平成27年第2回定例会 一般質問

2015年6月17日

松井佳代子

質問内容と回答を掲載しています。
   回答には簡単な質問内容も記載してあります。

質問内容

指定廃棄物の長期管理施設の詳細調査候補地について

市民ネットワークの松井佳代子です。はじめての議会質問をさせていただきます。今後ともよろしくお願い申し上げます。それでは、通告にしたがいまして、一般質問をおこないます。質問は 指定廃棄物の長期管理施設の詳細調査候補地についてです。
ちょうど2ヶ月前の4月17日、インターネットやテレビなどの報道を通じて「指定廃棄物の処分場として、千葉市中央区の東京電力千葉火力発電所の敷地が候補地に選定された」ことを知りました。そもそも「指定廃棄物」とは何でしょうか。私の疑問はそこから始まりました。
平成23年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故により、各地に飛び散った放射性物質がごみや落ち葉などに付着しました。そして、放射性セシウムの濃度が高い廃棄物が生じました。とりわけ、下水道施設から出た汚泥やごみ焼却施設から出た焼却灰などは放射性物質が濃縮され、汚染濃度の値が1キログラムあたり8000ベクレルを超える廃棄物となりました。
同年8月30日に施行された国の法律、すなわち「平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法」いわゆる「特措法」において、環境省では汚染濃度の値が1キログラムあたり8000ベクレルを超える廃棄物を「指定廃棄物」と定め、その処理に関しては国が責任を持つとしました。
また同年11月に閣議決定された特措法の基本方針において、県内で排出された指定廃棄物はその県内で処理するとされました。千葉県内でも、いわゆるホットスポットと呼ばれた地域での排出量が高く、現在はそれぞれ10市18か所で指定廃棄物が一時保管されています。
放射性セシウムの濃度は、時間とともに減っていきます。しかし、千葉県においては、放射性濃度が5万から10万ベクレルまでの指定廃棄物が全体の8%ほどあり、15年後でも、濃度が8000ベクレルを超えるものが1300トン程度残るとされています。そこで、国は県内1か所に集約して最終処分場をつくり、長期管理するとの方針を示しました。
この方針を受けて、国は処分場建設に向けた手順の一環として、地盤、地質等の詳細な調査を行う候補地に、東京電力千葉火力発電所の土地の一部を選定したのです。

国によれば本件の施設は「長期にわたって管理する施設」すなわち「長期管理施設」との名称でありますが、私たちの認識は「最終処分場」であります。
マスコミ報道までまったくこの経緯を知らされていなかった市民の間には「なぜ、千葉市に?」との疑問や不安、そして不満の声が広がりました。翌4月18日の新聞には「寝耳に水」との言葉が躍っていましたが、まさに市民の率直な気持ちが表されていたと思います。何か危険な施設ができるのではないか、すぐに決まってしまうのではないか、私たちの暮らしの安全はどうなるのか、などの不安が市民ネットワークにも寄せられるようになりました。そこでお伺いします。

  1. この報道を受けて、市長はまずこれをどのように感じ、受け止められたのでしょうか。

次に、市民への説明責任についてです。
市民ネットワークちばでは、この指定廃棄物の最終処分場の問題について、まずは候補地選定のプロセスを明らかにし、何より市民の意見を尊重して欲しいと、4月21日、市長に宛てて「千葉市内東京電力火力発電所内への、指定廃棄物処分場建設についての申し入れ書」を提出いたしました。その申し入れ内容は次のようであります。
1 環境省からの情報についてはすべて市民に公開していくこと
2 東電敷地内が選定されたプロセスや選定基準などを早急に明らかにするよう、国に求め、市民に説明すること
3 周辺住民だけでなく、広く市民全体に向けた説明会をきめ細やかに開催すること
4 市民が問題点をより明確に把握できるような機会を提供すること、また国にも求めること
5 住民の合意が得られないままの拙速な判断は絶対におこなわないこと

