1、指定管理者制度について

湯浅 美和子

 

平成15年9月の改正地方自治法の施行により、「公の施設」の管理運営に指定管理者制度が導入され、従来、委託先が公共団体等に限定されていた施設の管理運営について、民間企業やNPOも含めた幅広い団体に委ねることが可能となりました。
 現在千葉市では、制度導入に向けて、昨年7月に策定された「指定管理者制度導入に係る指針」に沿って、既存の施設について、設置のあり方及び管理運営のあり方の検討が行われている段階であり、8月ごろには指定管理者を導入する施設を決定し公表されると伺っています。

 

この「設置のあり方」の検討に先立ち、前回議会において新しい施設への指定管理者の指定が上程され、議決されています。3施設は公募、1施設は公募によらない指定でした。この4例の指定に関して、その経緯を含め問題点や改善点など課題はどのように認識されたでしょうか。

 

公の施設の設置のあり方の検討についてですが
現在300に上るといわれる市内の各「公の施設」について、指定管理者導入の検討が行われています。市民ネットワークではかねてから、指定管理者導入の是非の判断や、選定基準、管理運営基準をつくるためには、まずはその施設の持つ使命や政策目的を再確認し、そして行政と市民による現状の施設のサービスの質、運営実績、経費などの評価が必要と訴えてきました。
 現在の検討は、どのような手順で、そしてどのような検討視点のもとに行われているのでしょうか。

 

選定基準の内容や、導入是非の判断には、行政と市民が共に担う「新しい公共」を確立するという観点からも、地域住民の意見が反映されなければなりません。しかし残念ながら、千葉市の指定管理者制度の導入に関しては、市民参加の手法は、今に至るまでとられてこなかったといえるのではないでしょうか。
 東京都目黒区では「指定管理者制度の基本方針」を策定公表した後、「現行管理委託施設における指定管理者制度実施方針」を公表しています。基本方針では「原則公募」など全般的な原則のみを示していましたが、実施方針では対象となる施設の個別の取扱いとその理由を説明し、また評価・選定組織についても内部・外部の2種類の評価委員会を設置することなどが盛りこまれています。もちろん策定に関してはパブリックコメントが実施されています。

 

千葉市が8月には発表するという個々の「公の施設のあり方」「管理運営のあり方」については、決定前に案の公表をし、パブリックコメントを実施することを求めたいと思いますがいかがでしょうか。

 

指定管理者制度における情報公開について、選定過程について千葉市の「導入指針」の中では、「指定管理予定候補者の選定にあたっては、当該公の施設を所管する局等において選定組織を設置する」とのみ記されています。これでは選定過程が「公開」なのか「非公開」なのかも判断しかねます。
他自治体では選定過程を全てホームページで公表し、さらに提出書類の内容や事業計画の聞き取りなどをまとめて公表しているところもあります。選定委員会そのものも、行政内部だけで作る方法と、第三者を入れる方法があり、選定委員会そのものの公開(傍聴可)という判断もあります。
選定過程への学識経験者・市民委員など第3者の参加のあり方、またどのような手続きでの公開を考えているのかお伺いします。

 

募集要項の作成について、 現在検討されている「管理運営のあり方」に基づいて要項が整備される、とのことです。現在「入札」の世界において、行政は公平性を保ちつつ、よりよい社会を実現するための施策を行っていかなければならない、との観点で、総合評価型入札を一歩進めた「政策入札」の考え方が提唱されています。昨年12月議会で市民ネットワークの山口議員も紹介していますが、「業者が、環境への配慮を行っているか、障がい者雇用など福祉にも配慮をしているか、男女共同参画をすすめているか、雇用者として公正労働基準を適正に維持しているか、といった点に着目し業者の選定に考慮を加えれば、広く社会に対しこれらの社会的価値の追求を促す効果が期待できる」といわれます。このような考え方を募集要項に盛り込み、ただただ経費削減を目指す制度ではないことを示していただきたいと思いますが見解は。  

指定管理者から外れた団体の職員の処遇はどのように考えているのでしょうか。

 

