1、市長の基本姿勢について

長谷川ひろ美

広島市と栃木県今市市とあいついで下校途中の小学生殺害事件がおこり、小学生を持つ保護者にとっては他人事とは思えないことだろうと思います。ご冥福をお祈りします。
報道では子ども達の登下校に保護者が付き添う姿がみられましたが、このような対応を見ますと、来年度入学を控える子供さんを持つ共働きの家庭は、働き続けることができるかどうか大変不安な気持ちでいると思われます。
まだおさなさが残る新1年生が、放課後放置されることなく安心してすごすことの出来る子どもルームに入室が出来るよう、そして共働き家庭が元気に働き続けられるよう早急なる施設の充実が求められていると感じます。
では会派を代表して代表質問をいたします。

1〕財政について
予算編成について

日本経済新聞社がまとめた2005年度の設備投資動向でも民間設備投資が加速されている状況が示されています。全産業で前年度実績を上回り、設備投資が景気を牽引する構図となっています。
しかしながら地方財政は、全国47都道府県の2004年度普通会計決算では、財政規模が6年連続で縮小しているとのことです。企業業績の回復で東京都や大阪府を中心に地方税収は増えたものの国の地方交付税や支出金が減少したためです。公共事業向け経費は前年度比約1兆円の減少ですが、人件費など固定的な経費の負担を減らすことができず、財政の硬直化が進んでいます。自治体の財政力の余裕のなさを示す経常収支比率は都道府県の平均で前年度比1.7ポイント上昇の92.5%となっています。ちなみに千葉市では96.9%でした。
さて、千葉市の2006年度当初予算編成の収支見通しでは、市税収入は市民税が増収となり、前年度を若干上回る見込みですが、現時点で212億円の大幅な収支不足が見込まれています。

これまでの予算編成では、経常的経費では毎年約30億円の削減、臨時的経費については計画外事業で、昨年度比80%、70%と定めるなど行ってきましたが、依然多額の収支不足が発生し、市債や債務負担行為の残高も一向に減ることなく、かえって増加しています。未だ身の丈にあった財政運営にはなっていないことを示していると思われますが、今までの予算編成方針に誤りはなかったのでしょうか見解を伺います。

経常的経費については、引き続き各局が事務事業評価システムなどを活用し自主的な編成を行い、これまで以上に事務事業の徹底した見直しで経費の縮減を行うとし、26億円の削減目標がしめされています。

しかしながら例えば公民館など市民の生活に密着した既存の事業のなかには、すでに経費の削減が極限まで達し、事業の存続や実施に支障が出ているものもあると思われますが見解を伺います。

また臨時的経費では2006年度もシーリングつまり予算要求の上限が70%となっていますが、5か年計画事業などシーリングの対象となっていない事業のほうが多く、実際の効果には若干の疑問を感じます。この臨時的経費のシーリングの削減効果はどの程度あるのか伺います。

 

従来と同様の予算編成方針ではメリハリのある予算編成とはならないと思われますが見解を伺います。

財政健全化プランについて

総務省は、今年3月「地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針の策定について」において地方行革の新たな指針を示すとともに、都道府県・市町村に対して「集中改革プラン」の今年度中の策定を求めました。 これを受け千葉市でも新行政改革推進計画が改定され、今後「財政健全化プラン」が策定されようとしています。
今回の総務省の指針の中で最も注目できるのは「住民にわかりやすく」説明するということが強調されているところであり、その点が平成9年の地方行革推進指針と大きく異なる、といわれます。
ことに「説明責任の確保」という項目を設け、「行政改革大綱及び集中改革プランの見直し又は策定にあたっては、PDCAサイクルつまりプラン・ドウ・チェック・アクション各過程において住民等の意見を反映するような仕組みを考えること」とされています。
新行政改革指針の中で頻繁に用いられる「住民へのわかりやすさ」は、行政情報開示の徹底と、今までのように専門家にしか理解できないような用語ではなく、市民が理解できる形で示すことで、市民が行政を監視できるシステムの構築を意図しているともいわれます。