その後、4月24日に環境省から市長に説明がありましたが、環境省から議会への説明では「千葉市長に対しては、4月24日に小里環境副大臣より初めてお伝えした」としています。そこでお伺いします。
A候補地の選定について、4月24日以前に事前の打診などはまったくなく、市長に提示がおこなわれたのでしょうか。

さらに、5月に入って、市民ネットワークちばでは候補地選定に関する詳しい情報を持ちたいと学習会を開催したり、指定廃棄物について考えるプロジェクトを立ち上げたりしてこの問題に取り組んできました。同時に、この問題が市民の間でどの程度知られているのか、また、市民の意見はどうかを調べたいと、アンケートを市内全域で実施いたしました。合計で150名をこえる方々からご回答をいただきました。
その結果「指定廃棄物の処分場が千葉市中央区蘇我地区に選定されたこと」について、知っていると答えた方が約7割、知らないと答えた方が約3割でした。市民の関心は高いものの、知らないの回答も多いこと、また、知っていても、詳しい内容についてはよくわからないなどのことが明らかになりました。まずは、千葉県内の指定廃棄物の問題について、知らない市民にどのように情報を伝えていくか、より正確で詳しい情報をいかにわかりやすく伝えていくかが課題と考えます。
指定廃棄物の処理については、国が主体となって責任を持って行うべき事業でありますが、今後も千葉県内の動向について、住民が説明を受けたり、質疑応答したりする場が必要です。そこでお伺いします。

  1. 指定廃棄物最終処分場問題に関して、市として市民にどのように説明し、情報提供していくのでしょうか。

次に、環境省が選定のよりどころとしている市町村長会議について伺います。
候補地選定にあたって、千葉県知事と県内のすべての市町村長が一同に会した会議、すなわち市町村長会議が、環境省の主催で、平成25年4月から平成26年4月までの間、計4回開催されました。
この会議に対して、千葉市から「液状化地域は除外すべき」との意見を提出しています。第1回会議開催後の平成25年4月16日、第2回会議開催後の平成25年6月14日、第3回会議開催後の平成26年1月22日であることが市のホームページでも明らかになっています。市は「液状化については、今回の評価項目に入っていないが、液状化により搬入路やその周辺の復旧に時間がかかること、液状化発生後、点検で安全が確認されるまで住民の安心感が得られないことから対象地域から除外すべき」と理由を述べています。しかし環境省は「施設の構造物の設計、施工の段階で対応を講じることが可能であり、除外対象地域とはしない」とし、候補地選定において液状化地域への配慮はありませんでした。そこで、

C液状化の危険性について、また、市の提案を受け入れなかった環境省の姿勢に対する市長のお考えを伺います。

市町村長会議は非公開で、議事録が環境省のホームページで公開されたのは会議から1年後の今年3月以降でした。会議の議事録によれば、第3回会議で千葉県知事から提案がありました。「国では、最終処分場設置に当たり、国有地、国有林を基本に検討されておりますが、県といたしましては、国有地に限らず、県内で最も適した土地が確保されることが望ましいと考えております。」とのことでした。また、県内1箇所の方針についても、知事から「最終処分場は国の責任で管理するものですので、国において1箇所が最も安全に管理できると判断するものであれば、県としてもその判断に従いたい。」との発言がありました。ところが、市町村長会議の出席者からは1箇所案への反対意見も複数あり、共通理解は得られませんでした。また、具体的な候補地も示されませんでした。
第4回会議では、前回の千葉県知事の発言を踏まえて、国が「民有地等含め活用可能な土地を対象とする」ことと「県内の1箇所に集約して最終処分場を設置する」との方針を示しました。これに対し、市町村からは積極的な賛成意見も反対意見も出ませんでした。このときは、知事から「国におかれましては、最終処分場の早期確保に向けて対応をお願いしたい。」との発言がありました。
一連の流れを見ると、第3回会議での知事の提案や発言事項が第4回会議では国の方針となりました。さらに、第4回会議終了時には国の方針が市町村長会議での了承事項へと格上げされました。そして、1年後の今年4月、県内1箇所、千葉市中央区の民有地が国から候補地として示されました。そこで、お伺いします。
D 会議の進め方、市民への情報公開と説明責任の視点から、市町村長会議のあり方について市長のお考えをお聞かせください。