さて、今議会には都賀いきいきセンターを設置し、公募によらない指定管理者制度を導入する議案が上程されています。千葉市ですでに稼動しているいきいきセンター3ヶ所は、すべて社会福祉事業団が管理委託・指定管理者として管理しています。
 指定管理者制度を「住民が支えあう地域社会」づくりの一つと位置づけ、施設の管理運営への市民・NPOの参加を実現する機会と捉える動きがNPOを中心に起こりつつあります。市民・NPOにとっても公の施設の管理運営を担えるまで成長できるかが問われています。
 例えば「いきいきセンター」などは、単体の募集であれば地域密着型の市民・NPO団体の管理運営になじみやすい施設だと考えられます。指定管理者の募集に際して市民・NPOの参加への配慮をした募集のあり方は検討されているのでしょうか。

2、こども科学館について

中央第六地区再開発事業では既存建物の解体も進み、こども科学館については6月に展示実施設計が完了し、6月30日にはプラネタリウム制作業務委託及び展示物等制作業務委託の一般競争入札の公告がなされています。
 市民ネットワークではこの第6地区の開発のあり方に対しては疑問を投げかけてきましたが、建設についてはすでに後戻りできないところまで進んでしまったといわざるを得ません。
 2004年3月にまとめられた展示基本設計において市民との連携の必要性が謳われています。公立の博物館の統廃合の動きがある一方で、広範な市民との連携という岐路を見出した活発な博物館活動も各地で起こりつつあります。今後この科学館が建設されるのであるならば、多くの子どもや市民に利用されるものであって欲しいと願い、質問いたします。

1)基本構想について

博物館・美術館などの建設に際して、情報公開、市民の参加と協働が当たり前の時代となっています。2005年、本年秋開館予定の長崎歴史文化博物館では2001年に基本構想を公表しパブリックコメントを実施しています。
 千葉市こども科学館においては、基本構想の位置付けにあると思われる科学館構想勉強会から出された「千葉市こども科学館構想提案書」は公開もされず、パブリックコメントなど、もちろんありませんでした。
最も重要な基本構想を情報公開しなかったのは何故でしょうか。

 

基本構想時点での合意がないまま計画が進展したためか、いまだに「科学館」の使命とは何か、この科学館のコンセプトは何か、何故千葉市のこの場所に科学館が必要なのか、多くの市民への納得できる説明がなされているとはいいがたい感があります。
 科学博物館とは異なり、最先端の科学技術に子どもたちに触れさせ感動と夢を与えることを目指しているようですが、それならば、最先端の工場や、研究所・大学の見学をするほうが感動は、はるかに大きいのです。

2)開設準備について

 

子ども科学館であるならば現場の先生と充分に検討しその内容を纏めていくべきですが、残念ながらその形跡が窺えません。
 「子ども科学館(仮称)展示基本設計委託報告書」には「本施設での事業を学校現場でどのように活用するか、どのような展開が図れるかを現場レベルで再検討する必要があると同時に、教育課程の中に科学館訪問プログラムを組み入れるか否か等行政レベルでの検討も必要と思われる」とあります。現場の教師との検討がどれだけされたのか、検討内容をお示しください。

20以上のワークショップを有し、週単位に変化する参加型体験プログラムが他の科学館とは違う特色である、とあります。最近の博物館・科学館では「ものを置いておくだけ」ということはまずありえませんが、新しい設備を導入するには費用がかかるため、問われるのはこういったワークショップのプログラムの内容と頻度です。またそこに配置されるエデゥケーターの資質も大切です。このワークショップを支える仕組みはどのようになっているのでしょうか。このワークショップの計画が展示実施計画の中にあげられていますが、これは学校の先生方による提案なのでしょうか。

 

展示制作スケジュールをみるとそろそろボランティア養成が始まるようですが、誰がどのようなプログラムのもとに養成を行うのでしょうか。

 

科学館のワークショップや展示物などの内部製作のための充実はどのようになっているのでしょうか。(ただ単に「作っているところ、修理しているところをみせる」だけではなく、展示物のたとえ一部でも本当にボランティアの人たちと学芸員の人たちが、一緒に作成するとなるとかなり充実した場が必要だと思われます。)

 

準備室の設置についてですが、
 いまだ開館準備室が立ち上がっていません。いつごろ設置の予定でしょうか
 準備室への専門家の配置はどのように考えておられるのでしょうか

 

運営方式についてはどのようになるのでしょうか。
 運営内容(サービス基準<水準>)についても検討情報を公開する必要があると考えますがいかがでしょうか。

 

長期更新計画の作成はなされているのでしょうか。

 

年間の維持管理に要する費用は約6億円といわれています。更新についてはどのようにお考えでしょうか。

 

