18年度決算に対する反対討論

長谷川ひろ美

市民ネットワークの長谷川弘美です。 会派を代表し、平成18年度決算のうち、議案133号一般会計決算と議案150号水道会計決算について不認定の立場から討論いたします。

福田新内閣は発足に当たり、 「自立と共生」を基本理念とし、地方再生に取り組む決意を示しました。これに対し地方6団体は、地域間格差が拡大しており、地方分権改革の推進と行財政の基盤の確立が必要であることから、実効ある改革を進めてほしいと共同声明を発表しています。
この地方分権改革の推進と行財政の基盤の確立は、平成18年度が最終年となった三位一体改革において税源委譲を柱に実施されるはずでした。しかし、税源委譲はわずか3兆円にとどまり、国庫補助負担金改革で4.7兆円、地方交付税改革で5.1兆円と地方にとってはマイナス6.8兆円という結果です。千葉市においては、総額でマイナス59億円の影響があったとのことです。これでは国の財政再建のみが先行されたといわざるを得ません。分権の推進のためにも他自治体と共に、国に対してしっかりと発言していくことを求めます。

次に所得格差の拡大など格差社会の現状が、様々報道されるようになったものの、国の対応は冷淡で、税制改正、障害者自立支援法、介護保険見直しなどによる負担増で市民生活は圧迫されました。
この間、国の法改正に振り回されどうしの自治体ですが、いわゆる中流層の崩壊など市民の経済状況が以前とは大幅に変わり、リスクを抱える市民が増加していることをきちんと認識すべきです。特に障害者自立支援法では厳しい中でも財源を集め、独自の緩和策が求められたものの、他の自治体と比較しても対応が非常に遅く、不十分であったことをまず指摘しておきます。

さて18年度決算ですが、市税収入は2年連続で増加となり、前年度比41億円増ですが、そのうち約26億円が定率減税の縮減など税制改正によってもるものです。自治体の財政力をあらわす財政力指数、経常収支比率、起債制限比率など、わずかではありますが回復し、普通交付税不交付団体となりました。
しかし自主財源の割合は減少し、昨年度1兆円を突破した市債残高は、増加を続けています。実質収支額は2億1400万円とかろうじて黒字ですが、全国都市の比較となる普通会計では、決算統計を取り始めて初めての赤字1億7100万円を出し、大変厳しいものです。

政令市中ワースト2位という実質交際費比率24.8%をかかえ、2008年度決算から適用となる財政健全化法の施行を前に、いかに実質公債費比率や、実質赤字比率をさげるのか、といったことを念頭に、市債管理基金よりの借り入れを控えたり、病院会計・下水道会計への繰り入れも見直されるなど、18年度の決算での抵抗の跡も見られます。 今までの放漫経営は正されるべきですが、そのツケが、一挙に市民に回ってきたのでは、たまりません。

建設事業費ですが、普通会計決算額にしめる割合は14年度から17年度はずっと21%から23%を推移し、18年度は689億円19.7%と減少しました。 しかし、そのうちの38.8%267億円は、蘇我臨海部、中央第6地区、西口再開発など6大大型公共事業に投入されています。
建設事業費の割合は、公債費負担適正化計画の中で、今後さらに加速して引き締められていきます。18年度普通建設事業費689億円のうち建設事業債が504億円発行されていますが、20年度の発行予定は210億円と半分以下です。大型公共工事への投入を減らし、市民の生活に直結した事業を温存すべきです。

また第2次5カ年計画は、残り3ヵ年の財政の枠を、18年度19年度の累計見込み1429億円を全体フレーム4058億円から差し引いた額の約半分とするとのことです金額で1314億円となります。中間年での見直しは予定されていましたが、あまりに大幅な見直しは、当初計画が失策であったとの評価は免れないのではないでしょうか。
まさに予算の選択と集中が問われています。予算編成過程の更なる公開を含め、第2次5ヵ年計画の見直しへ、市民意見をいかに丁寧に取り上げていくのか、市民が納得する手法を示すべきと考えます。