次に、集客施設の観点からお伺いします。
千葉市は現在海辺の活性化に力を入れています。候補地周辺の蘇我臨海部には大規模ショッピングセンターやフクダ電子アリーナなど多くの人が集まる施設があります。また、2020年の東京オリンピックやパラリンピックに際しては、練習場の誘致なども検討されています。となりの千葉中央港の整備も着々と進み、遊覧船のターミナルも新設される予定です。さらに、稲毛海岸から海浜幕張に至る海辺では、さまざまなイベントがおこなわれており、レストランやスポーツ施設も整備予定で、市における賑わいづくりや憩いの場づくりの拠点をこの海辺が担っていくものと期待されています。万が一ここに施設が設置された場合、千葉市のまちづくりにも大きな影響があり、多くの人たちが足を運ぶ拠点との観点からも望ましいことではありません。そこで伺います。

  1. 集客施設に近接した地域が選定されたことについて、市長はどのようにお考えでしょうか?

次に、蘇我地区について伺います。
中央区蘇我地区は、過去には大気汚染で悩まされた地域であり、また、平成17年には違法排水の問題もあり、平成23年には化学弾の可能性が高い砲弾の無害化処理もこの地で行われました。現在でも粉じん問題が課題となっています。今回候補地として選定された東京電力敷地の先は、千葉県の産業廃棄物、千葉市の一般廃棄物が長年埋め立て処分されてきた地域です。これまで様々な負荷を受けたこの地に、再度重荷を背負わせることは地域住民にとって大きな負担となります。そこで伺います。

  1. 蘇我地区が選定されたことについて、市長はどのようにお考えでしょうか?

次に、海の保全について伺います。
東京湾は過去には水質汚染が深刻でありましたが、長い間の努力によって生態系が回復し、豊かな里海となっています。海辺で生き物を探したり、水遊びをしたりする子どもたちの姿も日常的に見られるようになりました。しかし、万全を期していても、放射性廃棄物が汚染水とともに漏れ出したり、施設の一部が破損したりするようなことがあると、海への影響は計り知れません。候補地選定では公園の風致の維持、国有林の保全など陸域の自然環境は考慮されていますが、海域への配慮がされていません。そこで伺います。

  1. この点について市長はどうようにお考えでしょうか。

次に、コアジサシについて伺います。
千葉市では平成5年、政令指定都市移行を記念して、市のシンボルとして「コアジサシ」を市の鳥に制定し、毎年その保護や繁殖に力を入れてきました。現在、市のホームページの「コアジサシ」紹介では、「人と自然が共生できるまち」を目指して、自然保護活動を推進していきます。」と宣言しています。
コアジサシは、日本に夏鳥として渡来し、河川や海岸でコロニーを作り集団繁殖します。絶滅が危惧されており、平成24年8月に発表された環境省の第4次レッドリストで絶滅危惧 II 類に位置づけられ、国を挙げてその保全に力を入れています。また、日本とオーストラリアの二国間渡り鳥条約に基づき「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」で、国際希少野生動物種に指定されています。このため、環境省自然環境局ではコアジサシの専門家による検討会等を踏まえ、指定廃棄物の第4回市町村長会議が開催される直前の平成26年3月に「コアジサシ繁殖地の保全・配慮指針」をとりまとめ、公表しました。内容は、コアジサシ繁殖地の保全・配慮の考え方や具体的手法等を示したものであり、コアジサシの保護活動等に取り組む関係者がこの指針を繁殖地の保全に役立てることを期待しています。
なお、この指針には本市の取り組みも掲載されています。コアジサシ繁殖地の保全・配慮に関して、繁殖環境の創出の参考事例として次のような紹介があるのです。「千葉県千葉市は、2001年に新浜リサイクルセンターの遊休地を882万円かけて整備、300個のデコイを設置。2002年に公共用地、同年東京電力千葉火力発電所の「ビオトープそが」に人工繁殖地を整備した。」 と述べられています。蘇我地区はコアジサシの繁殖地の1つでもあり、東京電力の敷地では原発事故が起こるまで市と共同してその保全に力を入れてきました。そこで伺います。

