1、住宅地における農薬散布について

湯浅美和子

化学物質過敏症など、環境中の化学物質が原因と考えられる健康被害で苦しんでいる人は全国で100万人に達すると言われます。化学物質過敏症は、一度に大量の化学物質に接したり、微量でも長期間接することで発症し、いったん発症すると、量の多少に関係なく接触するたびに、頭痛や呼吸困難、動悸、思考力の低下など様々な症状が出るため、患者は化学物質を避け続けなればなりません。

農薬は田畑で使用されるもの、と思われがちですが、庭木や街路樹の手入れや室内での衛生害虫駆除など、身近なところでも使われています。農薬や殺虫剤などの薬剤の中には、人の健康を損なうおそれがあるとして、PRTR法で第一種指定化学物質として指定されていたり、毒物及び劇物取締法で劇物に指定されている物質が含まれています。 日本では今だに使用されることの多い有機リン系薬剤には神経毒性があり、発達障害などの原因になるとの研究が世界的にすすみ、EUではほとんどの有機リン系殺虫剤は使用禁止になっています。

厚生労働省も平成18年の国会答弁の中で、有機リンによる慢性中毒の可能性を認めています。 農薬散布による健康被害が多くなっていることを受け、農水省は平成15年、「学校、保育所、病院、住宅地に近接する公園、街路樹」などでの農薬散布を極力避けるよう通知をだしましたが、安易な薬剤使用を見直す取り組みはなかなか広がらず、19年1月農水省と環境省は、取り組み強化を求め、再び通知を出しています。 その中で、害虫の有無を確認しない定期的な農薬散布は止めること、街路樹などに害虫がいたら、剪定や捕殺等物理的な方法を優先すること、やむを得ず農薬を使う場合でも最小限の散布と飛散防止に努め、近隣の住民への周知に努めること、などが求められています。

当初、千葉市公園管理課の説明では「病害虫に対しては、予防的な散布は行わない。剪定による捕殺や、発生しない状況作りをしながら農薬を極力蒔かないようにし、やむを得ない場合のみ農薬散布を行っている」とのことでした。しかし本年6月に市民グループより求めれらた「市有施設での農薬・殺虫剤など薬剤散布状況の実態調査」の結果を見ると、農薬の使用量は大変多く、本当に「やむを得ない場合のみ」であるのか疑わしい状況です。 以下伺います。

千葉市はこれまで、15年、19年と2度にわたる国の通知をどのように受け取り、関係各課に周知してきたのでしょうか。

街路樹への散布量は、平成17年度6万2,700リットル 18年度7万2,900リットル、19年度9万9,150リットル と国が通知を出しているにも関わらず増加していますが、この理由をお答えください。またこれらはすべて緑の協会への委託、とのことですが、農薬散布がやむを得ないとの判断は、どのようにして行われているのか、また散布にいたる手順をお示しください。

農薬の散布をできるだけ抑えるには初期の対応が大切です。パトロールが欠かせませんが、どのようにされているのか。

調査結果では、農薬の毒性に対して感受性が強い、と言われる子どもたちが過ごす保育所や学校での、農薬や殺虫剤の散布が、かなり行われていると見て取れます。

保育所では全保育所が室内散布を6月と11月に行っている。これは定期散布ではないか 生息調査が行われていない。これは「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」の管理基準に違反しているのではないか 散布は室内外とも委託で行なわれているが、散布にいたる手順はどうなっているのか

散布前の保護者・近隣住民への周知は行われているのか

閉所日に実施されているが、散布日以降にも残留の可能性がある。健康被害があったかどうか園児や保護者への調査が必要だと思われるがいかがか 学校でもおおむね半数近くで散布が行われています。