一般的に多くの館では開館後4,5年で入館者が減少するので3〜4年間でのリニューアルが必要といわれています。
 郷土博物館のプラネタリウムや情報と科学のフロアの跡利用の検討はどうなっているのでしょうか。

3)今後にむけて〜市民の参加と協働による科学館作り

 

公立の科学館も含めた博物館・美術館などは「冬の時代」ともいわれ、厳しい現実にさらされています。また指定管理者制度の導入もあり、揺れ動いています。そんな中で新しく開館する科学館には「私たちの科学館となる」ことを目指していただきたいと思います。そのためには、関心のあるNPO、市民団体との幅広い協働も重要と思いますが、いかがでしょうか。今後、オープンまでの過程における市民参加のプロセスを明示していただきたいと思いますがいかがでしょうか。

3、廃棄物の処理について

1)千葉市の適正処理困難物及び排出禁止物の回収について

 

市民ネットワークちば・みはま事務所に「市が収集しない粗大ゴミの引取りを業者さんにお願いする金額が不当に高いのではないか。それが街中でも見られる不法投棄につながっているのでは」という相談がよせられました。その声を元に千葉市が出している『家庭ゴミの出し方一覧表』をネットのメンバーと一緒に見てみると、確かに出し方そのものの説明が不親切でした。引越しのごみ出しに困った経験を持つ人もおり、市民の方への周知度を調べてみようとアンケート調査を実施しました。
 テーマは、ずばり「市で収集してくれない粗大ごみを処理した経験はありますか」。今年5月、市民ネットの各区事務所よりアンケート調査票を約8500枚配布し1ヶ月間で130の回答がありました。
 まず驚いたのは、市が収集しない粗大ごみの調査という、非常に限られたテーマであったにもかかわらず、意外と反応が多かったことです。ことにスプリングベッドやスキー板の処理にこまり、処理金額が高いと感じながらも業者に依頼したり、あるいはいまだ処理できずベランダの隅に何年間も放置している、といった声が目立ちました。
 以下このアンケート結果に基づき質問します。

(1)『家庭ゴミの出し方一覧表』について
排出禁止物については、『専門業者に相談するか、工事作業などを依頼した業者や購入した店に引き取りを依頼してください』、適正処理困難物については、『協力店や購入した店に引き取りを依頼して下さい』と定められています。

 

この専門業者とは、具体的にどのような業者を指すのか

 

一覧表の表示のからは、間違って許可業者に依頼する市民もいるのではないかと思われるが、実際はどうなのか。市民からの問い合わせに対して、どのように対応しているか。

 

アンケート調査では37%が「粗大ゴミの処理ルールが分かりにくい」という結果だったが、問題点は認識しているか。

(2)適正処理困難物・排出禁止物の不法投棄
 2004年度清掃事業概要によると、2003年度の一般廃棄物の不法投棄の処理数は1,245.91t。2000年・2001年に行われた処理の強化により、2002年度は前年度から見ると重量・処理に要する委託料とも半減となっています。環境事業所の成果と評価したいと思います。しかし処理件数を見ると、中央・美浜環境事業所の処理件数は現状でもダントツに多くなっています。これらは街中の公園・道路わきなどに一般市民によって廃棄されるごみが多いと推測されます。
適正処理困難物・排出禁止物はルールとして市民から回収しないが、これが街中の不法投棄に結びついてはいないか。

一般廃棄物ごみ処理基本計画では、『 市施設において適正処理が困難なごみについて,PR等により市民に周知します。また,適正処理困難物のリサイクル及び処理について処理ルートを確立します。』と定めている。
 具体的にはどのようなPRを行っているのか。また、リサイクル及び処理ルートは確立されているのか。

千葉市はこの廃棄物を不法投棄現場から回収し、一部は処理委託をしている。このような現状を踏まえて市の施策としてこれらの廃棄物を市民の排出段階から回収することを検討しないのか?

