1、市長の基本姿勢について

湯浅 美和子

1)財政運営について
・徴税事務について
 本年1月内部告発によって明らかになった花沢三郎元県議の税滞納・免除問題の追及に、この1年間千葉市議会は多くの勢力を費やしてきました。しかしながら、市民に納得をしてもらうだけの説明責任を果たせたか、というと、残念ながら、いまだ充分ではないといわざるを得ません。
 首謀者である花沢氏本人は千葉地裁において、1年6ヶ月という厳しい実刑判決が言い渡されました。しかし、本来われわれが明らかにしなければならない、この事件を許した千葉市の徴税事務に関しては司法の手も入りません。
 昨日市民団体より、「市税の徴税免除事務のうち、特別処分および不能欠損処理の合規性と滞納整理事務システムの実効性について」個別外部監査を求める請求が提出されました。
その理由は
・ 千葉市が地方税法に基づかない徴税免除制度「特別処分」の導入経緯や目的が明らかにされていない
・ また事務処理決定及び決済の手続き、判断基準及びその妥当性について説明責任が果たされていない
・ 監査委員会による監査報告書では、一部延滞金の時効発生、減免承認理由の不明確さなどが指摘されているが、現況の滞納整理事務の全体のシステム監査にまでは踏み込んでいないため、とされています。
 今回の事務監査請求は地方自治法に基づき、有権者の50分の1の署名が必要なものですが、50分の1の有権者の数を優に超える22,648人の署名が添えられています。
 これだけ多くの有権者が千葉市の徴税体制には不備がある、と訴えているのです。

1、今回の事務監査請求に対する市長の感想をお伺いします。

2、また、監査委員会から指摘を受けていましたが、新しい滞納整理マニュアルの作成は行われたのでしょうか。行われたのであれば、その変更点について示してください。

3、延滞金が滞納のペナルティとして、厳正に徴収されていたのかどうか明らかにするために、本来徴収するべき延滞金の額を担当に尋ねましたが、集計して示すのは無理といわれ  ました。その理由を説明下さい。

  市民オンブズの行った住民監査請求への監査委員会の意見によると「延滞金徴収事務の効率的な執行体制を確立するとともに、時効の適切な管理を求める」とされています。今後延滞金については、その額と徴収済み割合をきちんと把握していくシステムを構築していくことが必要と考えますがご見解を伺います。

・予算について
 2004年度の予算編成で、「三位一体」改革による地方交付税は、臨時財政対策債を含み、実質3兆円のマイナスとなり、多くの自治体は衝撃をうけました。千葉市の2004年度当初予算への影響額は約84億円であり、基金の取り崩しなど臨時的な財源で応急的な収支の確保に頼らざるを得ない状況でした。
 この激変は、多くの自治体に混乱をもたらしたようです。「琉球新聞」は沖縄県内52市町村のうち25市町村で歳入欠陥の恐れがあると報じ、「東奥日報」では、青森県内67市町村のうち8市町村が歳入不足分を補うため、財源の裏づけのない「空財源」を計上したと報じています。自治体の予算制度が根幹から揺るがされる事態となりました。
 11月に示された政府・与党の改革の全体像では、2005年・2006年度については、地方団体の安定的な財政運営に必要な地方交付税、地方税などの一般財源総額を確保するとしています。しかし国・地方が納得できる形で歳出の合理化に努め「不交付団体の割合を拡大する」検討も行うとしています。
  最終的には地方交付税の財源保証機能を削減し、16年度地方自治体を混乱させた交付税総額を削減する方向性を示したものと考えられます。

そこで伺います。
1、来年度の地方交付税総額の見込みはどのくらいとなるのか。

2、19年度以降の交付税制度がどのようになると考えるか。

 市長より新年度予算編成の基本的な考え方が示され、一つとして「最終年次となる新5か年計画事業の推進」が挙げられています。平成13年度を初年度とする5か年計画ですが、地方交付税の大幅な削減、赤字地方債である臨時財政対策債への振り替え、「三位一体改革」による国庫補助負担金制度の見直しなど、策定時には予想もしなかった、財政面での大きな制度変更がありました。
 また、それぞれの事業計画も計画当初予定をしていなかった大型の事業が実施される一方で、事業手法の変更や、当然先送りとなる事業もあり、当初見込んだ計画が大きく変動し、新5か年計画自体が大変不安定な状況であると考えられます。