直営で学校職員が散布したり、また業者への委託もあるようだが、その違いは何か。又委託の場合の手順は

同じ学校で、委託・直営によって屋外の樹木や室内に複数回散布している学校が見られるが、これは学校責任者の判断か

散布後、子どもたちが近寄らないなどの配慮は行われているのか、また健康被害などの報告はなかったのか。

街路樹や保育所、学校で使用している農薬や殺虫剤の毒性や、使用にともなう事故例などの情報収集は行っているのか

また委託業者が適正量を使用して散布しているか、などのチェックは行われているのか

2、美浜区の諸問題について

1)自転車の利用について

環境負荷の低い交通手段として、また健康指向の高まりもあり自転車利用が増えています。一方、安全な走行空間の不足、利用者のマナーの悪さ、放置自転車問題など、様々な課題も指摘されています。歩行者と自転車の事故が増加していることを受け、国交省・警察庁は合同で「自転車走行環境の整備」に向けて取り組むとし、全国98か所のモデル地区を指定しました。千葉市では美浜区のJR検見川浜駅周辺地区が指定され、先日9月16日より社会実験が行われました。 平坦で、道路の幅もある程度確保されている美浜区は、自転車の利用に適しており、市民ネットワークでは、これまでも美浜区における自転車走行空間の整備を求めてきました。以下伺います。

(美浜区における)放置対策と駐輪場問題

4月より駐輪場の料金が改定されたが、利用実態に変化はあったのか。また放置自転車の台数に変化はあったのか

駅周辺の大型店舗でも駐輪場の台数が不足しているところもある。これらの店舗への要請は、どのように行っているのか。

稲毛海岸、検見川浜とも駅高架下店舗利用者の自転車の放置が多いが、JR側との話し合いは行っているのか。ことに稲毛海岸は駅近くの駐輪場周辺、また検見川浜は駅通路への放置が問題だが、道路占有などで駐輪場を設置させるなど、具体的な解決策について検討されているのか。

放置自転車の中には盗難被害にあい、そのまま放置されているものも多い。何か対策は講じているのか。

自転車走行環境整備に向けた社会実験

モデル地区に検見川浜駅周辺地区が選定された経緯について

実験を前に地域での意見交換会が開かれたとのことだが、話し合いの内容はどのようなものか

社会実験中に行われたアンケート調査の内容と、その結果はどうか。

実験を通して見えてきた課題は何か

今後の予定と、この実験結果をどのように活かしていくのか

2)未利用地の活用について

稲毛海岸公務員宿舎跡地
閉鎖された公務員宿舎の跡地利用について、昨年6月の「国有財産の有効活用に関する検討・フォローアップ有識者会議」の報告を受け、国は、約11.8haのうち、約4haに関しては宿舎の建て替え、残り約7.8haに関しては処分という方向を打ち出しました。先日9月11日、宿舎建設のPFI事業者を選定するための1回目の入札が行われましたが、予定価格の制限に達した事業者がなく不調におわっています。 美浜区に残された貴重な土地として、その利用に関しては美浜区全体の財産として考えて欲しい、という声が地元からも上がっています。

市民ネットワークみはまでは、周辺地域の皆さんのお考えをお聞きするためのアンケート調査を実施し、この地区で問題と感じていることは何か、この土地をどのように利用したらいいか、といったことを伺いました。 パネル説明・高齢者、子ども、病院施設希望が多かった。ファクス、郵送や、対面での聞き取りも行いましたが、皆さん、いろいろ感じておられるものの、それを届けていく場所がない、ということを感じました。 以下伺います。

市は、跡地利用に関しての地域住民の声をどのように拾い上げてきたのか。

千葉市は跡地利用に関して、どのように国へアプローチをしてきたのか。これまでの経緯を説明ください。

不調に終わった今回の入札だが、その入札説明書には「附帯的事業」として「千葉市からの老人福祉関連施設の要望」が記載されている。記載されるに至った経緯はどのようなものか

国はこの事業に関して、再度公告を行うとしており、また7.8haの残地処分は今年度中に予定されているようだが、市はそれらに対して、どのように対処していくつもりなのか。

