1、次期5ヵ年計画策定について

小西 由希子

(1)第2次5か年計画策定の背景について
 2001年から2015年までの千葉市の目指すべき姿を指し示す総合計画「新総合ビジョン」の実施計画として、5か年計画があります。新5か年計画の4年目にあたる今年度、2006年度から2010年度までの第2次5か年計画づくりが本格的に動き出しました。
 5か年計画策定にあたり最も重要なのが現在の5か年計画の評価であり、5年前と比較して千葉市を取り巻く社会や時代背景の変化の認識とそれに基づく計画策定の視点です。

  そこで現5か年計画の評価と現5か年策定時の社会背景の認識と5年経った現在のそれと大きく異なるものがあればお聞かせください。

  また、計画策定の視点により、おのずから策定への取り組み方法も変わってくるのですが、第2次5か年計画策定にあたり手法的に前回と大きく異なるのが、政策評価を取り入れることです。
  いくつかの生活指標に対する市民の満足度を尺度とする政策評価がどのように5か年計画に活用され、具体的な施策になっていくのかお示しください。

  また第2次5か年計画は、誰のために誰が作り誰が実行し、評価する位置付けになっているのか伺います。

 人口、産業、財政の見通しは計画立案の基礎情報であり、それらの安易な希望的観測により無用な大開発が正当化されてきた経緯があります。また一つ一つの公共事業についてもその妥当性について厳しく吟味される必要があります。

  現5か年計画で予定されていた事業の中で、進捗が大いに進んでいる大型公共事業と遅れてしまった事業について明らかにするとともに、その評価と今後の展望について示してください。

 また人口は2000年から2005年はその伸び率を前年度比1.2と見込んでいましたが、5月1日現在91万6656人で実際の伸び率は1.0程度と、とても2005年度に94万3千人を達成することはできないと思われますがいかがでしょうか?

  また全会計の市債残高が1兆円を超え、自治体財政の危機ラインといわれる公債費負担比率も20%を超え、自主財源比率が減少する中、限られた財源・資源の中で、取捨選択を余儀なくされる状況変化の中において、市債の発行に依存し、財政規模の拡大を見過ごしてきた今までの計画のあり方の根本的見直しが求められていると考えますが、市の認識を伺います。

(2)分権時代に相応しい「参加と協働」に基づく策定プロセスを
 現在予定されている市民意識・満足度調査、政策評価と計画素案へのパブリックコメント、区民懇話会及び有識者懇話会からの意見聴取は、双方向性の意見交換や合意形成を行うものではなく、行政の裁量に委ねられるものであり従来の問題点を改めるものとは思えません。

  パブリックコメント時に区毎の説明会やシンポジウムやフォーラムなどを行う予定がないのはなぜでしょうか?

 有識者懇話会では、「参加と協働」に相応しい策定手法の検討はされないのでしょうか。有識者懇話会には新しい公共作り進めるNPOの代表者も当然含まれるべきだと考えますがいかがでしょうか?

 行政すなわちコンサルが作成した素案に対する限られた個々の市民の意見表明、パブリックコメントという従来の策定手法と市民参加のレベルでは、分権時代に相応しい「参加と協働」のまちづくりを目指すには不十分と考えます。素案策定過程から広範な市民の主体的参加を促す仕組みを導入する必要があります。
 本来ならパブリックコメントとは何かを条例や、せめて要綱や指針がなければ、どのような方法で行政が情報公開と説明責任を果たすのか見当がつきません。ともすると市政だよりやホームページで2週間ぐらい意見募集をしただけで、立派にパブリックコメントを取ったと思われる危険性も十分に考えられます。

  そこでここで行うパブリックコメントはどのような理念のもとどのような方法でなされるおつもりなのか伺います。

  パブリックコメントを求めるにあたっても、第2次5か年計画策定の初期からの情報が市民に提供されていなければ、市民には唐突な意見募集になってしまい、意見の提出も多くは望めませんし、建設的な意見は出てきません。

  早速市のホームページに第2次5か年計画のページを立ち上げ、計画の位置付けやこれまで行ったアンケート調査の結果、今後の策定プロセスなどについての情報などを逐次載せていくべきです。実行する予定はありますか?

  また、計画に子ども達の声の反映も必要と考えますが、子どもの声の重要性についてはどのように認識していますか?中学生議会などの活用はないのでしょうか?また過去に他部局で行った中高生や、保護者などへの調査も活用すべきですが、そうした予定はありますでしょうか?