11月に示された「千葉市財政健全化プラン(案)」の骨子には、市民への意見聴取や意見反映の仕組みについては触れられていませんでした。
健全化プランの今後の策定スケジュールと市民への公表のあり方、また市民意見反映の仕組みについてはどのように考えておられるのでしょうか。

 

次に集中改革プランでは、事務・事業の再編・整理、民間委託等の推進などがありますが、特に定員管理の適正化計画について、「退職者数及び採用者数の見込みを明示し、平成22年4月1日における明確な数値目標を掲げること」となっています。そして「過去5年間の地方公共団体の総定員純減4.6%を上回る純減を図る」とされています。
千葉市健全化プランの中でも、人件費の縮減として「定員管理の適正化」が項目として掲げられていますが、いわゆる「団塊の世代」の大量退職を迎え、豊富な知識や技術を持った20%弱の職員減がある中、現在のサービスを継続的に提供していくことになります。

総定員4.6%純減という総務省の数値に対してどのように感じておられますか?また今後の定員の適正化計画の考え方・見通しを示してください。

2)モノレールについて

11月29日、千葉都市モノレールの会社再建および延伸計画等について県・市間で合意された確認事項が明らかにされました。
千葉都市モノレールの会社再建については、12月5日の都市消防常任委員会でも報告があり、債務超過と累積赤字解消のため、資本金100億円を 1億円まで減資し、県・市の貸付金債権204億円を増資する。その資本金を107億円再減資することで累積損失を解消し、その上で、会社の単年度黒字化を図るため、会社資産90億円を市が譲り受け、資本金1億円、資本準備金を7億円とする会社再建策が完了する。というものでした。
県・市確認事項の中で、この再建策実施後の当面の資金手当について、県は応分の負担として、総額約65億円を支払い、可能な限り一括し、早期に行うことに努めることとされました。
県は、会社再建策として会社が実施する減資・増資等の手続きの終了後はモノレールの延伸計画を初めとする事業の推進および運営にかかわらないとしています。

県から市に主体がかわる次期はどの時点となるのか、また、55年の基本協定に代わり必要に応じて新たな協定等による約定を締結するとのことだが、内容はどのようなものを考えているのか。

延伸に関しては、市がその必要性を強く主張し、県も側面から支援する方向性が示されました。モノレール事業は、主体事業者が県から市に変わることや、ルートの大幅な変更などから、新規事業ではないかと考えられますが、軌道法の特許の取得や都市計画変更等の手続き、国等の関係機関との協議・調整などについて、県は側面支援するとしています。

 

こうした事業実施のための手続きや設計、バス事業者との協議などは、今後どのように進められるのか。千葉市にはモノレール事業を管轄する組織はなく、建設事務所の設置なども必要と考えられますが、市が主体事業者となった場合の執行体制は、どのようになるのか。

千葉都市モノレールの経営改善策は資本金52億円、増資に当てる県・市の貸付金約204億円、県の市に対する応分の負担として65億円など、当面の費用だけでも321億円という多額な税金が投入されます。

県が応分の負担とする65億円の内訳と、どのように管理運用されるのか。市は延伸を進める計画ですが、総事業費とその内訳について伺います。

また、延伸に関しては、需要予測が果たして適切であるのか、現状のバス交通をモノレールに変えることが求められているのか等についても疑問の声が上がっています。
会社再建がなされなければ、延伸も望めませんが、仮に再建がなされ、市立病院前までの延伸計画が認められとしても、全体的な計画からすれば、モノレール事業の第一期工事が終わるだけであって、その後の環状・延伸計画はどのように考えるのか、市民に明らかにする必要があります。

会社再建と延伸計画などについての県・市の確認事項について、また、今後締結される新たな協定などについて、市民に対し広く意見募集をすること、市民も含めた検討会などを開き議論の場を設けることが求められますが、そうした検討会などを設けることについての見解を伺います。

平和と人権について

 