打瀬H7街区について
打瀬地区ではマンション建設問題が起こっています。当初、企業庁が公共公益施設用地とし、第2中学校の予定地となっていましたが、平成15年、第2中学校の必要性はないとの千葉市の判断で、企業庁はリザーブ用地とし、そして今回民間事業者による19階建てマンション開発が計画されています。8月24日に行われた住民説明会で企業庁は「住民の皆さんのご理解が得られるまで事業を進めない」と発言しています。ここで浮上してきたのが中学校問題で、住民の中には、中学校が建設されると思って、周辺マンションを購入された方もある、とのことです。 以下伺います。

平成15年の第2中学校の建設をやめるに至った経緯について

その決定は住民へどのように周知されたのか。またマンション事業者への周知もきちんと行われたのか

打瀬中学校で取り入れられている教科センター方式は、小人数の方がその効果を最大限に発揮できる、との見解があります。今後予定されている生徒増に対しては仮設校舎建設で対応する、とのことですが、当初の予定外の仮設校舎でも教科センター方式は可能なのか。

先般行われた学校教育振興計画の各区説明会において、座長である千葉大明石教授は「私立への進学ではなく、公立学校へ子どもたちを取り戻したい。」と力強くおっしゃっていました。打瀬の場合公立中学への入学率の低さもあっての第2中学の建設はなしと伺っていますが、整合性が取れないのではないか

先日急きょ開催された中学校見学会には100名を超える参加者があり、どんどん生徒数が増え、大規模校化していることへの住民の不安と関心の高さを物語っています。教育委員会として、住民の不安に答えていかねばなりませんが、お考えを伺います。

また今後の住民と企業庁との話し合いに、千葉市はどのようにかかわっていかれるのでしょうか。

3)地域福祉の実現に向けて

高齢者施設
高齢者福祉施設も様変わりし、在宅をできるだけ長く支える都市型の地域密着型の小規模多機能施設や、高齢者専用住宅をセットにした施設などが求められるようになってきました。
さて千葉市では5カ年計画に基づき、高齢者福祉施設を整備してきていますが、美浜区は他の区に比べ非常に施設数が少なく、一人当たりの充足率も低い現状です。(パネル・表で説明)

この状況の原因について、市としてどのように捉えているのか。

美浜区では、空き地はほとんどが企業庁などの公的な土地で、処分されれば、住宅やマンションになっていき、また土地の価格が高いため、民間の事業者が参入意欲をもつことも難しく、高齢者福祉施設を民間頼みで作っていくことも厳しい現状です。このままでは美浜区の住民は、年をとると美浜区から出ていかなくてはなりません。市としてこのことにどう対処していくのか 福祉的見地からの都市計画が望まれます。

市内園生団地などではURとのコラボレーションで新たな施設を確保しようとする動きもあります。高齢化が急激に進む美浜区では、どのように高齢者福祉施設を確保しようとしているのか、具体策を伺います。

障がい者施設
障害者施策がめまぐるしく変化しています。この中で翻弄されているのが障がい者本人と家族、そして施設の運営者です。 小規模通所授産施設は平成13年に法制化されました。千葉市のワークホームの中でも9ヶ所が千葉市との相談の中で、小規模通所授産施設に移行することを選択し、国の補助を受けながら運営してきました。

ところが障害者自立支援法の成立と共に、平成23年度末までに、今度は新法に基づく新たな体系への移行が義務付けられました。重度者が通う美浜区のある施設では、「現在のまま同様のサービスを提供しようとすれば、これまでの職員人件費が払えない。職員を減らせば、現在通所している人たちを受け入れることができない。現在と同様の運営費を確保するには、通所者を増やすことが必要だが、今の施設では広さが足りない。物件を探そうにも、美浜区には、適当な物件・土地が少ない」というジレンマを抱えています。地域になじみ、障害者の皆さんの日中生活を支える拠点となってきたのに、これまでと同様に存続していくことが危うくなっているのです。

当初、かなりな混乱もあったが、新体系への移行の現況は?

