反対討論

高野 晴美

 市民ネットワークの高野晴美です。
会派を代表し、平成17年第1回定例会に上程されました87議案のうち、議案第3号・平成16年度一般会計補正予算、議案第12号・平成17年度千葉市一般会計予算、議案第31号・平成17年度千葉市水道事業会計予算、議案第63号・土地の取得について(高田排水路本線調整池の用地)の4議案について反対の立場から討論を行います。
また、共産党提出の「議案第12号平成17年度千葉市一般会計予算」等の組み替えを求める動議の提出については基本方針については賛成できますが、歳入歳出の組み替えないようには賛成しかねるものがあり、同意できません。
今回の議案審査にあたって、いくつかの社会的な背景について述べさせていただきます。平成16年度予算審査特別委員会、平成16年度決算審査特別委員会で指摘要望事項として明記された、社会福祉法人鳳雄会が運営する児童養護施設について、市は、再三指導しているとの事ですが、今日に至るまで、その改善状況は明らかとなっていません。50名の定員を減らし、暫定定員を考えているようですが、理事会の解散を含む厳しい内容の請願書も市議会として採択しているところであり、許認可権者としての厳しい対応を求めます。
また、2月の臨時議会で,全会一致で採択された、徴税事務に関わる事務監査請求を個別外部監査で行うことを求める住民監査請求について、追加議案で契約案件が上程されました。元県議の税不正免除事件から発覚した、徴税事務の不透明さを個別外部監査によって明らかにしたいという市民の思いが実を結んだもので、今後の監査に注目していきたいと思います。
市民ネットワークでは、市長にたいし、個別外部監査を請求するよう求めましたが、対応がなされず、住民監査請求で行うという結果となりました。市の監査委員制度にも弁護士が入るなどにより充実が図られていますが、市民が求める透明適正な市政運営のさらなる充実に向けて、外部監査制度を使いこなしていただきたいと思います。
さて、2月の臨時議会で個別外部監査請求が認められほっとするまもなく、今度はJFEの環境データー改ざん問題が発覚しました。長年にわたり水質汚濁防止法にも違反する高濃度の排出データーの書き換えが行われていたことで、環境に対する負荷がどのくらいなのか市民は不安を募らせることになりました。今回議会に「元川鉄公害裁判訴訟共闘会議」から請願が提出されていますが、その中に「旧川崎製鉄千葉工場は、1975年、大気汚染の原因企業として公害患者団体から千葉地裁に提訴され、1992年に和解に応じました。その中で同製鉄所の代表者が、法廷において公害への謝罪と反省とともに公害防止への努力を表明しました。今回の事件は、このときの表明を覆す事であり、絶対に許されない背信行為です。」とあり、その通りであると感じています。今回の事件にたいし、市として改善命令というもっとも重い措置で望み、評価できますが、今後告発も視野に入れ厳しい対応が求められます。更に、昨年は異臭事件もあり、こうしたデーター改ざんを市が立入検査をしていたにもかかわらず見抜けなかったことを、市民にたいしきちんと説明することが求められます。
また、3月15日には緑区小山町・板倉町・大路町反対住民の会から「産業廃棄物最終処分場建設計画に関する請願」が提出されています。里山、谷津田、水源の保全を求め安定型処分場の建設に反対するものですが、一度失われた自然は回復することが難しく、千葉市にあって、良好な自然環境、水循環が今なお保たれている地域からの切実な訴えであると思います。この処分場計画値の真ん中には、いわゆる赤道があり、それが田んぼへと下る道は崩れ通行できない状況となっています。今議会の議案で法定外道路条例が上程されていますが、当該赤道は16年度認定されたものです。適切な対応が求められます。21世紀は環境の世紀であるといわれながら、現実には、一つ一つの環境配慮に対する地道な取り組みが必要です。環境保全に関する市民の意識は高く、市民と一緒になって環境保全施策を進めることが求められます。

議案第3号補正予算中、防災公園整備(蘇我スポーツ公園)用地買収費について、反対いたします。市民ネットワークでは蘇我副都心構想には疑問を呈してまいりました。今回は特に、JFEの環境データ改ざん問題に関連し、この問題は排水ばかりではなく、土壌についても重大な問題を含むものです。蘇我スポーツ公園の土壌調査についてもそのデーターの信頼性は疑わしく再度調査するなど、安全面での確保を行わなければなりません。
議案第31号水道事業会計予算については、第3次拡張事業計画で、16年度、17年度の2年間で190億円という巨額な水利権を獲得します。ところがこの権利は計画事業費630億円といわれる浄水場を建設しなければ使うことができず、大きな負担となります。昨年から本格的にはじまった、県内水道のあり方検討会では、市町村の意見を無視したような水道事業の考え方が県より提案されています。給水人口、一日最大給水量ともに計画推計値を大きく下回り、第3次拡張事業計画の大幅な見直しが求められます。

議案第63号 土地の取得についてですが高田排水路事業は、本線、西部支線、東部支線の、排水路整備事業と、本線調整池、西部支線調整池、東部支線調整池の、雨水調整池計画で、計画されています。
高田排水路事業は、都川の上流部にあって、県の河川整備計画とも重要な関連があります。都川の河川整備計画は、都川多目的遊水池の計画が、今後20年間にわたり、貯水量を縮小した計画で進められることとなりました。高田排水路事業計画についても大幅な見直しが期待されます。この事業は市単独事業となるため、事業費の負担が大きく、その事業効果は、排水路上流部の将来の土地利用の計画が、明らかとなっていない現状では、期待はできません。現実的には、上流部の排水施設整備については、未定となっている状況です。田んぼや、市道の冠水被害については、その都度適切に行われることが重要であると考えます。都市河川課のおこなう市街化調整区域の調整池計画等については、今後、地下水保全なども含めた健全な水循環を視野に入れる等、環境に配慮した取り組みが必要となります。