今全国自治体で国民保護法に基づく国民保護計画が策定されようとしておりますが、この国民保護法とは単独で存在するのではなく、米軍支援法、武力攻撃事態対処法などを上位にもつものです。国民保護計画を作ることで有事関連法が始めて完結すると石破元防衛庁長官が言っているように極めて重要な位置づけにあります。
ここで言われている有事あるいは武力攻撃事態とはなんでしょうか。イコール戦時ということです。戦争を想定した社会をシュミレーションし、また平時においてもその想定の元の訓練や組織体制、情報伝達を市民生活に組み込んでいこうとするもので極めて問題であると考えます。国のモデル計画の下に千葉県でも素案が作成され公表されています。千葉市においても今議会で国民保護法関連の条例が上程されました。そこでうかがいます。

国の「武力攻撃事態等」への対処との関係ですが、首都圏に直結する千葉県また千葉市では、国の中枢を守るという名目で、在日米軍も含めた国の有事作戦が展開される可能性はきわめて高いと思われます。また、この14日で期限切れとなるイラク特措法後、派遣が予定されるとも言われている陸自習志野駐屯地「第一空挺団」や「特殊作戦群」と木更津の「第一ヘリコプター団」などは、防衛庁の「中央即応集団」実動部隊として位置づけられています。

1、例えば国の有事作戦との間に齟齬が生じる場合、市として住民保護の最優先を貫くべきと考えますが、どこが指示をし住民の保護は本当に最優先されるのかうかがいます。

県の計画と整合性をはかるとのことですが、例えば国民の協力では、自発的な意志とは言いつつ事実上の強制をふせぐものとなっていませんし、また平素からのテロ対策などで外国人への人権侵害を発生させてはならないことなどが明記されておらず総じて人権の保障が極めて曖昧です。また鳥取県や福井県では他国からの攻撃やテロを想定した国民保護法にもともとづく実働訓練が行われたとのことです。

2、国民の協力や外国人への対応など現憲法の人権尊重に反する問題も予想され、むしろ計画作成を行うことで監視社会へと変容する恐れがあり、対外国に対してもむしろ緊張関係を生む恐れがあると考えますが、見解をうかがいます。

さて市民ネットワークでは11月にドイツを視察してまいりました。
特に私の印象に残るもののひとつとして、今年5月にオープンした「虐殺されたヨーロッパのユダヤ人追悼記念碑」ホロコースト犠牲者のための追悼モニュメントがあります。この施設はベルリンの一等地、有名なブランデンブルク門の南隣りにありました。2711基のコンクリートの石柱が立ちつくすもので、その地下には「情報センター」があり、ユダヤ人など迫害された人々についての展示があります。続々と訪れる見学者がじっと個人の記録や写真を見入り、涙ぐむなどの人々の姿に心を打たれ、立ち去りがたい空間でした。この施設は一人の女性の『加害者の国ドイツにユダヤ人犠牲者の全てを追悼する施設がないのは恥じである。』との提案からはじまったものです。それがベルリン州政府、連邦政府、議会を巻き込み首都の中枢部に実現したものです。このような試みは世界中の人々の人間としての知性に強く働きかけるものとなります。
先の戦争の歴史と真摯に向き合う社会を作り上げてきたドイツのいくつかの施設を今回見たり人々の発言を聞き、同じように敗戦60周年をむかえた国として、日本の今の動きとの隔たりを強く感じました。

わが国は、世界各国で紛争を起こしている米軍を支持し今またイラクへの自衛隊派遣の延長を本日決定しようとしていますし、この間の小泉首相の靖国参拝はアジア諸国との関係を悪化させています。自然災害を避けることは難しいですが、武力攻撃災害は人為的なもので回避しうる最大限の外交努力等を行うべきです。

現憲法の9条こそもっとも平和外交に貢献しており、真の「国民保護」とは、有事が到来しないように国そして自治体レベルで周辺国との平和的交流に務めること、つまり「防衛」ではなく「予防」にこそあるとかんがえますが、市長の見解をうかがいます。

2、総務行政について

 

指定管理者制度についてです  
千葉市では今年7月1日現在の公の施設346施設の内、102施設を指定管理者導入を決定し、その内81施設について公募が行われ現在審査が行われていますので以下伺います。