(3)一般廃棄物の収集運搬・処理業許可
 廃棄物処理法では、事業者が一般廃棄物の収集運搬・処理を行う場合は、営業許可を取得しなければなりませんが、千葉市では、適正処理困難物・排出禁止物の処理業の許可は出していません。
 市民から収集運搬業者へ問い合わせがあった場合、どのような対応をとるよう業者へ指導しているのか。

アンケート調査からは、収集運搬の許可業者が適正処理困難物・排出禁止物を受取って処理していると考えられる記述もありました。市として許認可管理上どのような対応をとっているのか。

一般廃棄物の処理料金は条例・規則で定められている。アンケートからみると、この定められた金額以上に費用を徴収している許可業者もいたようですが、市としてこのような状況を把握しているのか。

2)焼却炉と重金属などの汚染について

 

今年3月の旧新港清掃工場敷地内のダイオキシン、水銀汚染の検出は、改めて焼却により重金属類も発生していることを人々に気づかせました。ヨーロッパではEUの規制値に基づき、排ガス中の水銀などの重金属類や金属類を測定しているといいますが、日本では燃焼排ガスの水銀などは規制対象とはなっていません。
(1)アメリカ環境保護庁(EPA)の「一般廃棄物焼却炉最終規則」には、「焼却炉は、カドミウム、鉛、水銀、ダイオキシン、亜硫酸ガス、塩化水素、二酸化炭素、そして粒子状物質など、多くの汚染物質を排出させます。中でもダイオキシンと水銀は、毒性の強さ、環境中での難分解性、生物蓄積性などより、特に懸念されます。」とあり、焼却施設がダイオキシンや重金属類などの有毒物質を排出する危険施設であることを明記しています。
 こうした有害物質は微量であっても大気中に放出されているならば、10年20年の間に膨大な量となり、市民への健康被害も危惧されます。旧新港清掃工場敷地内の汚染については「一連の処理過程での汚染とは考えにくい」とされていますが、3つの清掃工場の焼却炉の排ガスからこうした重金属類が大気中に放出されていないことを千葉市はどのように確認しているのか伺います。

(2)美浜区の新港地区には民間の産業廃棄物の焼却場の建設が計画されています。隣接する蘇我地区とともに焼却施設の密集地、ベルト地帯が出現する可能性もあります。
 2000年6月に英国の医学雑誌「インターナショナル・ジャーナル・オブ・エピデミオロジー」に発表されたイギリスの「焼却炉と健康被害」に関する研究結果では、焼却炉の5キロメートル以内に住む子供たちの白血病とガンの羅患率が、他地域の子供たちの2倍であったとしています。焼却に伴う重金属類などによる環境汚染ととりわけ子どもたちへの健康被害が危惧されます。
 市は焼却に伴う重金属汚染の危険性と環境対策の妥当性について説明責任を果たし、市民の不安を解消し、また焼却施設の不適切な立地を予防することが必要と考えるが如何か。

3)一般廃棄物ごみ処理基本計画の策定に向けて

 

鶴岡市長は選挙前に行われたいくつかの環境関係のイベントの中で、市民の協力の下、可能であれば現在の3清掃工場を2清掃工場にしたいという胸の内を語られたと聞いております。改めて本議場においてその背景にあるお考えとともに表明いただきたいと思いますがいかがでしょうか。

 

今年度は千葉市一般廃棄物ごみ処理基本計画の後半5年間を見据えたゴミ処理の現状の評価と見直しの年です。廃棄物問題の解決のためには、市民・事業者・自治体などの各主体の課題を部分的に考えるのではなく、総括的に調整・コントロールしなければなりません。まったく新しい仕組みを導入するということではなく、既存の環境基本計画及び一般廃棄物ごみ処理基本計画の仕組みを活用し、これらの計画の実効性を担保するために、戦略的な環境アセスメントの視点で計画を策定し、評価する仕組みへのバージョンアップが必要となります。
 そして、市民・事業者などとパブリックコメントやアンケート調査による形式的な合意形成を図るだけではなく、積極的な市民参加、あるいは、市民の手作りの計画・施策作りが大切です。

 

(1) 循環型社会構築のための具体的なビジョン設定の必要性
 基本計画は「循環型社会の構築をめざす」とされていますが、計画を適切に評価するためには、循環型社会の目指すべきビジョンを設定したうえで、これを達成するための施策の役割を明確にすることが必要です。
 平成9年策定の基本計画は、その目標が「ごみ処理サービスからリサイクルマネージメントへ」でした。現在の基本計画は「循環型社会の貢献者へ」となり、その中で3Rが取り上げられました。
 この3Rの施策を講じることによって、廃棄物行政における成果があがったのか、基本計画に3Rが掲げられる前とその後では、施策の種類・体系は変わったのか、など現計画への評価はどのようなものなのでしょうか。

 

市長のお考えにもあるように、3工場体制から2工場体制への移行を前提としたごみ減量、資源化を基本に、基本計画の見直しを行うことが必要と考えますがいかがでしょうか。

 