土地開発公社ですが、平成16年度末、簿価総額358億円を平成22年度末までに60%以上市が買い戻し、平成22年度末の簿価総額を136億円とする「経営の健全化に関する計画」に基づき、18年度は簿価総額48億円の買い戻しが行われました。時価は概ね19億円とのことです。22年度以降は再び再取得の計画を立て、平成27年度公社廃止予定ですから、それまでに、時価との乖離は承知の上でも買取を進めなければならない状況です。
健全化計画の中で取得する用地は、長年目的に沿っての事業化がされてこなかったという経緯からして、事業化の必然性や緊急度が低いと考えられます。必要性がないのに買い戻し、無理やり事業化するということを極力避けるために、活用を検討するような場を設定し、まちづくりの専門家や周辺の市民が参加し議論を進めることを求めます。

以下局ごとに申し上げます。
財政局、個別外部監査の結果についてです。 16年1月に明らかになった税滞納不正免除問題は、発端である元県議、市職員2名も逮捕されるという事件に発展し、市民より市の徴税事務に対して個別外部監査を求められるに至りました。1年をかけた監査の結果、市税滞納繰越額が、長年にわたり過少に公表されていたことを初め、監査人をして驚くべきひどいシステムとの感想を漏らすほどの、不正実態が明らかになりました。
データの保存が極めて不十分、という条件であったにもかかわらず、徴税事務の問題点を曝露した個別外部監査は高く評価されます。

18年度千葉市は、監査で指摘された33項目の制度・システムの改善を行ってきました。しかし、税務統計と滞納オンラインシステムの滞納繰越額の差異、税務統計上の滞納繰越額の年度間不一致については、徴収率の維持を目的に滞納繰越額の操作が行われていたものと推認する、とした調査結果を6月に公表するにとどまり、その経緯、要因、責任の所在を明確にすることはできませんでした。市民ネットワークは、この調査結果は、受け入れることができないとし、議会も決算の不備を見逃してきたことへの反省もこめ、18年第2回定例会において、100条委員会の設置を議会で提案しており、その考えは今も変っていません。

外部監査の指摘により、税務部内においては税の公平な徴収に対しての職員の意識改革がなされ、その表れの一つとして、17年度、決算書訂正のために落ち込んだ徴収率88.7%が、18年度は90.3%に達したとのことです。
不納欠損額に目をやると、16年度16億4200万円、17年度36億8600万円、18年度は23億8400万円となっており、17年度に額が増加しているのは、前年に発覚した事件を契機として、それまで抱えていた滞納繰越分を積極的に整理したと思われる数字ですが、更に18年度には監査の指摘に従い、財産調査の実施が堅実に行われ、処分される方向に転じたと思われます。
今後は22年度の目標徴収率94.3%を達成するため、更なる財産調査、不動産や動産の差し押さえの徹底と、それを可能にするマンパワーの充実を求めます。

総務局、職員互助会についてです。 昨年度、市は職員互助会より、「不当な家賃徴収」「補助対象事業以外の事業に充てられた補助金」「必要がなく返還されるべき補助金」として合計約7億円を返還させました。「不適正な補助の責任の所在」は、「前例踏襲に甘んじてきた組織全体にある」とのことでした。
そもそも職員互助会の代表は副市長であり、補助金を執行する場合はそこに緊張感が必要です。行政事務の執行においては、前例どおりに処理するのではなく、価値観が変化・多様化する中、新たな課題や問題に対処するべきです。
市の補助事業は昨年度で423件ですが、これらの中には時代を経てすでに必要とされなくなった事業や見直しが必要な事業もあります。交付にあたっては必然性・透明性が求められるところです。

指定管理者制度ですが、昨年度までに108の施設に指定管理者制度が導入されました。市民ネットワークでは、指定管理者の指定にあたっては、その決定過程における市民や専門家の参加と透明性の確保を求めてきましたが、充分対応されてはおりません。
また、事業の評価についても、所管局によって評価にむらがあり、質的評価が充分おこなわれたとはいえない状況です。さらに第三者による公平で市民の立場に立った評価が求められるところであり、評価方法の検討と制度の確立が必要です。指定管理者制度がまだ制度として充分成熟していないことを認識し、慎重で丁寧な運用に配慮すべきと考えます。