議案第12号、一般会計予算についてですが、市民ネットワークとして、評価できるものと、反対するものについてのべさせていただきます。
援護を必要とする子どもや家庭について、母子生活支援施設の改築等の思索について。また、「千葉障害者就業支援キャリアセンター」運営事業に参画し、福祉施設製品PR等の施策。コミュニティバスの導入。区役所バスの運行ルート見直し。さらに、市内全校の屋内運動場を強化ガラスに改修すること。障害のある児童生徒の学校生活向上を図るため、小学校2校、中学校1校に、エレベーターを整備すること、乳幼児健康支援一時預かり事業を全区で行うこと。など人に優しい施策について評価いたします。
2005年度予算は、表向き1.2%減のマイナス予算となりましたが、大幅な補正予算額で、一般会計、特別会計併せて、146億円となり、実質的には0.9%のプラス予算となります。
2005年度末の市債残高は、一般会計で6664億円と前年度より約266億円増えています。市債残高の減少に努め、次期5ヵ年計画において、財政再建計画を市民に示し、理解を求める必要があります。三位一体改革の影響額や、地方交付税削減についても慎重に考えていただきたいと思います。税源移譲分では、基準財政収入額に全額算入することが、初めて示され、地方交付税総額についても留保財源の見直しが行われる可能性が考えられ、交付税の削減も危惧されます。しっかり対応していただきたいと思います。
大阪市で、職員の厚遇が問題となり、職員の福利厚生と給与の見直しが、2005年度の予算案で示されました。千葉市においても、職員互助会への補助金等見直すべきものなどについて、きちんと話し合われる必要があります。行政改革の推進について、目標数値を掲げ、わかりやすく市民に示したことは、評価できますが、補助金等の見直しについては、市民も含めた検討会なども必要であると考えます。
一般廃棄物ゴミ処理基本計画、産業廃棄物処理指導計画については、循環型社会構築のために、是非資源循環燃やさないゴミ政策への転換を求めたいと思います。
千葉駅西口地区第二種市街地再開発事業および千葉中央港土地区画整理事業については、今年度千葉市公共事業評価監視委員会の再評価対象事業として取り上げられ、審議が行われました。西口再開発については、事業環境が厳しい状況にあるが、民間活力を導入する特定施設建築物制度等の活用を図りながら、早期に整備するという対応方針が示され、千葉中央港区画整理については、居住機能を導入した地区計画の都市計画決定により、宅地需要の向上が見込まれ、職・遊・住の混在する賑わいのある街づくりがより一層可能となるという、市の対応方針を承認し、事業継続が認められました。そこで、市民ネットワークといたしましても、ここ数年は事業の進捗を見守ることと判断しましたので、対応方針に沿うよう、早期の進捗を望みます。児童養護施設ほうゆう学園についてです。
昨年9月、市が法人に文書指導した5項目にたいし、期限とした12月には全く受け入れられない内容の回答がありました。開設準備金に対する認識や理事の不関与の確認文書が今議会に示されましたが、きわめて基本的な前提についてすら、6ヶ月もかかる全く反省のない理事会と市の指導力のなさにはあきれるばかりです。100%税金によって運営されている施設でありながら、民間であるとのことで問題を指摘した職員の解雇や子どもに大きく影響する職員の大量入れ替えも市は法人任せでした。これでは今後の保育所の民間活用の検討にも質の低下の不安を禁じ得ません。
第三者的な機関の指摘事項の改善結果の公表がまず必要です。今後暫定措置を国と検討するとのことだが、二年間もかけて改善できなかった市の責任は重大であり、これ以上長引くことは許されません。改善命令など強い指導を図ること、そして議会に対して情報の開示がきちんとなされることを指摘したいと考えます。今朝の新聞によりますと、今年度中に措置再開を予定しているとのことですので、監督責任庁としての市の役割と責任をしっかりと果たしていただかなければなりません。
住基ネットについては、市民の利便性を大きくうたい開始しました。しかし住基カードは市民の2.5%にあたる2万3千枚を購入したものの、発行は4213枚と予想を遙かに下回っています。セキュリティ対策など今後税金を投入し続け無ければなりません。明らかに国主導の見切り発車の施策としかいいようのないもので、市はデメリットはないとの姿勢で開始しましたが、費用対効果の点からもしっかりと反省すべきです。
今回の議案で指定管理者についての条例が上程されました。指定管理者の選定に当たっては、透明性や、その優位性がはっきりと市民に示された上で、決定に至ることが必要です。各部局の選定のみに任せずに、公開で行う等の工夫が必要です。今年度決定される既存施設の直営が、指定管理者制度へ移行するのかも含め、市民の理解が得られるよう努めるべきです。
個人情報保護条例の改正についてです。
市は福祉、教育、税、医療など多くの分野で市民の情報を取り扱っています。住民基本台帳の盗難がありましが、現場職員がこれらの個人情報についての認識を新たにし、慎重に取り扱うことを求めるものです。
 


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