1.事業者選定の透明性の確保と説明責任について

1)事業者を選定する選定委員会は、最適な事業者が選定されたことについての説明責任を市民に対し果たさねばなりません。募集要項では、応募者名、選定経緯及び選定結果は市HPで公表するということですが、審査そのものの公開や詳細な議事録を作成し公表することも検討すべきと考えます。今回の選定で、市は透明性の確保と市民への説明責任をどのように果たしたのか伺います。

2)指定管理者は議会の議決を経て正式に決定されますが、議会で実効性のある審査を行うためには、請求に応じて事業者選定に関わるすべての文書・情報が議会に対し開示されねばならないと考えます。どのような情報が議会に提供されるのか伺います。

2.市民参加・参画への配慮について

指定管理者制度の導入については、地域や地域の課題について豊富な知識や様々なネットワークを持つ市民団体が管理運営に参加することにより、「市民サービスの向上」や施設の有効活用が期待されます。

1)今回、指定管理者の応募団体数は102団体で、そのうちNPOなどその他の団体は9団体です。コミュニティセンターなど地域住民の活動の拠点となる施設については、地域コミュニティ形成のうえでも市民団体の指定管理者への参画が望まれます。しかし、参画しづらい状況であったと考えられますが、市としての見解を伺います。

2)他の自治体では市民が選考委員に加わったり、決定権を持つ選定委員会とは別に過半数が市民で構成される審査委員会を設けて選定委員会に諮問するなど、選定段階での市民参加を明確にしている自治体もあります。事業者選定段階での市民参加を基本とすべきと考えますがいかがですか。

3.審査方法の基準、マニュアルの整備について

事業者選定に係る透明性の確保、情報公開、選定過程への市民参加などを、指定管理者が導入されるすべての施設について保証するために、審査方法全体の基準や共通のマニュアルをつくる必要があると考えますがいかがですか。

3、企画行政について

都市再生、地域再生政策の根本的転換について
千葉市の基本計画であるちばビジョン、「目指すべき都市の構造」で新都市整備プロジェクト構想が掲げられています。千葉市の持続的発展を支え都市機能の充実を図るとして、
「都川上流新都市整備構想」「千葉・市原丘陵新都市整備構想」「京成電鉄千原線沿線新都市整備構想」等が明記されています。
第2次5ヵ年計画素案では計画の枠組を、下方修正し、平成22年までの5年間で人口は約3.1万人の増で95万5千人としています。国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口によれば、平成32年の952千人程度をピークとして以降人口減少に向かうとあり、人口減少社会の到来はすぐ目の前に来ています。
一方、都市再生特別措置法が施行され、東京の超高層ビルの建設ラッシュで幕張地区などでは都心への転出という現象がおきています。
そこで以下、うかがいます。

1)現在、政府が進めている「都市再生」政策は、首都圏における「業務核都市」の育成を柱とした「多極分散型政策」と相反する面があります。国土計画として進められて来た「業務核都市」「多極分散型政策」についての考え方と、今後の取り組みについてお聞かせください。

2)業務核都市構想に基づき進められて来た千葉都心、幕張副都心、蘇我新都心などの従来型の拠点開発の先行きが非常に厳しいものと予測されます。
こうした拠点開発型の都市開発のあり方を見直し、千葉市の持つ個性と魅力を活かした、地域再生の方向に転換する必要性についての見解を伺います。

3)千葉・市原丘陵開発新都市整備構想は、96年に県、千葉市、市原市が民間業者の開発を後押しすることを目標に「新環境創造都市」「多機能型複合都市」などの基本方針が出されました。
現在の進捗状況は、市原市の2つの地区の事業中止などにより、実施されているものは千葉市の土気東地区の区画整理事業1つに留まっています。この土気東地区も地価の下落等により計画の見直し、期間の延長など厳しい状況です。
整備区域内の構想が縮小せざるを得ない現状で、多機能型複合都市を目指すなどの新都市整備構想の実現は、過去のものとなったというべきでしょう。

そこでうかがいます。
千葉・市原丘陵開発都市整備構想のような新たな開発事業を推進する施策そのものを根本的に見直し、自然環境の保全につとめ、中心市街地あるいは郊外の既存市街地の改善事業へ転換する必要性について見解を伺います。

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