市民局、まず市民参加についてです。 「市民参加」という言葉も当たり前になり、今はその中身が問われています。市民は行政と対話し事業を創造する機会を得、行政もまた自らが行うサービスに市民の力を取り込んでいく、そんな豊かなパートナーシップをお互いに享受していく時代です。市民が文字通り参加して作りあげた「地域福祉計画」ですが、未だ地域へ根付いているとはいえません。その理由はなぜかを問い、打開策を模索して欲しいものです。パイロット事業が現在進行していますが、計画事業への橋渡しをどうするのか、推進協議会とともに市としても検討していくことが必要です。
また市民参加条例が策定されますが、条例策定段階への市民参加は充分ではありません。今からでもまだ遅くはありませんので、条例策定の段階で市民と充分に対話する機会を設けていただきたいと考えます。 次は国民保護計画です。 18年度、市は国民保護協議会を設置し、計画作成ではパシフィックコンサルタントに17年度の調査費315万も合わせると総額1092万円で素案作りを依頼しております。

また市は我が家の管理危機マニュアルを作成し、昨日配布されていますが地震や火災などの災害の一項目として取り上げております。その内容を見ますと、航空攻撃の場合は、屋内への避難にあたっては、近隣の堅牢な建物や地下街などに避難しましょう。また核爆発による場合は、遮蔽物の陰に身を隠しましょう。上着を頭から被り、口と鼻をハンカチで覆う…など。 とあります。
狭い国土、また都市に人口やあらゆる機能が集中し、50基以上の原発があるわが国において、このような事態となった時には、大惨事が想定されます。収まった後、住めるところなどあるのでしょうか。日頃からの心がけが大切として、自然災害などと並列扱いでさりげなく、核攻撃や航空機爆撃がマニュアルに入っていること自体おどろきます。
アメリカはイラクをはじめ武力による攻撃を止めず、同時にテロにおびえ国内の監視体制を強めていますが、日本がその一翼に加担せず、武力に頼らない外交を国に求めることこそ、私たちの安全を確保する現実的な対処と考えます。
今習志野基地にパトリオット3の配備が予定されていますが、ミサイル防衛全体の当初予算が1兆円、ミサイル1発が3〜4億円と多額の税金が投入されています。この金額全てを食糧と医療品として戦地となっている国に支援したほうがずっと日本の安全に貢献すると考えます。国民保護計画は軍事的な配備を前提としたものであり、これを認めることは出来ません。

次は都市局、まずモノレール事業です。 モノレール会社は開業以来、赤字が続いてきましたが、296億円にのぼる累積損出の解消などの、県、市、都市モノレール会社の3社での和解が17年度行われました。この結果、18年度身軽になったモノレール会社は、はじめて1億9000万円の黒字を出しています。
18年度から市が事業主体となり、市はモノレールマスタープランでは、100万人都市を想定したもので、高齢化、自動車利用など当初計画と現状では交通需要の見込みが現状と異なってきたことから、白紙に戻し計画を見直すとしています。これは県庁前駅から青葉病院までの延伸建設でも当てはまるものではないですか。

建設するのであれば、176億円もの巨額を投じるわけで、市民への説明責任を果たす必要があります。また延伸建設に当たり41億の会社負担もありますが、やっと経営が好転した会社がまた借金を抱える危険性があります。
第3セクターも含めての財政チェックが求められており、市民生活にもっと逼迫した事業に予算をまわすべきときであると考え、延伸計画の凍結・見直しを求めます。

