1、成年後見制度について

湯浅美和子

私たち世代が集まると話題に出るのが高齢な親の介護のこと。夫婦二人のときはなんとか頑張れても一人になっての在宅生活は、介護保険で足りない部分を遠く離れた娘や嫁が通いでおぎなうなど、綱渡り状態である場合が多いのです。 友人のKさん。広島で一人暮らしをする実家の父親のところへ行くと、新品の蒲団があり、かなりの高額を支払っていたそうで、あわてて消費生活センターに相談し返品することができたものの、Kさんはこの事件をきっかけにお金や通帳の管理を親に任せることが不安になました。そこで裁判所に成年後見の申し立てをしようと書類を取り寄せたのですが、広島と千葉と離れていることもあり、手続きも煩雑でそのままになっているそうです。
また、不動産の仕事をしている友人からは子どものいないOさんが夫の死後認知症になってしまい、年金だけでは施設入所の経費が賄えないため、親族が不動産を処分しようとしたが、本人の意思が確定できず、成年後見制度の利用が必要になった、という話を聞きました。

現在預貯金を下ろすにも本人確認が必要ですし、介護保険や障害者の福祉サービスの利用にも本人の意思による契約行為が必要となります。親族からの虐待や財産剥奪などのケースもあり、措置から契約となった福祉の中で、認知症や知的障害、精神障害などで自己決定することができない人たちの支援として必要なのが成年後見制度です。特別の人のためではなく、高齢者やその子ども達、未来の高齢者予備軍にとって、納得のいく安心の老後を過ごすための転ばぬ先の杖とも言えます。そして成年後見制度の周知や利用に際し、自治体の果たす役割は大変重要であると考え、以下伺います。

認知症高齢者、独居高齢者の増加や、判断能力が充分でない障害者などの権利擁護の必要性から今後ますます成年後見制度の普及が期待されます。市は成年後見制度普及の必要性をどのように考え、事業展開をしているのでしょうか。

2005年厚生労働省高齢者介護研究会報告によると、認知症高齢者は、2015年250万人と推計されており、この割合で推計すると千葉市の現在の認知症高齢者は12390人となります。この状況で、千葉市における19年度の法定後見の申立件数の実績はどのようになっているのか。
また最高裁判所の統計によると、19年度実績で市町村長の申立件数は1564件で全体の約6.1%です。千葉市の市長申し立ての19年度実績と、制度施行後の累計はどの程度でしょうか。

社会福祉協議会の権利擁護センターで行っている認知症高齢者等や知的障害者、精神障害者への日常生活自立支援事業の直近の実績の推移をお示しください。

こういったサービスを受けている中に成年後見制度の潜在利用者が存在すると想像します。権利擁護センターや成年後見制度の周知、広報は今後ますます必要ですが、周知はどのように進められているのでしょうか。成年後見制度についての独自のパンフレットや市民向け講座などはおこなわれているのか伺います。

成年後見制度利用支援事業という、制度利用促進のための広報・普及活動の実施や、身寄りのない重度の認知症高齢者等で、助成を受けなければ制度の利用が困難な者の申し立てに要する経費や後見人の報酬の一部に充てることができる事業があります。19年度予算と利用実績についてお示しください。

厚労省は、制度の利用促進の観点から、本年4月より、これまで市町村長申し立てに限定していた利用支援事業の対象者を拡大しました。千葉市では現在も、「市長申し立て」のみの利用となっていますが、今後は対象者を拡大していくのでしょうか。

先日うかがった品川区社協では、介護保険制度導入以前より有償在宅ボランティア事業の中で、高齢者の財産管理についても対応してきており、2002年、判断能力が衰えた高齢者を支援するために「成年後見制センター」を全国に先駆け設置し、現在70名を超える後見人を務めています。常勤スタッフ7名と39名の非常勤で年間2000件を超える相談に対応している、とのことですが、それでも手いっぱいで、今後は、財産管理が複雑でないケースなどは、後見人養成講座の修了者が設立したNPO法人「市民後見人の会」に任せ、後見監督人として支援するなど、需要の増加に対応しつつあります。千葉市としても、こういった市民後見人を養成してはと考えますがいかがでしょうか。

