賛成討論

福谷 章子

 請願第4号「産業廃棄物最終処分場建設計画に関する請願」について賛成する立場から討論します。
 ただ今の委員長報告にありましたように、4月21日に環境建設委員会で本請願が採択されましたが、それ以降、新たな動きが2つありました。

 その一つは、富津市田倉の安定型最終処分場の建設をめぐり、地元住民らが建設差し止めを求めていた訴訟で、千葉地裁木更津支部は5月12日、安定型処分場の有害物質混入による地下水汚染等の可能性を認め、住民側の訴えを認める判決を下しました。
判決では、
1)中間処分場や最終処分場では十分な分別作業が行われるとは認められないこと、そしてマニフェストで有害物質を把握しきれるものではないことから安定型処分場に安定型以外の物質の混入を避けることはできないとしました。また、有害物質の量が微量で許容限度内であっても人の生命及び健康に及ぼす影響を無視できないとしました。
2)さらに、処分場内に入った雨水等の水の挙動は、廃棄物に触れた相当量の水が地下に浸透し、被圧地下水となって帯水層や地層中のクラック等の移行経路を通じて、処分場外へ拡散されるとし、住民らが生活用水や農業用水として使用している井戸水や絞り水が汚染される可能性があるとしました。
3)その上で、水源地に計画された安定型最終処分場について、ひとたび有害物質が地下に浸出して汚染が拡散し、人体に悪影響が発生した場合には、その被害を回復し、拡大を止めるのは著しく困難であるから、事業者等の財産権を制限しても処分場の建設、使用、操業については事前にこれを指し止める必要性があると認められる、
としました。

 小山町で計画されている産廃処分場は、水源地に設置されること、近隣の住民が生活用水や農業用水として井戸水や絞り水を利用していることから、富津の産廃処分場と同様の条件にあり、その点で、この地裁判決に照らしても住民の生命の安全と健康を最優先するという地方自治体の基本任務という点で本請願は採択されて当然であると考えます。

  二つ目は、市民による小山町産廃処分場計画地周辺の環境調査の結果、この地域が千葉市内でも有数の貴重な生物が生息する地域であり優先して保全に取り組むべき地域であることがますます明らかになってきたことです。事業者が市に提出している「環境調査報告書」内容が事実に大きく反すること、それを現地調査もせず鵜呑みにした千葉市の姿勢の問題点については、4月21日付けで市長あて提出された「市民による環境調査報告書」でも指摘されています。

  その後の5月6月に行われた市民による環境調査では、ゲンジボタル、サワガニやホトケドジョウが豊富に生息していることが確認されています。ゲンジボタルがこの地域の固有種である可能性も指摘されています。ゲンジボタルは千葉市レッドリストでは絶滅扱いであり、ホトケドジョウは千葉市のレッドリストでは最重要保護生物、環境省では絶滅危惧種に指定されています。こうした知見から、千葉市環境基本計画、千葉市谷津田の自然の保全施策指針にのっとり最優先に保全に取り組むべき地域であり、また地球温暖化防止や都市の緑を守る観点から、市民緑地を軸とした緑の保全制度の適用の検討が早急に行われるに相応しい地域であると考えます。

  以上、環境建設委員会での請願採択以降の2つの動き、ひとつは富津産廃処分場の建設差し止めつまり安定型処分場の危険性を認めた地裁判決、ふたつは計画地域が貴重な生物の宝庫であることを示した市民による環境調査に照らしても、本請願は採択されてしかるべきであり、且つ今後の産業廃棄物処理政策を方向付ける重要な請願となると考え、賛成討論といたします。
 

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