(2)市民参加による地域分権的な計画の策定
 最近では、地域特性を活かした取組みを推進することが重要であると言われ、自治体単位の地方分権への取組みが注目されています。
  文化・環境・地理・経済状況が異なることから、自治体単位だけでなく、その自治体の地域内の特色・課題も異なっています。環境問題を解決するためには、全体に一律的な施策を講じるだけではなく、その地域の課題に応じた施策を講じる必要があります。すなわち、千葉市全域の計画を一律的に策定するだけでなく、地域単位で課題を明確にし、その計画策定のプロセスには地域内の市民・事業者が参加する。行政区単位の分権的な取組み、すなわち地域内分権による計画の策定・実施が妥当であると思われますが、いかがでしょうか。
 また、千葉市全域の目指すべき環境像を設定している環境基本計画及び法定計画であるこの一般廃棄物ごみ処理計画を連携・整合させ、戦略的な環境アセスメントの視点で計画を策定することが必要だと考えますがいかがでしょうか。

 

(3)事業者の参加
 廃棄物を削減する、あるいは適正処理・リサイクル処理を推進するためには、事業者の積極的な参加が重要です。最近注目されている事業者の自主的な環境活動の取組み(ISO 14001の審査登録やエコアクション21など)も意義があることですが、製品の廃棄段階の問題はその源流での対策、すなわち製品のライフサイクルへの配慮を講じることが重要であり、生産者責任あるいは生産者と自治体の連携が市の施策に反映されなければなりません。
  製品の安全面・環境面の正確な情報の提供や、廃棄物(とくに一般廃棄物)の最終処分の把握とその担保(処理技術の把握・確保)、これらを、生産者責任という名目から事業者にその責任を丸投げするのではなく、その施策を評価するための仕掛けも必要です。千葉市としてのお考えを伺います。

4、国勢調査について

 大正9年(1920年)以来5年ごとに行なわれてきた国勢調査は、今年18回目の調査が行なわれます。 市民ネットワークでは個人情報の保護の観点から、何回か質問を重ねてまいりました。調査員は自治会や町内会からの推薦で確保されてきましたが、一部区域では公募も実施されています。生活時間帯の多様化や、調査に非協力的な世帯もふえて、調査員は大変な苦労をしていると伺っています。
 前回は調査員5,896人の内男性2,283人、女性3,613人で比率は約4:6です。時間帯によっては女性が1人で訪問するのは危険なため、おもに家族による同行調査の場合もあるようです。今年は非常ブザー付きのペンライトを県から支給されるようですが、それで問題は解決するわけではありません。
 自治会以外の調査員も797件あり、登録調査員、公募市民、市職員などがあたったようです。またクレーム数も、1995年1,750件から、前回2000年には2,920件に増えており、内容は調査項目、封入提出、調査の必要性など市民のプライバシー意識の高まりが反映されたものになっています。
 こうした経過を踏まえて今回は全世帯に封筒が配布されることになりました。前回の封入シールから封筒になったことは評価できますが、「整理用」となっていて「封入用」と表現していないのは問題です。また、扱いも自治体によって異なるようです。
 高齢者世帯、単身者世帯、外国人の増加など、調査困難な世帯も増えている中での今回の調査について以下何点かお聞きします。

 

調査員については今回は6,936人、指導員は709人とのことですが、どういう方が担うのか、各区自治会への依頼件数、公募の状況など伺います。調査のクロス配置は全地域でできているのでしょうか。またクロス配置できていたとしても同一自治会内でのクロス配置では、個人情報が本当に保護されるといえるのでしょうか。

 

前回の調査員に対しての事後聞き取りなどはされたのでしょうか。していたらどのような意見や要望があったのかお聞きします。

 

プライバシーに関わる、教育、勤務先などの調査項目の見直しについて、市としてはどのように考えられておられるのでしょうか。

 

千葉市は前回の実施状況報告書の中で、国に対して完全密封提出を要望しています。前回も封入提出が113,927件あり、前々回の19,080件の約6倍に増えており、これは世帯数の32.7%にあたります。今回「全世帯封入提出方式」をとることが調査員の負担を軽くすることにもつながるので採用して欲しいと思いますがお考えを伺います。

 

今回の調査では封筒提出が何割ぐらいになると予測されているのでしょうか。封筒提出が増えた場合、事務量が相当増加すると考えられますが、その対応はどのようになるのでしょうか。

