喚起ができるような工夫をし、個人情報が漏れることがないような対策をとることを求めます。

次に、議案第111号 千葉市産業用地整備支援事業審査会設置条例の制定についてです。
千葉市では、産業用地の整備を民間活力の導入によりすすめることとし、市は周辺環境を整備するためのインフラ及び付随施設の整備費に対し「建設負担金」として支援を行う「千葉市産業用地整備支援事業」制度を立ち上げ、支援対象を公募しますが、本議案はその対象案件の審査を行うための附属機関として「千葉市産業用地整備支援事業審査会」を設置するための条例を制定するものです。
産業用地を整備して企業立地を促進することは必要ですが、地域の樹木を伐採するなどして産業用地を新たに開発するときには、地権者はもちろん、周辺住民へも、環境の変化が伴うことをきちんと説明し、理解を求めなければなりません。
産業用地整備を行う民間事業者は、その事業を市に提案するときに、周辺住民への説明方法等についても計画を出すこととされています。そして審査会での審査においては、その項目も含めて事業の可否が検討され、また事業開始後は定期的に市へ進捗状況の報告をすることが求められるとのことです。しかし、事後報告を受けるだけではないチェック体制が必要と考えます。産業用地整備に伴う環境の変化が正しく住民に伝えられ、理解されるよう、市も説明会の実施状況を把握するなどの、積極的な関与をご検討いただきたいと思います。

次に、議案第112号 千葉市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例等の一部改正について です。
国において、待機児童対策及び保育士の勤務環境の改善につなげるための緊急的な対応として、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」等が一部改正されたことに伴い、千葉市でも保育士等の配置要件を緩和するほか、必要な改正を行うものです。
今回の配置要件の緩和策の一つとして、「幼稚園教諭、小学校教諭、養護教諭の普通免許状を持っている人を保育士とみなすことができる」とされています。保育士の資格とは異なる免許状をもつ人が保育の現場に入るということにより、当然職場の環境は変化し、子どもたちにも何らかの影響があることが考えられます。
先日行った議案質疑へのご答弁によると、保育の現場に教諭免許状を持つ人材が入ることについて、「異なる職場環境での経験が、保育現場での職種間の摩擦を生むのではないか」といった慎重な意見が現場からあがった、とのことです。千葉市が考える保育のあるべき姿を、当事者に理解してもらうため、研修等の場を設け、職種間の摩擦を生んだり、ひいては保育をうける子どもたちへの悪影響が無いようにすることを求めます。

次に、議案第115号及び116号、工事請負契約(液状化対策施設工事(磯辺4丁目28−1工区と、同じく4丁目28-2工区)についてです。
平成26年度に、地下水位低下工法での液状化対策工事を行うことに対し、住民の合意が得られた磯辺4丁目地区において、3つの工区に分けて液状化対策施設工事を行うものです。

液状化対策工事について
・今回行う液状化対策工事は、「地下水位低下工法」というもので、道路下に地下水位を低下させるために必要な集排水管や矢板、ポンプを設置します。これは、市の財産であることから、維持管理は市が行うこととされています。
しかし、この事業は市の財産である道路と、個人の財産である宅地を、一体として液状化対策を行うものであることから、住民にも応分の負担が求められます。
地域住民の同意率は6月現在で88%と聞いていますが、地下水位低下工法で液状化対策工事を行う趣旨を地域住民に粘り強く伝え、また、将来的な管理方法や費用負担の見通しについて現時点でわかる範囲での情報を提供し、できるだけ多くの方の同意を得て、1平方メートル当たり634円の維持管理費を負担していただけるようにし、美浜区磯辺4丁目地区において液状化対策事業が継続できることを求めるものです。

次に、発議8号についてです。
給付型奨学金制度の創設に当たっては、財源の確保や対象者をどうするかなど、運用等について詳細を検討する必要はあるものの、経済的な理由で大学進学をあきらめる子どもを一人でも減らしたいことから、賛成いたします。
最後に、発議9号については、市営住宅の空き家分の共益費を住民に負担させない、という趣旨は理解するものの、都市建設委員会を傍聴したところ、政策空き家の共益費については今後検討する、という発言が当局から出たこともあり、今回は反対とさせていただくものです。

以上で、市民ネットワークの討論を終わります。ありがとうございました。

 

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