討論

山田 京子

会派を代表し、今議会に提案されました、「議案第93号千葉市老人福祉センターおよび老人デイサービスセンター設置管理条例及び千葉市いきいきセンター設置管理条例の一部改正について」の議案には反対の意を表し、それ以外の議案第88号から106号までのすべての議案に賛成の意を表し、討論致します。

また、「発議第18号、千葉市水道あり方検討委員会設置条例の制定について」は
会派で検討した結果、現在、千葉市水道事業運営協議会がすでに存在しますので、この協議会を有効に活用することによって、健全な経営や、今後の方向性を検討できるものと考え、発議には賛成しかねるという結論に達しました。

それでは、「議案第93号千葉市老人福祉センターおよび老人デイサービスセンター設置管理条例及び千葉市いきいきセンター設置管理条例の一部改正について」反対の理由を述べます。

これはいきいきプラザ・センターの指定管理を公募にするものとしていたのを、非公募とするための条例改正です。
外郭団体の事務事業の見直しの中で「民間で管理できない施設」「運営に公正性、安定性が強く求められる施設」については非公募の指定管理とするとされましたが、いきいきプラザやいきいきセンターが民間で管理できない施設とは思えません。
確かに収益性はほとんどありませんが、指定管理料の範囲で、その団体らしい管理運営ができる可能性は十分あります。とくにいきいきセンターは、規模も小さく、小さな市民団体の運営に適しています。
これまで応募が少なかったのは、その条件の中に看護師などの配置が含まれており、小さい団体にはハードルが高かったからではないかと推測されます。
少子高齢社会の中では、特に、地域課題解決のために活動している団体が生まれてきていますが、今後も育てていく必要があります。身近な高齢者向け施設こそ、そのような団体育成のための施設としても、受け皿になって欲しいと考えます。そのような団体が地域の皆さんに、もまれながら潜在的能力を発揮し、成長していってほしいのです。
また、看護師や理学療法士のスタッフの確保が必要ということですが、本当に丸1日の配置が必要かなど、専門職配置の見直しはできるはずです。
この議案は、社会福祉事業団の存続を重視したが故の決定としか読めず、市民と協働することでセンターのさらなる充実を願う立場としては、指定管理を非公募で行う当議案に賛成することはできません。

次に、賛成ではありますが、いくつかの議案について指摘しておきたいことがありますので申し上げます。

まず、「議案91号千葉市下水道事業会計補正予算」および「議案105号損害賠償額の決定について」です。下水管の管理責任は市が負うことになっているので、賠償金を払うことに異議はありませんが、排水する側が毎日ラードを下水に流し続けて、詰まらせても賠償責任はいっさいないというのは、どうも納得がいきません。
特に飲食店はそれで利益を得ているのですから、できるだけ食べ残しを減らす工夫をし、日々の排水の行方に関心を持って、グリストラップの設置や適切な清掃・管理を行うよう、市側から、しっかり指導・啓発を行っていただきたいと思います。

つぎに、「議案96号千葉競輪場開催業務等包括委託審査委員会設置条例の制定に関連してです。先日の議案質疑では民間事業者に包括委託をすることについて、市にとってのデメリットはないとの事でしたが、これまで働いてきた多くの従事員の方には大きな影響が出るわけです。
そこのところを充分考慮して、これからの委託化に臨まないと、事業にも支障が出るのではないでしょうか。関係者への丁寧な説明や対応を望みます。

 

次に「議案第92号 千葉市条例の一部改正について」です。

被災地復興のための復興予算は19兆円と想定されています。増税が前提の復興予算ですが、9月9日放送のNHKスぺシャル「追跡 復興予算19兆円」では、この復興予算が、テロ対策や調査捕鯨関連、国立競技場修復など、被災地以外でも使われていて、それが200件以上2兆円にも上ることが明らかにされていて、唖然とされた方も多かったのではないでしょうか。

東日本大震災の復興費用のための臨時増税を盛り込んだ復興財源確保法など復興関連法は昨年11月30日可決 成立しています。
財源確保法による「復興増税」と言っても「所得税」「法人税」「住民税」に関わるものがあります。
「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」いわゆる「復興財源法」では
平成25年から25年間、所得税では税額の2.1%分を上乗せ、法人税については平成24年4月1日から3年間、税額の10%分上乗せ、ただし、法人税率5%引き下げという恒久減税と同時に実施されます。こちらが被災地の復興予算に充てられることになります。

そして「東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保にかかる地方税の臨時特例に関する法律」いわゆる「地方財確法」では、個人住民税について、平成26年6月から10年間、均等割りに1000円上乗せ、というものです。
こちらが今回議案としてあげられている市税条例の一部改正に関わるものです。
法律名から見ると、震災の復興のため、被災地のための増税かとおもいきや、そういう枠組みではありません。当然のことながら、被災地でない自治体の住民税増収分を被災地の復興に回すことはできません。
この増税分は、24年度の国の地方財政計画の中で計上されている「東日本大震災の教訓を踏まえ、全国的に緊急に実施する防災・減災事業」6300億円のうちの地方債償還財源に充てられることになっています。

自治体予算に係る個人住民税均等割り税率の改正では、自治体が「独自」に条例を改正し税率や期間を定めることになりますが、しかし全国ほぼ一律に市民税500円県民税500円が上乗せされることになっています。自治体の一般財源である市税収入に充てられる税額を、国の法律で決めてしまうというやり方は、極めて異例であり、地方分権の観点からは問題があるのではないか、と感じます。

地方には「増税はしない、防災・減災事業もしない」という選択肢がないわけではありませんが、国の制度設計上、増税相当額は、交付税が減収となるため、財政厳しい全国の自治体は「増税」という選択肢を取らざるを得ない、ということになります。

千葉市では、この増税分を、これまで遅れが指摘されていた小中学校の校舎等の耐震補強事業の償還財源に充てる、とされています。もともと実施予定であった事業ですが、「緊急防災・減災事業」として位置付けられ24年度、25年度分を前倒ししたことにより、契約の不調が続く中、設計から契約までの準備期間を長く確保できる、とのことです。
もともと国の制度設計にこそ問題があるわけですが、市税の使い道が千葉市の学校耐震化であることを考慮しこの議案には賛成することにいたしました。
しかしながら、この課税方式は、消費税と同様、低所得者層への負担が相対的に重くなるものです。市民への充分な周知と細やかな低所得者対応を求めます。

 

 

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