  1. 市は国に対して、千葉市域におけるコアジサシを含む希少動物の生息する地域の選定除外についてどのような意見を出したのでしょうか。

また、本件について、国の候補地選定に際しての問題が明らかになりました。国は自然環境を特に保全すべき地域として、鳥獣保護法第29条に規定する「鳥獣保護区特別保護地区」と種の保存法第37条の規定による「生息地等保護区管理地区」を評価項目から除外するとしています。千葉県ではこれらの地区が設定されておらず、コアジサシ繁殖地についても、地区に該当していないことから選定の対象として除外されていません。そこで伺います。

  1. コアジサシの繁殖地に指定廃棄物最終処分場を建設することは、問題ないと市はお考えになったのでしょうか。

次に、国が選定した候補地についてです。候補地一体は埋立地でありますが、その埋め立て方法や地層を評価したうえで選定が行われたのかどうか、疑問があります。そこで伺います。

  1. 候補地の埋め立ては、どのような目的で、いつからおこなわれたのでしょうか。
  2. この土地の現在の都市計画法上の用途地域は何でしょうか。また用途上、指定廃棄物の処分場をつくることは可能でしょうか。

次に、指定廃棄物の保管量についてお伺いします。
環境省から示された資料によると、平成27年3月末日時点での千葉県の指定廃棄物保管量は3687トンであり、平成25年12月末日時点での3612トンから7.5トン増えました。候補地選定で示された必要処理量は5200トンとされており、今後の県内における一般廃棄物焼却灰や下水道汚泥、新たに発生する農林業系副産物焼却灰の発生量を見込んで、今の保管量に比べ4割近く増えると試算しています。本市からも環境省に「指定廃棄物の量や放射性セシウムの濃度を精査し、計画処理量の検証を行うこと」との要望を行っていますが、環境省の回答では「指定廃棄物の指定解除の制度がないため、解除できないが、制度を立案中。計画処理量の検証については意見を聞きながら進めていく」としています。そこで伺います。改めて確認ですが、

  1. 県外からの指定廃棄物の受け入れはあるのでしょうか。

また、

  1. このような環境省の見通しについて市としてどうお考えでしょうか。

次に、市の財政的負担についてお伺いします。
指定廃棄物の管理については、特措法に基づく基本方針にしたがって、国が責任を持って行うこととなっています。しかし、万が一、本市が受け入れることになった場合、市民説明会の開催や道路の安全確保、専門部署の設置など市には様々な財政負担が生じるものと思われます。そのような
N市としての経費の負担についてはどうお考えでしょうか。

さらに、30年を超える保管施設で、管理が長期化した場合、管理費用について当該市にも負担が求められる可能性も危惧されます。これについても、
O市の考えをお伺いします。

最後に、今後のあり方についてです。
指定廃棄物の問題については、防災、道路、まちづくり・市民の声を広く伺う広聴・さらには他市町村との交渉など幅広い分野で全庁的に、総合的に対応する必要があります。そこでお伺いします。
P市として本件に関してどのような体制で対応していかれるお考えでしょうか。

6月8日、本市議会において、候補地選定について再協議を求める決議が可決されました。これを受けて、市長自らも6月10日、国に再協議を求めました。昨日の一般質問でもご答弁がありましたが、過去4回開催された市町村長会議には市長が出席しておらず、副市長などが代理で出席しています。しかし、今後は市長が国にどのような発言をしていくのか、市民からも注目されております。