そこで伺います。
1、最終年度にあたり、これまでの4年間で果たして当初の目的どおりの計画事業が実施できたと考えるのか。

2、 190億円という多額の収支不足が見込まれている新年度予算で、計画事業を着実に推進するとの方針ですが、計画事業を予算化する事はできるのでしょうか。


2)行財政改革について
 千葉市行政改革懇談会の提言を受けて、「千葉市新行政改革大綱」第3次改訂版(案)が示されました。今回の大綱(案)では、パブリックコメントも募集され、数値目標を表に表すなど、具体的で市民にわかりやすく工夫した点で評価できるものとなり、行政改革の進展も期待されます。以下内容について伺います。

 行政改革の推進項目のうち「市民視点による行政サービスの実施」では、市民参加の一層の推進が掲げられています。市民参加に関する条例の制定について検討とありますが、白紙の段階からの市民参加は、条例づくりにも求められるものであり、その制定についてどのような方法を考えているのか伺います。

 また、「公平性の確保と透明性の向上」も掲げられ、行政情報の積極的な提供、監査機能の充実・強化を図るとしています。
 東京都では包括外部監査制度で監査人が指摘した改善策の実行状況を常時チェックする都独自の独立組織を設置する方針を明らかにしたと報道されています。
 千葉市の包括外部監査も軌道に乗り、監査人の指摘に対する改善実行状況をチェックすることも有効な機能であると思われます。監査機能の充実はどのような視点で図られるのか伺います。

 「財政構造の健全化」のうち、「市債及び債務負担行為の抑制」では市債の発行抑制が数値目標として掲げられています。しかし減税補てん債などの国の景気対策に伴う特別な市債の発行等は除かれています。こうした特別であるとされる市債は、元利償還金が全額交付税措置されるものです。
  今進められている三位一体改革などにより、交付税総額が削減される方向性が出され、交付税財源保障機能をも危うくしている中では、こうした市債も発行抑制の目標の中に入れる必要があると考えます。特別な市債を除くことなく市債全体の発生抑制に向けて取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。

  組織・機構の見直しでは「外郭団体の見直し」が掲げられ、公共施設の設置及び管理運営の合理化では、指定管理者制度の活用がいわれています。
 平成18年以降、指定管理者制度が、新規施設ばかりではなく、既存の施設に導入されることで、外郭団体の見直しもいやおうなく進むと考えられます。外郭団体に対し補助金に依存することなく、独立採算に向けた経営改善を図るよう求め、統廃合を含めた合理化策などで体制の強化を図るとしていますが、どのように外郭団体の見直しを考えているのか伺います。
2、企画行政について
1)第2次5か年計画策定に向けて
 現在の新5か年計画は、2003年2月に見直され、全体の事業費は6289億円から6028億円に減額されているものの、ことに重点7分野の事業は5か年計画の重みゆえ、各年度の予算編成にあたっては重点的に取り組まれることとなります。それだけ、計画策定時には財政状況と充分照らし合わせた慎重な検討が必要となります。
 2005年は現5カ年計画の最終年でありますが、夏ごろには2次5か年計画の各局原案が示されます。
  市民ネットワークでは原案作りにこそ市民参加が必要と言ってきましたが、これからの各局原案作成には市民参加は予定していないとのことです。今回も計画段階からの市民参加が実現しなかったのはなぜでしょうか。

  次期計画が検討されるに際しては、現計画の評価が厳しく行われるべきです。どのような形で行われるのでしょうか。市民意見が取り入れられる機会は保障されているのでしょうか。
  
 12月1日の市政だよりにて「第2次5か年計画策定方針原案」と「政策評価運用指針原案」への意見募集がおこなわれています。
 政策評価指針を決定するにあたっては、その指標項目が「市民に分かりやすいか」など指標の適切さについて2003年9月に市民アンケート調査を行ったのをはじめ、政策評価の現状値については16年9月の市民アンケートで把握されています。そして今回のパブリックコメントと、何度か市民意見を聞かれるわけです。これをみると、かなり丁寧な作り方がされてきた、といえるかもしれません。
 しかし意見の求め方はどうでしょうか。
今回は二つの原案に対して同時に意見が求められています。どうして二つ一緒だったのでしょうか。多くの人は、突然にこの2つの原案を提示されても、どう読み込めばいいのか理解しかねるのではないでしょうか。一方への意見だけでもいい、ということにはなっていますが、これでは二つの原案を同時に示す意図が伝わりません。
 今回の意見募集のあり方はとても不親切といえます。このような意見の求め方になった理由をご説明ください。

  今回は区民懇話会で意見聴取をされると聞いています。どのような形で意見を聴取されるのでしょうか。懇話会の中で意見交換などはおこなわれるのでしょうか。どこまでのかかわりを区民懇話会に期待しているのでしょうか。

