1、わかりやすい予算説明書の作成について

湯浅美和子

住民にもっとも身近なサービスを提供するのが自治体であり、そのサービス内容を決定する政策が自治体予算。ここに住民の声が反映されてこそニーズに対応した公共サービスとなります。予算の本質は、様々なニーズの優先順位付けと利害関係の調整ともいえます。

自治体の予算制度では、首長が予算編成の権限を持ち、議会が予算案をチェックするという機能を果たすことになっています。が、多くの自治体では(千葉市も含め)首長が提出した予算案が議会によって修正されることはほとんどなく、したがって、予算編成については実質的には行政側に権限が集中してきたといえます。

これに対して、近年、本来の議会の持つ役割を回復するための議会活性化の動きが見られるとともに、予算過程に市民が関与する場を設定する動きがみられるようになってきました。

その手法にはいくつかありますが、予算編成過程の公開、市民による対案の作成、また住民自らが一部予算を編成する、というものもあります。

財政が厳しくなる中、我々千葉市民もまた市債が増えるばかりの借金財政の中、限られた財源が有効に支出されているか、サービスがコストに見合っているか、など判断しなければならない状況に置かれていると思うのですが、自らのお財布の中身がわからなければ状況を判断することはできません。

現在千葉市の予算を判断する材料として市民へ公開されているものとして予算編成方針・当初予算の概要・主な施策・あらまし・係数資料があります。 これらは市民が千葉市の予算の状況を判断するに充分な資料だとお考えでしょうか?

最近では法定の予算書に関する説明書以外に「わかりやすい」あるいは「とっつきやすい」ことを主眼とした市民むけ予算説明書を別途つくる自治体も増えてきました。この動きに対してのご見解を伺います。

サービスとコストが見合っているのか、費用対効果を判断するには 事業ごとに事業費とともに業務に携わる職員の人件費を明示して総事業費を算出することが必要です。鳥取県は予算の編成過程そのものも公開していますが、その予算書ではこれまで一括して扱われていた人件費を各事業に振り分けています。このトータルコスト方式は19年度本格的に導入されました。実際にかかるコストの総額を把握することで、事業の外部委託化や 同種の業務の集中化などの検討がやりやすくなるといわれます。18年度予算にむけ、試行導入が行われたとき、それを論じた山陰中央新報の記事には「従来、県庁の各部署が財政課に対して予算要求する金額に県庁職員の人件費は含まれていなかった。従来式の "事業費" に、新たに県庁職員の人件費を加えるといずれも総予算は3倍強になった」とありました。

千葉市の予算書の中で各事業に振る分けられる人件費を導き出すのは、いまのところ不可能です。 別途行われている事務事業評価の中に人件費の算出がありますが、全ての人員を振り分けているわけではありませんし、予算とつき合わせるのは、難しい状態です。 各事業のトータルコストをあらわすことも必要だと考えますが見解を伺います。

2、外国人児童生徒への日本語の指導と教育

昨年6月22日、文科省初等中等教育局長名で「外国人児童生徒教育の充実について」という通知が全国都道府県知事と指定都市市長宛に出されています。これは日本語指導を必要とする外国人児童生徒が増加している現状で、その受け入れ体制の整備と就学後の教育の充実をもとめ、また不就学などの新たな課題への対応を求めたものです。 この通知に対して市として、何か検討・実践されたことはあるか伺います。

昨年10月の朝日新聞に「外国人の子、授業わからぬ」という特集がされ、その中に一人の生徒の事例が紹介されていました。中3の夏に急遽来日したが、その後の受験勉強にまったくついていけず、高校は特別入試で合格したものの、結局高校入試を見送った、とのことで、本人サイドは当初年齢より1つ下の中二への編入を望んでいたようですが、教育委員会が認めなかった、とのことでした。 先の文部科学省通知の中では「義務教育を受ける機会を適切に保障するための方策を講ずること」との文言があります。

千葉市でも当該年への編入しか認められていないとのことです。しかし近隣市でも過年度への編入を認めている市もあります。状況によって過年度への受け入れも可能とすべきと考えますが見解を伺います。

次に千葉市の外国人児童生徒指導協力員の派遣事業について伺います。
千葉市では、日本語指導が必要な外国人児童生徒及び帰国児童生徒の在籍する学校に、日本語指導や学校生活適応指導において、教員の指導に協力する指導員を派遣する事業を平成2年より継続して行ってきています。