  1. 今後の進め方についてどのようにお考えでしょうか、今後は市長自ら会議に出て行かれるのか、市長のお考えを伺います。

これで質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。ご答弁をお願いします。

ご答弁いただき、ありがとうございました。それでは、この場で要望を述べさせていただきます。

まず、市民への説明責任についてですが、市では千葉市専用のコールセンター設置について要望されており、国も設置するとの回答ですが、現在の環境省の電話対応は「回答は5営業日後、回答への質問もまた5営業日後」となっており、利用する市民からは不満が出ています。回答の遅さに、もう電話をするのをやめてしまったとの声も聞かれました。市のコールセンターについては、市民が使いやすいものを設置していただけるようお願いいたします。
また、平成26年4月までに国から市町村長会議に提出された資料は「千葉県における最終処分場の整備について」あるいは「最終処分場の候補地選定の手順」などの表題がついていました。しかし、今年になって国は「最終処分場」の用語を突然「長期管理施設」に置き換えてしまいました。実質は「最終処分場」であるにも関わらず、その実態をあいまいにしようとしています。また、市町村長会議の議事録は環境省のホームページの奥深くにあり、あれこれ探さないと出てきません。環境省の対応は場当たり的で、正確な情報を市民に伝えるという観点に欠けているといわざるを得ません。千葉市のホームページでは、市民が必要な情報を見つけやすいよう今後とも「指定廃棄物関連情報」を充実させていただけますようお願いいたします。

次に、コアジサシについてです。環境省の6月2日の説明によれば、コアジサシの保護について「希少種への対応はおこなうが、候補地として不適格になることはない」と答えています。一方で、同じ環境省が策定した「コアジサシ繁殖地の保全・配慮指針」では、コアジサシの保護活動等に取り組む関係者が繁殖地の保全にこの指針を役立てるよう期待を述べています。環境省内の相反する説明に翻弄されず、千葉市として「コアジサシは市の鳥でもあるので、繁殖地は候補地から除外されるべきである」と主張していただけるようお願いいたします。

次に、国が選定した候補地についてですが、用途についての法的な手続きをあらかじめ定めないまま選定を急いだことは、特措法の不備や国の手続きの拙速さをあらわにしました。また、候補地は東京電力千葉火力発電所の建設用地の確保を目的として、燃料用石炭の灰で埋め立てられたと聞いています。灰で埋め立てられた土地の地盤は軟弱であり、通常よりも丈夫な施設をつくるには問題があるといわざるをえません。候補地についての詳細な情報について、市も調査し、国へきちんと伝えていただけますようお願いいたします。

次に、保管料についてです。指定廃棄物最終処分場の建設および長期にわたる保管、管理には多額の国費が使われます。それらの費用についても国に明らかにさせ、各県での管理・保管が適切なのか、市としてぜひ検証していただきたいと思います。

最後に、今後のあり方についていくつか述べさせていただきます。

市民感情では、8000ベクレル以下の廃棄物ですら不安があり、管理の不確かさにも疑問を持っています。市民ネットワークちばが実施したアンケートの回答の中には「安全」との調査結果がでた場合、その根拠を覆すのは大変ではないかとの声も寄せられています。「安全」とされても、危機に際して「想定外」になる施設は安全とはいえません。また、6月2日の環境省と千葉市事務方とのやり取りでは、生活環境影響評価の結果について、市は第三者機関による評価を求めていますが、環境省は、有識者会議で審議するとしています。市の回答である「有識者会議は環境省の中にあるものであり、第三者機関と言えるのか疑問である。」にまったく同意いたします。今後も、国の安全神話や場当たり的な対応に惑わされることがないよう、市としても毅然とした態度で国に申し入れをしていただけるようお願いします。

次に、放射性廃棄物は原子力発電所を稼働させるかぎり必ず発生します。また、原発事故が発生すると、放射性廃棄物は広範囲に拡散します。特措法では「国は、これまで原子力政策を推進してきたことに伴う社会的な責任を負っていることに鑑み、事故由来放射性物質による環境の汚染への対処に関し、必要な措置を講ずるものとする」とありますが、今回も国の社会的責任とはいえ、結局、市民への負担を強いる結果となっています。また、事故前は1キログラムあたり100ベクレルを超える廃棄物は電力会社が敷地内で管理すべきものでありましたが、事故後、汚染濃度の高い廃棄物の量が爆発的に増え、国が法改正をして、8000ベクレル以下は、産業廃棄物として処理することができるようにしてしまいました。この結果、今後どのような健康被害がでるのかもわからず、次の世代に安心して土地を渡していくことができるのかどうかも不安があります。以上の観点からも、さらなる被害を引き起こす恐れの高い原子力発電所の再稼動は認めることができません。福島原子力発電所の事故を教訓として、国にエネルギー政策の見直しを求め、千葉市でも再生可能エネルギーの拡大、エネルギーの地産地消を実現するべく積極的な取り組みをお願いしたいと思います。