2.焼却ゴミ3分の1削減計画と今後の分別収集体制のあり方について

環境省によると、容器包装リサイクル法に基づき、平成12年度から開始されているペットボトル以外のその他プラスチック製容器包装の分別収集は、18年度、全国市町村の実施率は51.5%。その他の自治体は埋め立てや焼却処理していることになります。しかし20年度78%、24年度83%と、今後拡大する見込みとのことです。 問題の多い容リ法ではありますが、まずはプラスチックの焼却や埋め立てをやめ、資源化することが大切です。 政令17市中11市ではではすでにその他プラスチック製容器包装の分別収集が実施されており、千葉・神戸・堺市が22年度より実施予定です。 実施している他自治体の状況からは、財政負担、分別の徹底、異物混入、啓発のあり方など、さまざまな課題が見えてきます。

22年度の実施を前に現在の検討状況をお伺いいたします。

その他プラスチック製容器包装の分別収集について、これまで実施してこなかった理由は何でしょうか。

今後の収集量予測についてですが、千葉市内の、その他プラスチック製容器包装の排出量と、そのうちどの程度を収集する計画なのか伺います。

収集や処理はどのように行われるのかご説明ください。

その他プラスチック製容器包装の分別収集及び処理にかかる経費はどの程度となるのでしょうか。

CO2削減について、3分の1削減計画では現在のほぼ半分にするとし、6万2000トン削減をうたっていますが、その他プラスチック製容器包装を分別収集することは、CO2削減にどの程度寄与することになるのでしょうか

分別収集にかかわる課題はどのようなことを想定しているのか。また課題抽出・解決策検討のためのモデル事業は行わないのか、伺います。

さて、焼却ゴミの3分の1削減、2清掃工場体制、そして全市にわたるその他プラスチック製容器包装の分別収集となると、収集運搬体制にも大きな影響があり、3分の1削減計画の中でも「収集運搬体制の合理化」が求められています。

具体的に挙げられている「収集運搬業務委託」と「ごみ収集全体の効率性を考慮した収集体制の整備」について現在の検討状況をご説明下さい。

「ごみ収集全体の効率性を考慮した収集体制の整備」には、以前からご提案申しあげているような地区ごとの分別計画・削減計画も大切ではないかと思います。収集体制の整備と3分の1削減計画はどのようにリンクされるのでしょうか。

現状随意契約で実施されている運搬収集業務委託ですが、可燃・不燃・資源の委託費の算出根拠と平均をお示しください。

その他プラスチック製容器包装の収集ルートが加わり、また2清掃工場体制となった場合を勘案し、この際、収集体制だけでなく、大幅な収集方法の見直しも検討しては、と考えますがいかがでしょうか。

3.学校における化学物質対策について

11月22日に「化学物質過敏症を知ってね☆うぉーく」が渋谷駅周辺でおこなわれました。空気の悪い繁華街にはなかなか近寄ることのできない患者さんや支援者の方たちが体調を気にしながらも集まり「まずは、化学物質過敏症を知ってください。」とノボリ旗を持って歩く姿がありました。
家の新築、増改築等に使われた建材から有害化学物質が高濃度出ることによっておきる健康障害が「シックハウス症候群」です。一方「化学物質過敏症」は極微量の有害化学物質で健康障害がおこります。シックハウスがきっかけで起きる場合が多いといわれますが、他にも様々な原因で発症します。
全国では、校舎の新・改築が原因で児童がシックハウスを発症し、裁判になっている例もあります。また今年の4月、大阪大学では新築した7階建校舎が原因で職員がシックハウス症候群と診断され、原因不明のまま校舎を閉鎖し、また北海道でも新築と耐震工事を行った2つの学校が、校舎を閉鎖しました。大阪大学も北海道の2つの校舎も、厚労省の定める13化学物質については、指針値以下でした。
学校の新・改築で使われた建材や塗料、学校で日常的に使われているワックスやフェルトペン、洗剤、校庭の樹木への農薬散布、プールの塩素など多種多様の極微量の化学物質に反応して苦しむ化学物質過敏症の子どもたちが増えています。こうした中、シックハウス症候群と、化学物質過敏症の子どもたちへの対応を含めた問題をシックスクール問題とし、その被害をいかに防ぐかを示す対応マニュアルを策定する自治体も増えています。化学物質過敏症の子どもが安全に過ごせる環境は、全ての子どもにとって安全な環境です。子どもたちが化学物質過敏症を発症しないよう予防するため、シックスクールマニュアルの策定を求め、以下質問します。