 

ホームレスの方の調査数は、前回87人でしたが、2003年にホームレスの全国調査が行なわれた時点では126人でした。今回の調査はどのように行なっていくのかお聞きします。

 

調査結果の千葉市の計画策定への活用状況については、どのような活用がされたのかお聞きします。

2回目

1、指定管理者制度について

 

指定管理者制度は、ただ経費削減にその目的があるのではなく、民間活力を生かした市民的協働が求められていると理解しています。
 答弁ですと、施設のあり方の検討や管理運営のあり方について市民意見を聞くことはない。施設を熟知した所管局で決定する、とのことでした。
 指定管理者導入はあくまでも行政の処分であって、パブリックコメントにはなじまない、との判断もあるようですが、実際パブリックコメントを実施しているところもあります。現在北海道では6月13日から7月12日まで指定管理者導入にかかわる条例改正のための意見聴取が行われています。
 素案を公表し、何らかの形で市民の意見を求めることへの見解を再度伺います。

 

選定過程の公開については、選定委員会への外部委員の参加が認められ、指針発表時より少し進んでいるのかなと感じました。しかし管理者選定に関する公開と、結果の公開はどうなっているのでしょうか。管理者に指定されたものが提出した書類の内容は管理運営を通じて明らかにされるものですから、非公開にすべきではないと考えます。また結果的に指定されなかったものの書類も公の施設の管理者の応募であるからには、公開し、そうすることによって選定過程の公正さを市民に証明できるのではないかと考えますがいかがでしょうか。

 

市民との協働の視点が今ひとつはっきりしませんが、募集要項には「政策的に実施すべき施策を明文化する」とのことです。その中に選定基準として事業者の「市民参加促進、市民協働への具体的な取り組みの提案」も盛り込むべきと考えますがいかがでしょうか。

 

2、こども科学館

●構想勉強会の提案書が整備費約100億円と言われるこども科学館の基本構想と理解していいのか

 

●仮称とはいえ「こども科学館」とあるが、こどもたちの意見反映はどうなっているのか

 

●各政令市の所有する科学館等の設置状況をみてみると、開館2〜3年前に開設準備室を設けているところもあります。展示物の作成、ワークショップのプログラム準備、ボランティア養成が始まる2005年度は一番大変な時期であるはずですが、いまだ準備室の予定は決まっていないとのことです。
 昨年10月開館した金沢21世紀美術館は、現近代美術館としては異例の入館者を誇っています。当初年間30万人の入館予定者でしたがこの6月議会では年間60万人と予想修正されたそうです。なぜ、そのような入館者が確保できたのか。それはオープンに至るまでの周到な準備によるものです。1996年、2名の準備事務局体制でスタートし、1999年以降、学芸員を含む10名前後のスタッフで準備室を設け準備にあたったとのことでした。建物の設計から展示物の収集まで、基本計画、実施計画なども学芸員がともに参加し練り上げ、市民を巻き込んだフォーラムなどを組み、周知を図ってきた成果です。
千葉市としては現在の体制で充分だと判断されているのでしょうか。

 

●NPOや市民団体などとの協働については、今の時代それを考えない科学館などありえないはずですから、現在の具体的取組を伺いました。市内大学や科学関係団体との連携はすでに始まっているのでしょうか。また市民団体・NPOが、協働のための意見交換の申し入れを行ったと聞いていますが、こういった呼びかけには積極的に答えていってほしいと思いますがいかがでしょうか。

3、廃棄物の処理について

1)適正処理困難物及び排出禁止物の処理について
 適正処理困難物や排出禁止物を一般廃棄物許可業者へ収集依頼することは認められているとのことですが、許可業者は収集後どのように処理をしているのか把握しているか。

 

基本計画の中にうたわれている「適正処理困難物の処理促進」とは、答弁にあるような国のリサイクル法を待つのではなく、市独自の処理ルートの確立だと考えられますが、現状はどうなっているのでしょうか。

