討論

山田京子

市民ネットワークの山田京子です。
今議会に提出されました議案のうち、議案第167号土気いきいきセンターの指定管理者指定に関して反対し、その他のすべての議案に賛成の立場から討論いたします。

今議会では6つの指定管理者指定議案が出されました。
指定管理者制度の対象となる公の施設とは、「住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供するための施設」ですが、一般的には指定管理者制度には、利用時間の延長など施設運営面でのサービス向上による利用者の利便性の向上、および管理運営経費の削減による、施設を所有する地方公共団体の負担の軽減、の意義があるとされています。
選定評価委員会では総合点で決定するため、市民の平等な利用を確保するとか、施設の効用を最大限発揮するなど市民の利用に関する側面の得点が高くても1位となるとは限りません。経費の縮減や施設の管理能力に関する項目が高いか低いかが勝負を決めるポイントとなる場合もあります。
今回の公募となった選定では、評価を決した項目内容が、それぞれ異なっていました。
それぞれ選定評価委員会での慎重な審査の結果ではありますが、今議会で審査するに当たっては、全体を俯瞰し、なぜそのような結果になったのかについて、審査の項目のあり方、それぞれの配点のバランスがどうなのか、も慎重に検討しました。
また、それ相応の理由があるとはいえ、非公募による選定が増えていることも、指定管理者制度そのものの考え方が、これでいいのかどうかを併せて考えていく必要があると感じました。

それでは土気いきいきセンターの指定管理者指定について、反対理由を申し上げます。
いきいきセンターの指定管理者については、平成24年第3回定例会において非公募により選定する旨の条例改正が行われており、今回の選定も非公募により千葉市社会福祉事業団が指定管理予定候補者とされたものです。
条例改正に対して、市民ネットワークは指定管理者制度による指定そのものを否定するわけではありませんが、「いきいきセンターのあり方よりも社会福祉事業団の経営を重視した決定ではないか」また「社会福祉事業団非公募での選定となれば、地域のNPOや市民団体がいきいきセンターという地域密着施設の施設管理・運営を担う可 能性を閉ざすこととなる」として反対をいたしました。
外郭団体の事務事業の見直しの中で「民間で管理できない施設」「運営に公正性、安定性が強く求められる施設」については非公募の指定管理とするとされましたが、いきいきプラザやいきいきセンターが民間で管理できない施設とは思えません。
確かに収益性はほとんどありませんが、指定管理料の範囲で、その団体らしい管理運営ができる可能性は十分あります。とくにいきいきセンターは、規模も小さく、小さな市民団体の運営に適しています。
これまで応募が少なかったのは、その条件の中に看護師などの配置が含まれており、確かに小さい団体にはハードルが高いという現実があることは承知していますが、そういったことを克服し、基盤の脆弱な団体でもあっても手をあげることができるような配慮をされてきたでしょうか。行政側の、団体を育成していこうという意思はあったでしょうか。しっかりと施設運営まで担える団体は、放っておいて自然発生的に生まれるわけではなく、何らかの後押しがあって、育成されていくものです。
地域包括ケアシステム構築が喫緊の課題である中、地域で福祉を担いうる市民団体、NPOの育成は、自治体の大切な役割ではないでしょうか。
よって非公募で社会福祉事業団を土気いきいきセンターの指定管理者とするこの議案に反対するとともに、いきいきセンターの指定管理者の決定方法の見直しを求めます。

次に議案第166号千葉市斎場の指定管理者指定に関してですが、議案には賛成するものの、指摘しておきたいことがありますので申し上げます。
これは千葉市平山町にある千葉市斎場の指定管理者を平成27年から31年までの5年間新たに指定するための議案です。
選定評価委員会の配点の中で、ちば斎苑管理グループが指定管理予定候補者とすべきと決まった大きなポイントは、施設管理に要する経費縮減の項目において、ちば斎苑管理グループが富士建設を23.8点も大きく上回ったことによります。
経費縮減のためにどのような提案をしているかと質問したところ、非正規雇用の採用や業務ローテーションによる適正な人員配置のほか従業員にコスト意識を徹底させるなどして、経費の縮減を図っていくとのことでした。
いま、社会全体の中で非正規労働の拡大が問題視されていることを、自治体としても、十分認識しておかねばなりません。
指定管理者制度が経費削減を重んじるあまり、非正規雇用の割合を増やし、官制ワーキングプアを生み出すことにつながることは厳に避けるべきです。
指定管理者制度は、行政だけでなく、民間のノウハウを取り入れ、より市民にとって上質のサービスを提供するというのが最大のポイントであり、いくら経費が削減されようと、サービスの質の向上が期待できないなら、指定管理者制度の本質ではないはずです。
今回は非正規雇用の拡大はありますが、従業員にコスト意識の徹底をはかり経費削減を図る、との提案があったとのことです。これは民間活用の利点であること、またサービスの質の維持は図られていると考え、議案には賛成致します。
ただし、ちば斎苑管理グループが他市での実績を持っているとしても、実際どうなのか、現地に行って確認することも大切と思いますが、そうした経緯は聞いておらず、今後、本当に、従業員の労働環境が適正に守られるか、気になるところです。
ぜひ、しっかり、現場に足を運び従業員の待遇のチェックを行い、従業員が安心して働ける環境を確保し、市民サービスの向上に結び付けていただきたいと思います。

最後に、共産党から提出されました、発議第31号千葉市家庭的保育事業の設備、及び運営に関する基準を定める条例に関してですが、保育の質を下げないためにも必要なことと考えますので、条例の一部改正について賛成いたします。
もちろん資格をもっているからすべて質がよい、無資格者だからすべてダメというわけではありませんが、短期の研修では取得できない幅広い知識と経験を持っている専門家を、より多く採用することの方が、保育の質の確保に結びつくと考えています。

以上で、市民ネットワークの討論を終わります。

 

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