(3)市民意見を反映させる組織の設置について
 札幌市では、実施計画策定にあたり、公募の市民が有識者よりも多く参画する市民会議を立ち上げています。地方分権時代にあっては、自ら手を挙げた市民がすべて参加する市民の自立的な組織「市民会議」なるものを設置し、行政と対等な立場にたち、素案策定過程から市民意見を反映させていくことが求められます。

  ここで市民会議は、市民相互の意見調整、各段階での意見表明、提言作成という役割を担うものとします。千葉市は、なぜそういう手法を取らないのか伺います。 

  また区民懇話会は設置要綱によれば、委員が各区16名以内という限られた参加であり、市民の意見や要望を幅広く集める組織でもなく、行政とのパートナーシップ協定などもないため行政との対等性や提案・報告事項の尊重も保障されてはいません。
  これでは5か年計画策定における市民意見を反映させる組織として区民懇話会は相応しいものとは思えません。また、委員も任期途中に自ら辞めてしまう人も多くいると聞きます。

  市は第2次5か年計画策定にあたり区民懇話会をどのように活用したいと考えているのでしょうか?

  有益な機関とするためには、今度の区民懇話会委員の募集にあたって5か年計画策定にかかわることを明らかにし、400字程度の原稿の提出を義務づけ、抽選ではなく市が責任を持って委員を選ぶことにしてはいかがかと思いますが、見解を伺います?


2、 戦略的環境アセスメントについて
 アセスとは・・・
環境影響評価すなわち環境アセスメントは,大規模開発等の実施に際して,公害を未然に防止し、自然環境等の保全を図るための仕組みです。

課題・・・
しかし、現在の環境アセスメントでは以下のようないくつかの問題点が指摘されています。

 第1に、事業内容がほぼかたまってしまってから環境アセスメントがおこなわれるため、「時すでに遅し」で、実際に環境への影響を低減するために選択できる措置が限られてしまうことです。
 例として、みなさんのご記憶にも新しい土気東土地区画整理事業に伴う昭和の森公園内に建設された調整池や、三菱地所によって開発された「ちばリサーチパーク」があげられます。ちばリサーチパークは、佐倉市と千葉市にまたがる190haの広大な敷地に、研究施設・住宅・ゴルフ場のための大規模な開発がおこなわれたものです。
  谷津田の埋め立て後、自然環境の復元が図られましたが、調査区間内のゲンジボタルは、工事前で331個体、工事後の2002年では15個体しか確認されなかったことを報告書から読みとることができます。私も、1996年のちょうど今頃、来年はもう見られなくなるからと誘ってくれた仲間とともに乱舞するゲンジボタルを見に行った記憶があります。

  第2に、小規模な事業が多数行われることによる累積的な影響や、いくつもの事業が複合して及ぼす影響が評価されないことがあげられます。
 千葉市の事例で言えば、蘇我特定地区の整備計画などです。蘇我駅周辺の市街地と臨海部の工場用地からなる約227ヘクタールがその実施区域ですが、個々の開発エリアが狭いため広大な整備計画にもかかわらずアセス条例の適用はなく、累積的な環境影響の評価がなされることなく事業が進行しているものです。

戦略アセス・・・
 これらの課題の解決には、政策・計画策定段階での新たな環境配慮制度、すなわち戦略的環境アセスメントが有効であると考えられています。
  戦略的環境アセスメントは、本市では「計画アセスメント」と呼ばれていますが、どこにつくるかやどのくらいの規模にするかを計画段階から住民と協議するなど、早い段階から環境への配慮を事業計画などに反映させる手順を制度化する手法です。
 環境問題への市民の関心は高く、環境配慮については十分な説明が求められるようになってきました。また、廃棄物処理の問題などでは、市民は排出者であると同時に対策の担い手でもあるわけで、市民は主体として積極的に関わっていく必要があります。さらに、環境面だけでなく社会経済的な側面とのすりあわせも必要です。
  そのためには、より早期の段階からの施策の必要性や環境配慮について情報が提供されることが大切で、意志決定過程における情報の透明性、積極的な市民参加が事業計画の社会的支持の向上にもつながることになるのです。

欧米・環境省の動き・・・
環境省では、戦略アセスの法制化に向けて2004年度以降、環境影響評価法の改正を検討する方針です。国際的にもその導入が大きな流れとなっており、アメリカでは、既に30年前から国家環境政策法において戦略アセスの要素が取り込まれていますし、EUにおいても本年7月までに戦略アセスの法制化を加盟各国に求めているようです。

他都市の動き・・・
 国内では、平成10年東京都が「総合環境アセスメント」を導入しました。早い段階で計画立案を実施、社会経済面の環境評価の導入、複数案の比較や評価、審査会への委員の公募といった特徴があります。
  埼玉県は、平成13年総合的環境アセスメント制度を公表しました。有効で、効率的かつ公正な意思決定のために環境・社会経済両面の影響評価を図ることとしており、「意思決定に必要な判断材料を提供するもので、意思決定そのものの手続きではない」ことを明示している点でアセスメントの本質を理解したものと評価されています。
 その他、京都市、沖縄県長野県も導入に向け検討中のことです。