市として施設への移行支援をどのように行っているのか、

空き教室や公的施設などの有効利用を、緊急・積極的に進めるべきと思うが見解は?

2回目

1、住宅地における農薬散布について

千葉市の街路樹への農薬散布の多さ、そしてそれが増加しているのは、気温などの環境条件で、害虫の発生が多かったから、とのことでした。 浜松市では、街路樹への農薬散布量の1年間の合計は、平成15年には約9万5,000リットル、16年度は約40,000リットル、17年度は3,500リットル、18年度100リットル、19年度は0と減少させています。環境条件はそれほど変わらないと思いますが、農薬使用量を減少させ、ゼロにした、という実績に注目したいと思います。それを可能にするために、ほぼ毎日パトロールをして、卵からかえった初期の段階での剪定で、害虫を抑えることを心がけている、とのことです。やれば、できる、のです。 現在では、「虫が出たら農薬をまけばいい」という意識から、環境負荷を低減しつつ、病害虫の発生を抑制する総合的病害虫管理IPMの考え方が広まってきています。 化学物質など環境中の有害物質が乳幼児の発育にもたらす影響については、国内外で大きな関心が集まっており、環境省でも、2010年度より、子どもたちの健康状態を定期的に確認する疫学調査を実施する準備が進められている、とのことです。

千葉市のIPMの考え方についての見解を伺います。

今回市民グループからの調査依頼でしたが、各所管ばらばらの、千葉市における農薬使用の実態が明らかにされ、問題点が浮かび上がってきました。この結果への対応として 全庁的な対策会議をもち、千葉市としての指針・マニュアル作りなどが必要だと思われますが、お考えを伺います。

2、美浜区の諸問題について
1)自転車走行環境

実験中は赤い三角コーンを見て、何かの工事が始まるの?と感じた方が多かったようです。地域の方への周知が今ひとつ徹底していなかったのでは、と感じています。今後この実験結果をもとに自転車道が整備されるとのことですが、アンケート結果でも関心が高いとのことですから、もう少し住民を巻き込んだ形での整備手法は検討されないのでしょうか。また自転車走行空間のネットワーク化が今後の課題と感じていますが、どういったルート設定にするのか、など、もう一度地域住民の声を聞くなどするべきだと思いますが、いかがでしょうか。

3回目

化学物質過敏症の患者さんから、マンション植栽への農薬の散布で困っている、というご相談を受け、関係各課へ話を伺いにまいりました。最初は、国の通知など、どこに、という感じもありましたが、その後、患者さんと一緒に走ってまいりまして、その中で、リーフレットを作りHPに公表していただいたり、今日は、今後、農薬の適正使用に関する指針等の策定について検討する、とのご答弁をいただくことができました。迅速な対応に感謝申し上げます。
すでに名古屋市、埼玉県、岐阜県、愛知県、あるいは柏市などでも、指針を策定しています。学校では農薬は使用しない、と決めている自治体もあります。先進事例を参考にしつつ、市民の健康と安全に留意したものとなりますようお願いいたします。

自転車は、大変市民の関心も高いのですから、ルートの設定などは、市民とともに検討していただきたいと思います。

美浜区は埋めたて地の上にできた街です。働き盛りの人たちが多い街で、子どもたちとともに成長してきました。その間はそれでよかったのですが、そして30年たって、ハタと周りを見わたすと、福祉的に利用できる空間がない、ということに気がついた、という今の状況です。
今、国も県企業庁も、土地を処分することに躍起になっているようですが、民間不動産業者とは違います。最も住民の福祉を考えなければならない、おおやけ の機関なのです。民間の事業者に任そうとするだけでは困ります。 市民の代表である千葉市には、市民の福祉のために、堂々と国や県と渡り合ってほしいと思います。それには今のこの時期を逃してはなりません。