2)焼却炉と重金属などの汚染について
 焼却炉から重金属類が高温で気化され排気ガスとともに微量ではあっても大気中に放出されている可能性のあること、国内においては排出基準がないことを先ほどの答弁で理解しました。
 一方、EU、米国やWHOでは様々な規制を行っていると聞きます。重金属類は体内に入っても分解や代謝ができず、蓄積、濃縮されやがては健康被害を引き起こします。こうした有害物質はどんなに少量であっても安全とは言えません。
 こうした重金属類は排出濃度よりも、環境中に排出する総量を把握し、コントロールすることが大切だと考えます。
 「平成16年度清掃工場排ガス測定結果(3炉平均値)によれば、北清掃工場の気流中水銀の測定値は0.01mg/立法メートル(N)となっていますが、この値で年300日24時間、時間あたり5万立方メートル排気したと仮定した場合、年間3.6kg、20年間では70kgもの水銀が大気中に放出されることになります。3清掃工場から施設稼動後、大気中に放出された水銀、カドミウム、鉛、クロムのそれぞれの絶対量はどの程度だと推測されているのでしょうか。

 

清掃工場の設置時において、重金属類に関する大気の環境影響評価が行われているのであればその結果を教えていただきたい。

 

新港地区の焼却施設については、事業者に重金属類に関する大気の環境影響評価を実施すること、そして施設稼動後の分析調査を義務付けることを指導すべきと考えますがいかがでしょうか。

 

3)基本計画の見直しにむけて
 3つの清掃工場を2つに、という、市長ご本人の胸をうちをお伺いしたわけですが、環境局長が市長の胸のうちをお答えになった、ということでしょうか。
 しかしながら2清掃工場体制の可能性を積極的に検討するという本議会での表明を高く評価したいと思います。 
 市民ネットワークが昨年12月提出した「千葉市ゼロ・ウェイスト提言」の中で、2工場体制に移行するためには、現状の運転実績を基本とした場合、年間処理量を29万トン以下とする必要があること、そのためには資源回収量を少なくとも6万トン程度増やさねばならないこと、そしてこれらは紙類の資源化率を倍増すれば可能な値であることを、明らかにしています。市の試算はどのようなものでしょうか。

 

事業コスト面では、市民や事業者の自主回収、既存施設の活用、民間事業者の協力によりリサイクル費用の抑制は十分可能であり、また、地球温暖化防止の視点からの評価も行われてはいません。こうした市民や事業者との協働による費用の抑制、地球温暖化防止という観点をしっかり踏まえて見直す必要があると考えますがいかがか。

 

千葉市の最終処分場は新内陸処分場のあとの目途はなく、サーマルリサイクルを進めてもごみ減量が進まなければ2015年から2020年には満杯になる可能性があると考えます。
 2工場体制の検討とともに、最終処分場「非常事態宣言」の発令を検討すべきと考えますがいかがでしょうか。

4、国勢調査

 

今年度の調査では横浜市ではプライバシーの保護を徹底するため「全世帯封入提出方式」を採用する、と公表しています。また川崎市のHPをみても「封筒に入れて提出すれば安心」と封入提出を奨励しています。
 調査される側のプライバシーの保護とともに、そのような重い責務を負う調査員の方の確保が厳しくなってきている、との話もあります。また任意の封入では、封入することが特別なことと見られるので、封入しにくい、などの声もあります。
 千葉市も、国に対して封入提出の要望を出されていたと伺っています。
 この4月、個人情報の漏洩問題が新聞で報道されるなど大揺れに揺れた千葉市です。今回の国勢調査の実施については、千葉市の個人情報の扱い方の姿勢が問われるのではないでしょうか。

 

このように個人情報保護について感心が高い今こそ、千葉市が横浜や川崎のように「全世帯封入提出」の形をとるべきだと思いますがいかがでしょうか。

3回目(意見と要望)

1、指定管理者制度について

 

応募書類の不開示に関しては技術やノウハウは確かに事業者の知的財産ですが、指定管理者制度は今始まったばかりで選にもれたところの、たとえばどこがダメだったかというのはその後の応募や施設管理の質を高める有効な情報にもなりえます。
 また提案された資料の知的財産権が一次的には事業者に属するとしてもその内容を整理してまとめた資料は行政にあるという考え方もあります。今後の適切な対応を要望します。
 さて『官』 の仕事を民間に開放するための官民共同入札、通称「市場化テスト」がスタートしています。PFI事業、そしてこの指定管理者制度と、今まで行政が担っていた業務を民間に解放していくという社会的な流れは、確かに問題を含みながらも、避けては通れない状況となっています。
 であるからこそ、法律ができたらからやらねばならない、というのではなく、この機会を「新しい公共」を確立するという積極的な立場に立って、制度導入を進めていただきたいと思います。
 「市民への説明責任」「策定過程の公正の確保と透明性の向上」「市民の視点に立つ」ことが行政には問われています。今回の制度導入にあたって、これらのことがきちんと実行されているのかどうか今一度点検していただきたいと思います。