昨年「化学物質過敏症連絡会議」を設置した千葉県は、本年9月、県下の教育委員会に「シックハウス症候群等の児童生徒ついて」という調査依頼を行いました。この調査の目的と、千葉市の結果について伺います。千葉市では化学物質過敏症のお子さんへの対応はどのようにされているのでしょうか。

学校において衛生的な環境のよりどころとなっているのは何か、またその中ではどのような基準が設けられているのでしょうか。

学校施設の新築・改築・改修等の直後の事故例の報告が多くあります。今後千葉市では老朽化対策、耐震補強が本格化し、事故の起こる確率も高くなるわけで、一層の注意が必要です。今後に向けての対策を伺います。

子ども達を守るには、厚労省より指針値が発表されている有害化学物質を含有していない材料を選択し工事を行うという予防策が必要ですが、指針値が示されているものは、有害化学物質の中のほんの一部で、最低限の注意でしかありません。厚労省自身、「室内空気質健康影響研究会報告書」の中で「指針値は、化学物質によりシックハウス症候群を引き起こす閾値(イキチ=ある反応を起こさせる、最低の刺激量)を意味する値ではない」と言っており、いわば"目安の値"ですが、ご見解を伺います。

化学物質過敏症の症状は個人差が大きく、反応するもの・症状も様々であり、個々へのきめ細かい配慮が必要です。そのため、現場の先生たちの理解が不可欠です。子どもたちへきちんと対応できるよう毎年の研修が必要だと考えますが、いかがでしょうか。

対応マニュアルがあると、教職員のだれもが同じようにシックスクールについての対応ができます。横須賀市や栃木県のマニュアルは効率的な教室の換気の仕方なども具体的に書かれており、また宇都宮市のものは建材や用品選択の基準も書かれています。 千葉市にもこのようなマニュアルの策定を求めますが、いかがでしょうか。

2回目

1、成年後見制度について

答弁によりますと、成年後見制度利用支援事業の予算と実績にはかい離があり、支援事業が機能していないようにも見えます。これでは、本人に資産がない場合の利用を抑制しているのではないか、とも推測されますがいかがでしょうか。

市長申し立て件数の累積は22件。一方で先ほど紹介した人口34万人の品川区は、区長申し立ては66件です。数のみが事業成果を現しているわけではなく、千葉市は個々の申し立てに対してケース会議を開き、後見人候補をつけて家庭裁判所に申し立てるなど、丁寧な対応をされており評価するものです。が、いかんせん、この数では、必要とする方に制度が行き渡っていないのではと思われます。千葉市としてこの状況をどうとらえているのか、お伺いします。

今後、低所得者の方も含め、高齢者や障害者で判断能力が不十分な方の権利を擁護する成年後見制度を普及し、実施機関としての機能を担う「成年後見センター」を整備していくべきではないかと考えますが、ご見解を伺います

2.焼却ゴミ3分の1削減計画と今後の分別収集体制のあり方について

分別の受け皿を作ればいい、というものではありません。「使い終わった容器包装の回収リサイクルを税金で行う」ことからの脱却は前回の容リ法改正ではかなわず、未だに収集するほど自治体の経費が上乗せされていきます。法の見直しも必要ですが、自治体としても真剣に発生抑制を考えるべきです。そこで収集するその他プラスチック製容器包装の中のレジ袋の発生量削減を検討してはと考えます。