 2003年度決算は、今まではかろうじて逃れてきた基金よりの借り入れも行いながらの決算となってしまいました。財政状況が非常に厳しい中での第2次5カ年計画の策定です。第2次5か年計画の財政フレームに関しては、具体的にどのようなシステムで決定されていくのでしょうか?
 またその財政規模に関して市民の意見を聞く機会はあるのでしょうか?
2)自然エネルギーの導入について
 今年は10個の台風の上陸や連続真夏日の記録更新と、異常な気象が日本列島を襲いました。これらは赤道付近の海洋の温暖化の影響といわれます。
 11月にはロシア共和国が京都議定書を批准し、2005年2月には議定書が発効します。千葉市でもこれまで温暖化の原因である二酸化酸素を中心とした温暖化ガスの排出を削減するため、ディーゼル車の排気ガス規制、省エネルギー対策として冷房温度の高温度設定、照明の減灯、さらに新エネルギー機器導入では一般家庭の太陽光発電導入補助などさまざまな地球温暖化対策をとってきましたが、千葉市の温暖化ガス排出量は1990年に比べ5.6%増加となっています。更なる対策が必要です。

 千葉市に隣接する市原市沿岸、富津市の湾岸域に民間企業が1500kW風車を建設し、年間で250万KWhの発電と800トンのCO2削減が予想されます。また船橋市の東京湾沿岸域でも民間企業が2000kW風力発電の導入を検討していると聞いています。
前回議会で、幕張周辺での風力発電の導入は、発電に必要な風力が得られず、設置は困難との結果であった、との答弁がありました。
 しかし現在では、風車規模が大型化し建設単価が低減して採算性も向上しています。東京都環境局は民間企業を誘致し、お台場に2基、江東区は新木場の若洲海浜公園で1基を建設していますし、電力会社へのRPS制度導入で経済性も変化しています。
 次年度から、資源エネルギー庁が風環境がそれほど良くなくとも、風力発電の普及を図るため、非営利団体の大型風力発電導入補助金の増額を計画していると聞いています。
 そんな中、市民出資の風力発電の導入も各地で見られるようになりました。公共の土地に市民が風車を建設するなど、行政と市民団体との協働をはかる動きもあるようです。

  市民のライフスタイルの見直しに向けた温暖化対策の地域推進活動で、温暖化問題への関心度を高めるため風力発電の導入を検討されては、と考えますがいかがでしょうか。
3、市民行政について
 10月23日に新潟県中越地方を襲った地震から1ヶ月半がたち現地は冷え込みが厳しくなりました。今後の速やかな復興を願うものです。
 千葉市からも職員が派遣され、被災地での支援活動にあたられました。支援活動にあたられた皆さんへ、一市民として感謝の意を表したいと思います。

1)災害に強いまち
・ 地域防災計画

 30年以内にM7級の地震がおきる確率も高いといわれる中、市長は中越地震での支援活動にあたった職員の報告を聞き、「市の対策を見直したい」と述べられました。阪神淡路大震災後、地域防災計画の全国的な見直しがなされ、2回目の見直しが各地で進められていますが、千葉市では、具体的にどのような形での見直しを考えておられるのでしょうか。

 大規模震災時に、いかに円滑な応急対策活動が行われるかは、各自治体が定める「地域防災計画」の内容と、その計画に基づく事前準備によることは言うまでもありません。そして地域防災計画を検討・策定する前提となるのが地震被害想定です。
 しかし多くの自治体で、地震被害想定が地域防災計画作りに生かされていない、との指摘があります。内閣府の地震被害想定支援ツールでの算定によると「東京湾直下型震度7の地震」を想定した場合、千葉市全体の負傷者予測は10万6,999人ですが、そのうち、もっとも多い中央区では25,460人、最も少ない緑区では3,132人。
  しかし物資供給対象者数(救援物資を届けなければならない人たち)は美浜区が24,135人で最も多くなります。人口の密集度や建物家屋の状況などで被害の想定は変わります。
  細かい被害想定の見直しと、その被害想定に基づいた防災アクションプランが必要だと考えますが、いかがでしょうか。