次に蘇我臨海開発事業です。総工費約1600億円にも上るもので、18年度は特定地区土地区画整理や川崎町南北線整備などの基盤整備を進め、更に蘇我スポーツ公園、防災公園の施設整備、用地取得のため9億7000万の補正予算が組まれました。これは国の補助金の内示増とのことですが、他の事業が先送りされる中、この期に及んでも補正を組み起債してまで推進していく市の方針には納得できません。
蘇我球戯場管理運営1億1000万円ですが、平成18年度の利用者数は、約31万と利用予測より9万人も下回り、加えて工場側からの砂埃の清掃などで約2,300万円の赤字となっております。今後建設だけでなく、維持管理でも市財政の圧迫が懸念され、スポーツ公園整備など蘇我臨海開発事業の見直しを求めます。

次は市有建築物の耐震対策です。 国は建物の耐震化については、社会全体の国家的な緊急課題としています。
今後市が平成27年度までに耐震対策をしていかなければならない、IS値0.6未満の建築物は、今判っているだけでも223棟との議会答弁でしたが、これに屋内運動場131箇所と未診断の施設も加えると、全体では450箇所近くになると予想されます。これに要する費用は莫大ですが、緊急かつ最優先に取り組むべきものとなります。

今後は耐震推進計画や数値が公表されるので、おのずと進行管理がなされていくとのことですが、市全体をチェックし指導管理していく部署は必要ではないでしょうか。 また事業が公平で説明のできるものになっているのかを検証するうえで、市民との情報共有がいかに大切さを改めて認識してほしいものです。

市街化調整区域の開発行為についてです。 開発行為等の許可の基準に関する条例が制定され、駅の中心から1キロメートルの範囲内にある市街化調整区域においては、分家住宅や既存建築物の建てかえ以外にも、一定の要件のもとに開発が許可されるようになりました。それにより、急激な開発も懸念され、周辺住民と事業者との間にトラブルが発生する事例が起きています。樹林が伐採され、地形が大きく変えられていくことは問題です。開発行為を抑制することを基本としながら、適正な土地利用を図るという方向に必ずしも向かってはいないのではないでしょうか。
一方、市街化区域では、高層マンションの建築紛争が頻発しました。再整備による更新は、人口減少の社会動向も省みず、既存敷地に制限いっぱいの高層建築物を計画し、周辺住民の住環境を往々にして阻害し、開発やまちづくりに対する千葉市の姿勢が問われ続けました。しかし、これらのトラブルに関して、千葉市がリードする有効な手だてはいまだにありません。生活、環境、景観など、まちづくりに関して多角的な視点での取り組みを求めます。

建設局についてです。 自転車施策については、駐輪場整備とその管理運営、そして放置自転車対策という、二つの大きな取り組みがありますが、2006年度は今後の自転車利用のための総合計画案の作成に着手しました。この総合計画案によって、より良い自転車利用環境が整備されるものと期待していましたが、駐輪場の整備計画に矮小化されてしまい残念です。いまだに放置自転車が氾濫している駅前においては、駐輪場整備だけでは問題の解決は難しいと考えます。
走行環境の整備、レンタサイクルの導入、他の公共交通の利用など、さまざまな施策と組み合わせることによって駐輪場も活かされていくのではないでしょうか。道路整備、安全教育などに携わる他部局と連携し、環境に優しい健康的な乗り物としての自転車利用の促進を図られるよう望みます。

保健福祉局、まず児童養護施設ほうゆう学園についてです。 施設運営の第3者評価ですが、H18年6月に施設生活等評価委員会が実施しています。報告では、施設長から、委員会が行う評価に対し疑義がある旨の申し出があったが、当ホームが引き起こした問題は、子どもたちに深刻な事態をもたらしたことは明白であり、もはや過去の問題であったとしても、施設をどのように建て直すかが重要で、この問題をわが身を振り返る際のすべての原点にすべきである。と施設長に対し厳しく指摘しております。
また学園側が職員に、事細かに言動を規制する誓約書の提出を求めており、委員会の指摘をうけ撤回しています。第3者評価の指摘を見ますと、市の指導がどれだけ理事会や施設長に徹底していたのか疑問です。 暫定定員については、H17年度20人だった入所児童は、順次厚生労働省と協議し増員をはかり、現状47人となっています。しかし19年度中に暫定定員が解除にならないと本来の50名定員自体が変更となり、これは市にとって今後の運営上痛手ともなります。来年4月までに暫定定員解除にむけ厚生労働省と協議するとのことですが、第3者評価で、何度も指摘されることのないよう、市の十分な監査と指導とその報告を求めます。