そして、市民ネットワークちばが実施したアンケート調査では、市民から様々な意見が寄せられました。指定廃棄物を「千葉市で受け入れることについて」は 「絶対反対」の意見、「どこかが受けなければならないので、やむを得ない」との意見、「よくわからない」などの意見がありました。例えば「反対ではあるが、やむを得ないという気持ちもある。他県なども含めどこの地域が選定されても、皆反対するのは目に見えている。市民に十分説明し、情報を満遍なく流してほしい」との声、「気持ちの上では受け入れたいが、子どもたちが心配。これから未来を受け継ぐ子どもたちのことをもう一度考えなおしてほしいです」との声、「今後、放射性廃棄物は原発推進政策によって増え続け、その処理方策がまったく見えない中では反対といわざるを得ない。市民、住民の了解を得ようとするのであれば、最低限、原発を動かさないことを前提とするくらいの提案であるべき、あってほしいと願います」との声、「選ばれたからといって、はいそうですかと簡単に受け入れるのは後々のことを考えると問題ありと思う。行政の側からの説明なり情報公開なり、市民との話し合いをしてもらってからでないと困る」との声、様々な声が寄せられました。以上のことからも、再協議の場は、情報が公開され、広く市・県民に開かれた会議において行っていただくことを約束していただきたいと思います。

最後に、指定廃棄物の問題については、情報や説明が不足しており、湧き水がある他県の候補地には「海の近くは液状化したり、津波がきたりするから選定できない」との理由を挙げ、千葉市のような湾岸部の候補地には「水源地は選定できない」との理由を挙げたとの相反する情報がマスコミで報道されています。また、候補地決定の仕方も場当たり的であります。なお、宮城県の候補地に選定された加美町では、本日、6月17日に栃木県の候補地に選定された塩谷町と議員同士の意見交換会を行うそうです。千葉市にもそのうちお誘いがあるかもしれません。
国による指定廃棄物処理方針に沿って各県で処理をしていくこと、市町村長会議で合意形成をしていくこと、といった現在の枠組みについて、ふたたび市町村長会議を開催しても、どの自治体も自分のところでは引き受けられないとの姿勢を明らかにしている以上、合意形成は難しいと思われます。
場合によっては「再協議」を超えて、もういちど、この手法自体を検証して見直す、さらには原発事故後の混乱期につくられた特措法そのものを見直すなどのことが必要になるかもしれません。他県の候補地とも情報交換、意見交換しながら、市から国に提案していただきたいと思います。

以上で一般質問をおわります。ありがとうございました。

 

 

 

 

回答

 

質問1 指定廃棄物の長期管理施設の詳細調査候補地について

(1)4月17日の報道について
ア この報道を受けて、市長はどのように感じたか

(環境局資源循環部廃棄物対策課)

(市長答弁)

 松井佳代子議員からいただきましたご質問にお答えします。
指定廃棄物の長期管理施設の詳細調査候補地についてお答えします。
まず、4月17日の報道を受けて、どのように感じたかについてですが、報道を受け、まずは事実確認をする必要があると考え、速やかに所管に指示したところです。

 

(2)市民への説明責任

  ア 事前の打診がなかったか

(環境局資源循環部廃棄物対策課)

(環境局長答弁)

指定廃棄物の長期管理施設の詳細調査候補地についてお答えします。
まず、事前の打診がなかったかについてですが、候補地の選定結果は4月24日、環境副大臣の訪問時に説明を受けたものであり、事前の打診は受けておりません。

イ 市民にどのように説明し、情報提供していくのか

(環境局資源循環部廃棄物対策課)

(環境局長答弁)