母語話者である指導協力員の派遣は対象児童生徒にとっては、メンタル面での安定にとってとても大切だと思います。また指導協力員の方の存在は家族とのコミュニケーションにとっても必要で、学校からのお便りを翻訳したり、またさまざまな相談に乗っておられる現状があります。そして文科省通知にもあるように、日本語の指導を必要とする児童生徒の人数はふえる傾向にあります。18年度は271人の児童生徒に対して9人の指導協力員の方が派遣されています。現場から増員の希望もあるように聞きます。また先の新聞報道にも、もう少し指導員さんに学校に来て欲しかった、という声も載っていました。

一人の指導協力員さんはどのくらいの生徒児童を受け持っておられるのでしょうか。

生徒児童はどの程度、指導協力員の訪問を受けているのでしょうか

指導内容はどのようなものなのでしょうか

指導を受けた子どもたちや派遣を受けた学校よりの感想・評価・問題点の指摘、また 指導協力員よりあがってくる問題・課題はどのようなものでしょうか

学習支援ボランティアについて伺います。
現在指導協力員の方以外に、日本語指導のボランティアの方が学校へ派遣されています。

どの程度ボアランティアの方が派遣されているのでしょうか

指導協力員との役割分担、また連携はどうなっているのでしょうか

日本語指導のカリキュラムの問題について
千葉市のみに限らず、外国人児童生徒の授業の多くは、取り出し授業で行われ、児童生徒へ居場所を提供したり、日常生活レベルの日本語を習得させることに主眼が置かれているようです。しかし、実は児童生徒に必要なのは次の段階の学習言語の習得といわれます。つまり、算数の問題文の理解などの思考操作に必要な日本語であったり、社会や理科などの抽象概念についての語彙であったりするのです。日本語をほぼ習得した児童が学級に戻っても、基礎基本の遅れからなかなか学級の授業についていけない現実があるとも聞きます。

群馬県太田市の報告書をみると、こういった問題への気づきの中で、習熟度別指導、母語による付加的指導、個に応じた指導計画の充実改善という研究事業が、日本語指導教室担当教諭と日本語指導助手、バイリンガル教員との連携の下に行われています。

千葉市においても、日常の生活レベルの日本語習得から学習言語までの段階的な指導が必要だと考えますがご見解を伺います。

国際理解教育について
現在外国人児童生徒の指導は、取り出し授業が中心となっており、通常のクラスの文化や規範に外国人児童を適合させることが前提となっています。これではその子の持っている文化を認めることにならず、問題が残るのではないでしょうか。 千葉市と同じように中国帰国者自立研究センターがあり、やはり多くの中国帰国児童生徒を多く受け入れている高知市では、母国の言葉や文化を日本の子どもと一緒に学ぶことを実践している学校があります。

中国語や中国のことを知らない子どもたちにどのようにして母国の文化に対する誇りを持たせるか

将来の希望につながる進路について、どのように指導助言していくか

生活習慣の違いなどから、学校で良い人間関係をつくることができず、帰国の児童生徒以外に親しい友達が作れないなどの問題にどのように対処していくか といった課題が認識され、ここでも、指導の重点が日本語の指導そのものから教科の指導へと広がりつつあり、また「母国のことを忘れない、母国のことをよく知る」ということにも主眼が置かれています。 そこで3年生以上に週1回の中国語の授業が行われているとのことです。

また横浜市でも、大勢の外国人が住む団地の中にある小学校では、児童の約半数が外国にルーツをもち、国籍は日本を含めると9カ国に上るのだそうですが、どの学年も総合的な学習の時間で「多文化共生」を学んでいます。各国の保護者を講師に招き、簡単な会話や文化の紹介が行われています。「学校がそれぞれの母語や文化を大切にしている、というメッセージを発し、普段の生活の中で自然に子どもたちに共生の心が育つようにしたい、とのことです。

全学の児童が英語以外のアジアの諸言語やポルトガル語などの言葉を学ぶ授業を受けるようにして、外国人児童がいわば先生役となれるようなカリキュラムをつくるなど、いわゆる多文化共生政策が大切だと思いますが、千葉市の現状はどうでしょうか?

3、ごみ処理手数料について

昨年12月の議会において、事業所ごみと粗大ごみの処理手数料が改正されることが決まりました。市民ネットワークでは、新ごみ処理基本計画案へのパブリックコメント実施中の料金改正は、市民参加という観点からも認めがたいとして反対しました。ことに受益者の負担が増すという施策に対しては、本来ならパブリックコメントだけではなく、市民や事業者との充分な意見交換の場を設けて、それらを施策に反映させることが必要だと思っています。

4月からの値上げに関して、排出事業者からの問い合わせはあるのでしょうか。また許可業者からの問い合わせはどうでしょうか。

現在4月1日からの値上げ前、しかも3月という引越しシーズンで、粗大ごみの電話申し込み受付が混雑しているとも聞きますが、粗大ごみの処理手数料の値上げについて、市民からの問い合わせはどの程度あったでしょうか。