後期高齢者医療広域連合についてです。 18年度決算については、後期高齢者医療広域連合に関わるものとして「広域連合設立準備委員会負担金」「広域連合市町村負担金」合計790万円が支出されています。
医療制度改革の柱として成立した後期高齢者医療制度ですが、市民ネットワークでは、周知が充分でないまま、高齢者への負担増となる制度であることを問題視し、反対してきました。ここに来て、さすがに国でも「70〜74歳の窓口負担の凍結」「75歳以上の保険料新規徴収の凍結」が浮上しています。
医療費適正化が最優先課題となるのではなく「高齢者医療の目標は、市民があくまでも穏やかな老後を送れる事」として充実を図っていただきたいと思います。

介護保険についてです。規制緩和で営利目的なビジネス事業者の急増が図られ、その中でコムスンをはじめ大手の不正請求があり、またヘルパーなど介護労働者の給与も低く問題山積です。市は県と共にチェック体制の強化と共にあんしんケアセンターを中心に地域で暮らす高齢者の生活を支援していっていただきたいと考えます。
障害者福祉について、18年4月に施行された障害者自立支援法は、障害者の生きるためのギリギリの支援に原則1割負担の「応益負担」が導入され、また障害程度区分の認定、事業者の経営困難など、制定段階から問題が多く抗議の声が広がり、10月の全面施行からわずか2ヶ月で見直しという前代未聞の法律となりました。
国は特別対策で、激変緩和措置などが示されましたが、2年間の経過措置であり、市として国に対し、引き続き措置を講ずることや、根本的な見直しを図るよう声を上げていただきたいと思います。また、障がいを持つ人が地域の中で自立した生活を送るためには、相談支援体制の充実や生活の場の確保、就労へ向けた支援が必要不可欠です。今後の市の地域生活関連サービスの充実を求めます。

生活保護についてです。 北九州市では、生活保護をめぐり連続しておきている事件に関連して、市民・弁護士らが福祉事務所長を刑事告発するという異常な事態が起こり、保護率抑制策として設けていた「生活保護開始・廃止件数」などの数値目標を撤回することとした、とのことです。
千葉市では、こういった数値目標は設置しておらず、18年度の生活保護に関わる相談件数のうち、申請に至った割合は70.5%、また保護開始となった割合は65.1%です。申請に至った割合は17年度全国で2位とのことです。
扶助費の増加は千葉市にとっても大きな課題ではありますが、セーフティーネットを狭めるようなことはあってはならず、門前払いがないよう窓口対応を今後もしっかりとお願いしたいと思います。
中央区など、いわゆる無料低額宿泊所が集中し、保護受給者数を引き上げているともいわれます。18年度には「ホームレスの自立の支援等に関する指針」が公表され、無料低額宿泊所について、「市内において、すでに充分な数が存在しており、当面、新たな施設は必要ないものと考えられ、現状においては、新たな届出は受理しないこととする」と明記され、評価するものです。この決断は全国的なホームレス支援団体からも注目されていることを申し添えておきます。

病院事業会計について   平成18年度は市の財政事情の厳しさから、病院事業会計決算においては一般会計からの繰り入れを抑制した結果、収益的収支に関し5億4809万円の当年度純損失が生じました。
両病院においては、千葉市病院事業中期経営計画に基づいた経営の健全化に取り組んでいる最中ですし、決算に反対するものではありません。しかし監査委員の指摘や、病院経営実態調査分析の結果も踏まえ、さらに経営基盤の強化と経費削減に取り組んでいただかなければなりません。
その実施に当たっては、病院職員の意識改革が不可欠です。職員一人一人が厳しい経営状況を認識し、同じ経費でも効率よく仕事が進むよう見直していくことが必要です。職員体制の改革も視野にいれ、公立病院として果たすべき役割を認識し、引き締まった体制作りを進めていただきたいと思います。