次に、市民への説明等についてですが、
現在、市ホームページのトップページに「指定廃棄物関連情報」として、市長メッセージや国から提供された資料「千葉県における指定廃棄物の長期管理施設の候補地選定手法に基づく詳細調査候補地の選定結果について」などのほか、環境省からの説明記録などを掲載し、情報提供を行っております。
また、国に対して、市民が直接問い合わせをすることができるコールセンターの設置を要望しております。
引き続き、様々なメディアを活用し、市民への情報提供に努めて参ります。

 

(3)市町村長会議について

  ア 液状化の危険性について、また、市の提案を受け入れなかった環境省に対する市長の考えについて

(環境局資源循環部廃棄物対策課)

(環境局長答弁)

次に、液状化の危険性についてですが、液状化の危険性は十分認識していることから、国に対し、液状化地域は候補地の選定から除外すべきことなどの意見を文書により、3度提出したところです。
また、市の提案を受け入れなかった国に対する考えについてですが、液状化対策を含めた、指定廃棄物長期管理施設の安全性については、慎重に確認していくことが必要であることから、引き続き、国に詳細な説明を求めて参ります。

イ 会議の進め方、市民への情報公開と説明責任の観点から市町村長会議のあり方に対する市長の考えを伺う

(環境局資源循環部廃棄物対策課)

(環境局長答弁)

次に、市町村長会議のあり方についてですが、市町村長会議は、情報公開を進めていくことが必要と考えておりますが、同会議は、国が各県内に集約して長期管理施設等を確保するという国の方針に基づいて、国が宮城県、茨城県、栃木県、群馬県及び千葉県の5県において開催している会議であることから、会議の進め方、情報公開の仕方など会議の運営方法については、国により決定されております。
また、同会議は、一つに指定廃棄物の発生・保管のひっ迫状況、二つに最終処分場等の必要性、三つに処分場等の内容・安全対策、四つに処分場候補地の選定手順、評価項目、選定結果の提示方法について意見交換を行い、指定廃棄物処理に向けた共通理解を醸成することが趣旨とされており、重要な会議であると考えています。
なお、国に対し、指定廃棄物長期管理施設の詳細調査候補地に関する説明や資料について、公開していくことを求めております。

 

(4)集客施設

ア 集客施設に近接した地域が選定されたことについて、どう考えたか

(環境局資源循環部廃棄物対策課)

(環境局長答弁)

 次に、候補地が集客施設に近接した地域であることについてですが、市民の安全はもとより、地域経済・産業への影響、周辺の土地利用計画や人口分布を踏まえた生活圏への影響を考慮する必要があることから、指定廃棄物長期管理施設の安全性や風評被害対策について、引き続き、国に詳細な説明を求めて参ります。

(5)蘇我地区

  ア 蘇我地区が選定されたことに対し、どう考えたか

(環境局資源循環部廃棄物対策課)

(環境局長答弁)

 次に、蘇我地区が選定されたことについてですが、蘇我地区におけるこれまでの歴史的背景や課題等を、住民の心情面を含め配慮する必要があると考えており、詳細調査候補地を選定した経緯や理由、施設の安全性などについて、国が責任をもって、地域住民や市議会に丁寧に説明することを要請しているところです。

(6)里海の保全

  ア 候補地選定において海域への配慮がないことについて、どう考えるか

(環境局資源循環部廃棄物対策課)

(環境局長答弁)

 次に、候補地選定において海域への配慮がないことについてですが、国からは、「有識者会議において、施設の安全性については様々な検討を行っており、施設をコンクリート製の二重構造や上部をベントナイト混合土で覆う事で、廃棄物に含まれる放射性物質が漏れ出すことを防止する。」との説明を受けておりますが、安全性については慎重に確認していく必要性があることから、引き続き、国に詳細な説明を求めて参ります。

(7)コアジサシ

  ア 国に対し、希少動物の生息する地域の選定除外について、どのような意見を出したのか

(環境局資源循環部廃棄物対策課)

(環境局長答弁)