清掃工場での処理料金が14円から20円になるのと同時に、収集運搬の料金も上限10円から上限16円に引き上げられるわけですが、これには収集運搬業者からの要望もあったのでしょうか。

現状、事業系一般廃棄物を排出する民間の各事業所はどの程度の金額で許可業者と契約しているのか把握されているのでしょうか

千葉市役所本庁舎や区役所、また庁外の施設も事業所の一つだと思いますが、今回の値上げによってごみ処理金額が増すことにもなります。経常経費を削減しなくてはならない各施設にとっては、頭の痛いことだと思います。

事業所の一つである千葉市の本庁舎などの各事業所のごみ処理については、いくらで行われてきたのでしょうか。
また18年度以指定管理者へ管理運営が移行した施設もいくつかありますが、ごみ処理の金額に関してはどうなっているのでしょうか?

平成12年3月に「千葉市一般廃棄物処理業協同組合」と千葉市は覚書を交わし、それ以後、千葉市は各事業所所管課の依頼を受け、組合に当該年度の収集運搬の業務に協力する許可業者の推薦を依頼し、組合は組合員である許可業者と協議の上、千葉市に業者を推薦する、という形が取られてきました。

同じ千葉市内でも、県庁や千葉大学など他の公共の施設では指名競争入札となっているようです。千葉市が入札の形を取らず、覚書による推薦によることになったいきさつについて説明下さい。

この覚書は、特別な理由がない限り更新するものとされ、18年度まで更新されてきました。19年度以降は更新しないことになったようですが、どのような理由があったのでしょうか。 更新しないことに関して組合との協議はなされたのでしょうか。

2回目

2、外国人児童生徒への日本語の指導と教育

ご答弁に協力指導員の問題として、派遣回数と上級学校への進路指導の難しさ、とありました。 派遣回数については、少なくとも週1回の訪問は必要だと感じます。それに見合った指導員の確保が必要です。これは要望しておきたいと思います。
また上級学校への進路指導については、教科指導にも関わってくる問題です。学習言語の習得に関しては、きちんとした日本語指導ができる能力も問われます。
そんな中で、学校・指導協力員・ボランティアの方たちの連携は、ますます大切になってくるかと思いますが、今後どのように進めていかれるお考えかお伺いします。

3、ごみ処理手数料

今回の値上げについて事業所ごみの手数料値上げの告知は2月10日号のリサイクリーンちば、市民への情報は2月1日号の市政だよりによっていますが、周知が若干不足している感が否めません。いずれにしても4月になって混乱が起きないように、また不正排出などがおこらないように、丁寧な説明を心がけて欲しいと思います。

排出事業所の契約額は把握しておられないようですが、値上げなど経営に直接影響を及ぼす事項に関して検討するときは、適切な受益者負担という観点からも、事業所の現行の契約状況を調査し、値上げによる影響を評価するべきではないかと思いますが、ご見解を伺います。

ごみ処理の料金に関して本年18年、千葉市はこのかんずっと契約してきた業者と23.5円で契約をしているとのことです。県庁にごみ処理料金について聞き取りをしたところ18年度は17.85円とのことでした。この業者は千葉市役所のごみを処理している業者とはことなっていますが、しかし平成15年度、県庁のごみ処理の落札業者と、市役所のごみ処理を契約している業者とは同じ業者でした。が金額は県庁17.85円、千葉市は24円と、かなりの開きがありました。 入札方式をとることで料金はかなり低価格にすることができるようです。

19年度よりは覚書の更新をしない、とのことです。しかしその通知が出されたのは2月15日でした。本来なら年度の中ほどまでに協議を終え、関係機関へ通知を出し、周知期間をもって次年度の予算に反映できる状態にするべきではないかと思います。 現場に混乱はないのでしょうか。

今まで推薦をうけ許可業者と契約をしていた本庁舎をはじめとする各事業所は今後どのような形で許可業者と契約を結んでいくのでしょうか。 覚書見直し決定を急いだ理由はなにかあるのでしょうか。

また覚書締結時には組合・業者の育成という観点もあったと聞いています。今回の見直しは中小の業者にとっては大きな変化だと思いますが、そのあたりの考慮はなされたのでしょうか