2、こども科学館について

今回質問をさせていただくにあたり、千葉市科学館調査委員会が1993年3月にまとめられた提言書「世界に誇れる科学館をめざしてー星と緑の科学館構想の推進―」を読みました。もちろん現在の科学館構想とは異なるものですが、非常に納得できる記述がありました。「科学技術の進展と共に我々の生活は大きく向上し、今や科学技術の恩恵無しには生活自体が成立せず、今後もさらにその傾向は大きくなるであろう。しかし一方では環境破壊をもたらした科学技術の弊害も大きくクローズアップされてきた。21世紀に向け、人間と科学とのかかわりを問い直し、自然と調和した科学のあり方を探り、新たなる科学館・自然観を確立せねばならない。」と、科学というものの光と影をきちんと捉え、また「市民参加の科学館、として、市民が館を自分のものと感じる場を積極的に作ること」そして「科学館作りの第一歩は専門職員の確保から」となっていました。現在の科学館計画の中でもっともかけている3点だと思います。
この2年間こども科学館建設の進捗状況を見守ってきました。本日のお答えを聞きますと、よいものを作りたい、との思いが後退しているのではないか、との感を持ちました。本当に大変であるべき今の時期にきちんとした開館に向けての体制を作る予定すら出ていません。教育委員会の中で、本気に作り上げていく思いがあるのでしょうか。  これでは、箱ができることが決まれば、あとは業者丸投げ、指定管理者導入も検討されているとは思いますが、指定管理者に全てお任せ、と多くの市民は感じるのではないでしょうか。
 科学館生き残りのため、市民との協働を実践していってほしいと要望します。

3、廃棄物の処理について

今回取り上げました適正処理困難物及び排出禁止物の扱い、粗大ごみ、許可業者との関係などは、一般市民にとっては大変わかりにくいものとなっています。まずは市民への窓口である「ごみの出し方一覧表」が誤解を生んでいるかもしれない状況の改善、そして許可業の透明性の確保、またそれをすすめる許可業への第3者評価の実施など行って行くべきと考えますが、ご検討下さい。
 焼却炉の周辺や風下で生活している人々は数十年にわたり絶えず微量の重金属類にさらされることになります。来年は熊本水俣病が世に明らかになって50年という節目の年です。日本は水俣病やイタイイタイ病などの重金属による悲惨な被害を経験したにもかかわらず法が未整備な状態であり、その点で焼却炉からの重金属汚染の問題は市民の健康と安全に責任を持つべき地方自治体として、実態の把握、被害の未然防止という観点から今後取り組むべき重要な課題であると考えます。
 今後、新港地区から蘇我地区にかけて重金属の汚染源となる危険性があります。健康被害防止のためにはこの地域の総量規制という考え方も必要だと考えます。焼却施設の排ガスに関する重金属類の法規制についても8都県市首脳会議において調査・研究課題とすることを要望いたします。
 ごみ処理基本計画の見直しに関しては戦略的な環境アセスメントの考え方を取り入れていくとのことですが、それとともに地域分権の思想も加わるべきだと考えます。今まで行われてきたような「懇談会」形式ではなく、自分たちで計画を立案し、進捗管理などもできる市民参加のシステムの中での計画作りであることを要望します。
 名古屋の「ごみ非常事態宣言」、横浜の「G30プラン」それぞれに効果をあげています。千葉でも市民がかかわる中で、それに変わる、市民にわかりやすい明確な目標を掲げていかなくてはなりません。ご検討下さい。

4、国勢調査について

 

国勢調査についてですが、要望の多い封入提出方式がなぜ取れないのか、いまだに納得できない部分もあります。国の指導はあるとしても、他政令市では実施しているのです。調査員の方への説明はこれから、ということですから、今一度検討していただけたらと思います。
 いずれにしましても国勢調査は調査員・指導員の方、また市の職員の方にとっては本当に大変な作業だと思います。21世紀初めての今回の調査は、まもなく総人口減少時代を迎え、少子高齢化や生産年齢人口の減少など人口構造に伴う諸問題も顕在化している中での、基礎となる人口、世帯などの資料となる調査です。
 個人情報の保護との兼ね合いの中で、スムーズな運営が行われるよう期待したいと思います。