環境局、ごみ処理についてです。 19年3月に策定された「一般廃棄物ごみ処理基本計画」は、はっきりと「挑戦!焼却ごみ1/3削減」と目標を示す形となっています。市民ネットワークでは、「ごみ削減には出口を絞って取り組みを」、すなわち北谷津清掃工場の建替えをしないことを求めてきました。ようやくその訴えが現実のものとなりつつあり、評価し、期待するものです。しかしごみ削減に関しては、これから厳しい実践が始まります。
また、計画を見てみますと、
・収集運搬業務委託における競争入札の検討・実施
・その他プラスチックの中間処理施設の検討及び整備
・家庭系生ごみのバイオガス化施設の検討
・新港清掃工場への民間活力の導入検討
・北谷津清掃工場の廃止
などなど、力と知恵、議論を要する課題が挙げられています。19年に入って全庁職員による一斉啓発事業が行われるなど、計画の周知に努められていますが、今後も、計画の進捗や課題の検討に当たっては、充分な市民との対話に努めていただきたいと考えます。

下水道局ついて、 下水道事業会計は自己資本金152億円に対し、借り入れ資本金の残高は2709億円となっています。当年度1億5千万円の純損失を生じたことで未集金24億円の回収を進めることはもちろんですが、未払い金60億円についてもその実態を明らかにし解消することが求められます。
大口事業者の撤退による収入減が大きく響いていることなどは想定外で、下水道事業計画を根本から見直さなければなりません。老朽化施設の更新についても財源を国頼みとするのは、地方分権が進み自治体の自己責任が問われている中では、市としての責任を回避していると考えられ、市独自に下水道事業会計を検証することが求められます。 また、都市基盤整備としての下水道事業会計ばかりでなく、市街化調整区域で行われる下水道事業としての一般排水路、調整池などの計画を見直し、雨水を排除する計画から、雨水の浸透事業を進めるよう政策転換を求めるものです。

水道局、 第三次拡張事業計画に基づき事業が進められていますが、18年度の給水人口43,471人、給水量448万トンは第二次5カ年計画の計画値にも達していません。基盤整備にかかる費用が今後の水道事業を圧迫するものであることも踏まえ、配水管の整備を進める必要があります。
地下水からの給水量が前年度に比べ10万トン増加していますが、今後も地下水の利用を進め、浄水場周辺の地下水の涵養を進めるための施策展開が求められます。 また5カ年計画の見直しがされることとなっていますが、浄水場建設、給水区域内への配水管網の整備など、大きく見直されるべきことを検討するための進行管理がいまだ示されておりませんし、浄水場建設は現状の給水人口では必要性が感じられません。5カ年計画の中で基礎調査、基本設計が掲げられていますが、県の水道計画の動向も注視しつつ、抜本的に見直されるべきものと考えます。

最後に教育委員会について、 2006年度は、学校現場や教育委員会内部において、次々と問題が起きました。
教員の忍び込みと真実の公表あり方、ホームページの黒塗り個人情報の漏洩、パワハラによる教諭の自殺、給食室の火災、理科授業中の実験事故と続きました。その対応策として重大な事件・事故については、対策会議と対策本部を設置すること、また年度末には職員の連絡相談窓口となるスクールレスキュー制度を立ち上げるなどの対策が図られました。特に教職員の不祥事が発生した際には社会的影響が大きく、また保護者との関係等が難しくなってくる中で、こうした事案に係る対応手順を示すマニュアルを作成するなど危機管理への対応が必要です。
特別支援教育については、学校教育法の改正により、個別の手厚いサービスを目指していますが、どんな子にも、大勢の多様な子どもたちの中で学び育つ権利が保障されることを願います。

以上で反対討論をおわります。

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