3回目

1、わかりやすい予算説明書の作成について

答弁では国の公会計改革にまで言及していただきました。 これは総務省の新地方公会計制度研究会が示したモデル、発生主義・複式簿記の導入、貸借対照表、行政コスト計算書、資金収支計算書・純資産変動計算書の作成、ということだと思います。こういった話になると、再び、わかりやすい予算説明書、という観点から離れてしまいそうなので、またにしておきたいと思いますが、しかしこれは、確かに関係深いことです。研究会の報告書では3年を目途に4表の作成を求めているとのことですが、すでに独自に取り組んでいる自治体もあり、ことに東京都では「負の遺産がどれだけあるか知りたい。」という石原都知事の要望により、企業会計手法導入に関する研究を始め、平成13年3月にストック情報の欠如およびコスト情報の欠如の対策としての「機能するバランスシート」を公表しています。
千葉市は国の流れの中で、ということだったと思いますが、それでよいのか、もう少し独自路線を示していただければと思います。

さて「わかりやすい予算説明書」ですが、これは北海道のニセコ町が先駆として有名です。先ごろ町長もかわり、その後どうなったのか気になっていました。しかしニセコの職員の方に聞いて見ると、19年度予算に対しても「もっと知りたい今年の仕事」作成準備は進んでいるとのことでした。人口4700人、年間の予算規模が約23億円、その中で全戸に配布する経費は約90万円とのことですから、費用対効果はどうか、という意見も確かにあるそうです。しかし、担当者の方は、今では町民の皆さんに町の仕事を知ってもらう、情報共有ツールとしてなくてはならないものと考えている、と話しておられました。
千葉市としてもさらにわかりやすい情報の提供に努めていかれるとのことですので期待しておきたいと思います。

2、外国人児童生徒への日本語の指導と教育

子どもたちへの日本語の指導は、学校の中だけでなく、学校外でもいろんな団体によっていろんな目的をもって行われています。それぞれの団体は大変な熱意をもってあたられています。学校だけで補いきれない部分の補完でもあります。こういった部分があることを教育委員会としても認識し、今後、学校・母語話者である指導協力員・ボランティアの方たちとの連携を進めて欲しいと思います。

先ほど紹介した週1回の中国語の授業をしている高知市の小学校ですが、以前から、廊下の掲示物や運動会のアナウンスは2か国語にするなど、互いの理解を深める取り組みはしてきていたようです。それでも、日本の子が中国語をまねてからかい、けんかになるなどのトラブルが少なからずあり、そんな中、市は構造改革特区を活用し、3年前に全国の公立小で初めて中国語を教科に取り入れ、中国と台湾出身の指導員2人を採用し、中国人児童が多い2校に派遣したとのことです。中国の子は自信を持ち、日本の子は偏見や苦手意識を取り払える。お互いを認める一歩になった、といわれています。

千葉でも、挨拶・言葉遊び・歌などを通して異文化理解に取り組んでおられるとのことで、それぞれの学校での努力が感じられ、評価するものですが、今後は1歩すすめ、授業としての中国語も検討していただきたいと思います。とかく外国人の子を受け入れた学校では「大変」という思いが先行するかもしれませんが、それを逆手に取っていただきたいと思います。
いずれにしても千葉で教育を受けるようになった外国人の子どもたちは自ら選んだわけではなく、大人の都合でここにいることが多い。その子どもたちに罪はなく、その子たちが決して悲しい思いをすることがないような環境を整備していくことが私たち受け入れる側の大人の責任だと思います。

3、ごみ処理手数料

夜遅くなってから市庁舎を出るとき本庁舎の通用口をとおりますが、そのとき皆さんもごみのカートを目にされると思います。この市庁舎はISO14001の認証を取得しているのになぁ、もっと分別できそうだがなぁ、と思いながら通り過ぎていたのですが、今回事業所ごみが値上げするのだから、ここもそうだろうと思って管財課に問い合わせてみました。すると市内の他の公的な事業所が入札であるにも関わらず、覚書を取り交わしての処理であったことがわかりました。これは社会の情勢に反しているものです。
この方式は次年度に向けて見直されるようですが、これから焼却ごみを10万トン削減していく、そのために市民の皆さん、事業者の皆さんと協働であたっていきましょう、といっている時に、市役所内のごみ処理がいい加減では話になりません。

しかし今回の見直しも年度替りの時期になっての決定です。またゴミ処理手数料の見直しそのものも、ゴミ処理基本計画へのパブリックコメントを求めているときのことでした。少し場当たり的な施策変更の感が否めません。

今後、清掃行政に関しては、包括外部監査でも意見があった長年の課題ともいえる可燃ごみの委託契約の問題を解決しなければなりません。これに関してはすでにいろいろな課題があげられているのですから、業者とも十分な意見交換をおこない、市民も参加する審議会など協働の場で解決策を見出していって欲しいと思います。