次に、国に対し、希少動物の生息する地域の選定除外について、どのような意見を出したのかについてですが、第2回千葉県指定廃棄物処理促進市町村長会議開催後に、市が独自に谷津田の自然の保全施策指針等を定め、景観、動植物の生息環境の保全を推進している地区がある場合は候補地から除外すべきとの意見を文書により、国へ提出しております。

 イ 市はコアジサシの繁殖地に施設を建設することは問題ないと考えたのか

(環境局資源循環部廃棄物対策課)

(環境局長答弁)

次に、コアジサシの繁殖地に施設を建設することについてですが、
国においては繁殖地の保全に影響のないよう、環境省が策定した「コアジサシ繁殖地の保全・配慮指針」に基づき対応すると聞いておりますが、候補地における動植物の実態把握や対応策の十分な検討が必要と考えております。

 

(8)選定した候補地の用途について

  ア 候補地の埋め立て目的、時期について

(環境局資源循環部廃棄物対策課)

(環境局長答弁)

次に、候補地の埋め立ての目的及び時期についてですが、千葉県に確認しましたところ、当該地は東京電力千葉火力発電所の建設用地を確保することを目的に、昭和42年11月に公有水面埋立免許を取得し、その後3工区に分けて埋立工事を実施し、53年6月に竣工したとのことでした。

イ この土地の現在の都市計画法上の用途地域は何か。また用途上、指定廃棄物の処分場をつくることは可能か

(都市局都市部都市計画課)

(都市局建築部建築審査課)

(都市局長答弁)

指定廃棄物の長期管理施設の詳細調査候補地についてのうち、所管についてお答えします。
都市計画法上の用途地域は何か、また用途上、指定廃棄物の処分場をつくることは可能か、とのことですが、この地区は工業専用地域となっております。
また、用途上可能かについては、処分場の詳細な内容が不明なため、本市で判断できる状況にはありませんので、この点について環境省に詳細な説明を求めて参ります。

  

(9)保管量について

  ア 県外からの指定廃棄物の受け入れはないのか
(環境局資源循環部廃棄物対策課)
(環境局長答弁)

次に、県外からの指定廃棄物の受け入れについてですが、
平成23年11月11日に閣議決定された指定廃棄物放射性物質汚染対処特措法に基づく基本方針に基づいて、千葉県を含む5県においては、県内で排出された指定廃棄物は当該県内で処理することが定められており、県外からの受け入れはないとの説明を受けております。

  イ このような環境省の見通しについて

(環境局資源循環部廃棄物対策課)

(環境局長答弁)

 次に、このような環境省の見通しについてですが、
現在の指定廃棄物量や放射性物質の半減期を考慮して、計画処理量を推計することが必要と考えており、一時保管している指定廃棄物の放射能濃度を再度、計測し、計画処理量を精査するよう国に求めております。

(10)市の財政的負担について

 ア 市として経費負担についてはどう考えたか
イ 管理が長期化した場合の管理費用の市負担について

(環境局資源循環部廃棄物対策課)

(環境局長答弁)

 次に、市の財政的負担に関する2点のご質問については、関連がありますのであわせてお答えします。
放射性物質汚染対処特措法に基づき、国が施設を設置することとされており、経費については全て国が負担することとなっております。

(11)今後のあり方

ア 市としてどのような体制で対応していくか

(環境局資源循環部廃棄物対策課)

(環境局長答弁)

 最後に、市としてどのような体制で対応していくかについてですが、本件は、市民生活や経済活動等に重大な影響を及ぼす恐れのある案件であることから、副市長を筆頭に、市全体として国等と協議を行っております。

イ 今後の進め方についてどのように考えているのか。
また、市長自ら会議に出ていくのか

(環境局資源循環部廃棄物対策課)

(市長答弁)

 次に、今後の進め方についてですが、
市民などからは当該施設の立地について、懸念する意見が多数寄せられており、市議会において「千葉市内での指定廃棄物処分場建設候補地選定について再協議を求める決議」が採択されている状況を踏まえ、市民などの懸念を考慮するとともに市議会の決議を尊重し、国に再協議を求めており、今後も、責任ある対応に努めて参ります。

 

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