・災害弱者対策(災害時要援護者)について
 この夏、記録的な豪雨が新潟地方を襲いました。各地で相次いだ被害は、高齢者に集中していました。阪神淡路大震災でも問題となった災害弱者対策ですが、あまり進んでいるとはいえません。
 一口に災害弱者といっても多様な人たちがおられ、それぞれに対応したきめ細かな防災マニュアルをつくるには、災害弱者の情報をあらかじめ把握しておくことが必要となります。しかしプライバシー問題の壁もあり、一元的に管理をしている自治体は非常に少ないといわれます。
 東京都中野区は「非常時災害救援希望者登録制度」を導入し、自力での非難が困難な65歳以上の高齢者や身体障害者などを対象に希望者からの申し込みで登録し、名簿を作成しているようです。しかし2003年度現在での登録者は対象見込み者15,000人の約5%にとどまっているとのことです。
 千葉市の場合はどのような形で把握されているのでしょうか。

・自主防災組織について
 阪神・淡路大震災では、約15万人が生き埋めになりました。そのうち約115,000人は 自力で脱出。しかし約35,000人もの人が倒壊家屋に閉じ込められました。その自力脱出困難者のうち、実に77%は近隣住民が救助したといわれます。自衛隊、警 察、消防なども活躍はしましたが、それらは全体の19%に過ぎません。大災害が発生した場合、いかに近隣住民の力 が大切かを物語っている事例です。
 神戸市には震災以前から地域の自主防災組織もあったものの、知識の普及啓発を中心とした活動にとどまっていたため、震災時にほとんど有効な対応はできなかったとの反省から、震災直後から小学校区を単位とする「防災福祉コミュニティ」の結成が推進されています。その中できめ細かな「要援護者マニュアル」もまとめられ、今後は「だれがどこに張り付くのか、といった具体的な役割分担まで明らかにする必要がある」とのことです。

  千葉市でも自主防災組織が結成されていますが、その現状をどのように把握し評価されているのでしょうか。
2)NPOについて
NPOが力をつける、とは・・
 現在千葉市内を活動拠点として活動するNPO法人は約200団体。
 2001年度の千葉市におけるNPOへの委託事業が3件であったものが、2003年度のNPO関連事業は35事業、当初予算は1億4800万円、2004年度では45事業、予算1億7400万円、となっています。数字を見ているとNPOは着実にその力を増しているようにもみえます。
 しかし、NPOが力をつけるとはいったいどういうことをさすのでしょうか。
 多く行政側は、NPOを市民へのサービス事業者として、また市民の行政参加の媒体として見ています。サービス事業者として、増え続ける市民ニーズに対し、NPOには行政ができない部分を担ってもらいたい、また幾分かのコストダウンへの期待もあるようです。また市民が主体となって活動するNPOが行政参加を担ってくれれば、それが市民の行政参加につながる、ということになります。
 しかしいかにNPOがサービス提供能力を向上させても、その活動が自治体業務の下請けでしかないならば、市民にとってそれは代替的な存在でしかありません。NPOの力とは、地域の問題の解決を市民に対して働きかける力であって、自分たちの事業を通して、どう社会を変えていくのか、どうやって市民のかかわりを増やしていくのか、NPOへ寄付したり入会するといった行為で地域課題解決に興味を持つ人をそだてること、ではないでしょうか。
 今まで多くの自治体で行われてきた融資制度や委託事業、NPO支援センターなどの支援事業は、それだけでは自治体とNPOの関係は強化されても、市民とNPOの関係を強化する支援になりえていません。
 そんな中、市川市であたらしい試みが始められました。「納税者が選ぶ市民活動支援制度」で、一つの支援対象団体を選択した納税者の前年度の個人市民税額の1パーセントに相当する額を、市民活動団体への支援にあてるものです。

以下伺います。
●千葉市はNPO団体へどのような役割を期待しておられるのでしょうか

●今後千葉市としては、NPOへどのような支援策をとっていかれるおつもりでしょうか

●市川市のような支援のあり方を検討するお考えはあるのでしょうか

3)地域自治区について
 本年5月の地方自治法改正で、「住民自治の強化等を推進する観点から市町村内の一定の区域を単位とする『地域自治区』を市町村の判断により設置することができる」とされました。この「地域自治区」は、「市町村長の権限に属する事務を分掌させ、および地域住民の意見を反映させつつこれを処理する。地域協議会を設置でき、その構成員は市町村長が選任する。地域協議会は地域の意見をとりまとめて行政に反映させる。」とされています。
 このような市町村内の自治体内分権化の動きは、政令指定都市における行政区への分権化とも連動してきています。政令指定都市における行政区への分権化の動きは、この2,3年急速に具体化しつつあり、横浜市、神戸市、福岡市そして京都市などで進んでいる、予算要求権の一部の付与や区長権限の強化、地域振興予算などの渡しきり財源の拡充、などがあります。

●千葉市は地域自治区についてどのような研究をしてこられたのでしょうか。

●区への分権についてはどのように考えておられますか
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