これまで2回開催されたレジ袋使用削減懇談会の設置目的と、この懇談会でどのような意見がだされているか、ご説明ください。

経済産業省の10月1日現在の調査では、現在全国で80ほどの自治体で、レジ袋削減のための、事業者との協定を持つなどしながらレジ袋の有料化、廃止といった取り組みが進められていて、その数は増えつつある、とのことです。千葉市としても今後の排出抑制に向け有料化が必要だと思いますがご見解を伺います。

その他プラスチック製容器包装の分別収集が始まると、車両台数を増車させる必要もあり、効率的な収集が求められます。資源・可燃・不燃を含めた大幅な収集体制の見直しが必要で、これには市民の協力も不可欠です。現在は行政と事業者のみで話し合われているような感がぬぐえませんが、市民へも情報を開示しつつ検討への参加を求めるべきだと思いますがいかがでしょうか。

3、学校における化学物質対策について

調査では、現在化学物質過敏症で登校できない状況になっておられるお子さんはいない、とのことで安心し、また個々のお子さんに対応した配慮がなされているとのことで、評価するものです。 しかし千葉市より小規模な市でも、「化学物質過敏症」と判断されているお子さんが多いといと報告されているところもあり、調査方法にもよりますので、問題がないと言えるわけではありません。 北里研究所の宮田先生によると、「北里大学病院の化学物質過敏症の患者さんのうち70%近くが目、鼻、皮膚、呼吸器 などのアレルギーをもっており、化学物質過敏症とアレルギーは非常に近い関係にある。」とのことです。 近年増加が顕著なアレルギー性疾患ですが、化学物資過敏症の予備軍とも見て取れます。

学校健康調査票により千葉市が把握しているアレルギー疾患を持つお子さんはどの程度おられるのでしょうか。

千葉市としてのマニュアル策定は考えておられないようで残念です。 12月3日に開催された「化学物質管理対策専門委員会」を傍聴しましたが、その中で「化学物質と子どもの健康との関係はかなり解明され、シックススクールも認知されるようになってきた。学校現場で、化学物質をいかに少なくしていくか、という取り組みがとても大切であり、それには先生方に知ってもらうことが必要」との発言がありました。今後、千葉市が作る化学物資に関するパンフレット等を利用し、先生方の認知を高めていただきたいと思いますがいかがでしょうか。

3回目

1、成年後見制度について

市がその責務として高齢者や障害者の権利擁護を果たすために、成年後見制度の市長申し立てを積極的に活用するべきと考えますが、そのためには「高齢者等悪質商法被害防止ネットワーク」を始め、民生委員など、福祉関係者の地域ネットワークと連携を取り、必要とする方を早期に発見して、制度利用に結び付けることが大切です。 そのためにも権利擁護センターの充実を図るなどし、「成年後見センター」の設置を求めます。

2.焼却ゴミ3分の1削減計画と今後の分別収集体制のあり方について

京都大学が今年2月に行なった千葉をはじめ政令6市でのインターネット調査によると、レジ袋を受け取る人の平均は、1人1週間で6.11枚。千葉市は少し上回り、6.38枚。これを1枚8gとして単純換算すると、市内でのレジ袋排出量は、やく2500tとなります。その他プラスチック容器包装の排出量、年間24000トンの約1割になります。レジ袋削減は、市民がライフスタイルを見直し、容易に取り組むことができる題材です。有料化すると劇的に利用量が減る実績もありますので分別収集にあわせての導入を検討ください。 学校における化学物質対策について

先日視察にいった岐阜市では「香料自粛のお願い」というポスターを作り、公共施設などの入口に張り出しているそうです。学校でも利用されています。このポスター、人気があり、いくつかの自治体もこれにならったものを作り使用しているところもあり、患者の方たちに喜ばれています。 こういった形で周知を進めることが、予防という観点からもまずは必要です。 千葉市独自のシックスクールマニュアルの策定はされないとのことで、残念ですが、ユニバーサルデザインと同じように、化学物質過敏症の子どもたちが安全に過ごせる環境は、すべての子どもたちにとっても健康的な環境である、ということを訴え、マニュアル策定を求めます。