千葉市では・・・
1)さて、千葉市における戦略アセスの制度化については、「計画アセスメント」として市の新総合ビジョン、市環境基本計画、5か年計画のいずれにおいても、「計画アセスメント」の調査・研究の推進、取り組みの促進として明記されています。本市において、戦略アセスを制度化するメリットにはどのようなものがあるとお考えでしょうか。

2)本市における戦略的環境アセスメントの制度化のためには、庁内の連携、推進する部署のあり方はどのような形が望ましいとお考えでしょうか。

3)また、戦略アセス制度化のための調査・研究の進捗状況を具体的にお示しください。

4)千葉市環境基本計画には、環境区ごとの重点課題と配慮の方向が示されており、現在の環境影響評価等手続フローの中にもこれに基づく事前配慮事項の検討(事前配慮の仕組み)が導入されています。これは、計画アセスに準ずる位置づけとみられますが、これまでの実績、事前配慮による効果の例があれば具体的に挙げてください。

5)環境影響評価条例に基づく事業実施後の事後調査結果の検討や、戦略的環境アセスメント策定後、その熟度を高めていく過程では十分な環境情報が必要となります。
  環境情報の基礎資料蓄積のため、現在庁内各所管課で事業ごとにおこなわれている環境調査のデータベース化などが必要かと考えますが、環境情報の一元化についてはどのようにお考えでしょうか。

6)「千葉市都市計画マスタープラン(全体構想)」が6月15日に発表されました。これは、「千葉市新総合ビジョン」で示された千葉市が目指す都市の実現に向け、都市づくりの方向性と基本方針を明らかにし、市民との間で共有できるものとして策定されたものです。
  環境や防災など各分野の施策をも連携させたものとしています。しかし、都市づくりの基本的な方針の中には、環境基本計画に基づいた事前配慮の仕組みが組み込まれておりません。
  将来的にはこれが千葉市における戦略的環境アセスメント制度とリンクしていくものだと考えますが、都市計画マスタープランの全体構想に組み込まれていないことについてどのようにお考えかお聞かせ下さい。
3、千葉市内の産廃・残土について
1)千葉市内の不法投棄産廃の現況について
 千葉市内の不法投棄産廃の現況について伺います。 環境省は03年4月時点で不法投棄が確認された産廃の件数と量をまとめ、今年4月その結果を発表しました。それによれば、未処理のまま放置されている産廃は全国で約1,100万トン、うち生活環境に影響のおそれがあるなどの理由で撤去が必要な産廃が全体の53%にあたる586万トンで撤去費は約3,500億円と推定されています。
 そして、この未処理不法投棄産廃の3分の1,887箇所、約390万トンが千葉県に集中しています。この内、千葉市は23箇所、その内訳は緑区12箇所、若葉区9箇所、花見川区2箇所となっています。

そこで、以下お尋ねします。
 04年4月時点における不法投棄残存箇所数と残存量、推定される処理費用、廃棄物の種類、発覚時の状況、実行者別の状況、発生元(市外、県内、県外)、生活環境に恐れのある箇所の有無とその状況及びその判断基準、措置命令の発出や代執行の予定など今後の撤去の方策、地権者および近隣の住民の方々へのヒアリング結果あるいは市に寄せられた要望内容についてお答えください。

2)残土対策事業について
  次に残土対策事業について伺います。
 千葉市2003年度包括外部監査の結果報告書「廃棄物処理行政に係る財務事務の執行」によれば、残土対策事業について昭和63年以降平成15年3月末までに特定事業許可した295件中、未完了事業が全体の約16%にあたる47件あり、その内、市民の生活環境上支障をきたしている事業が2件ありいずれも放置されたままと報告されています。
 この2件については、土砂量・地質・水質などに関する6ヶ月毎の定期報告の未実施、完了届出書の未提出、完了検査の未完了とともに、許可期限が切れた後の土砂搬入継続の放置、改善勧告・改善指導に従わない業者に逆に許可延長の許可を交付などした結果、土砂崩落による生活環境上の支障が生じ、土壌汚染の予防が未確保であることや、業者逃亡により市の土木事務所が後処理をしたことなどが指摘されています。
 ところで、平成15年度市清掃事業概要の残土対策事業の項では、平成10年施行の条例により汚染土壌による埋立の禁止、定期報告・関係書類縦覧実施の義務付け、罰則の強化が行われ、それに加えて平成12年度708件、13年度1342件、14年度2271件と頻繁な監視パトロールが行われることで安全性の確保に努めていると記述されていますが、監査報告の指摘からその実効性及び厳格な適用が疑われます。

 そこで以下お尋ねします。
・ 先の2件の土砂崩落防止、冠水被害防止、土壌汚染防止対策の現況について、監査報告では、未完了事業で、法面(のりめん)の角度が土砂条例で定められた構造基準を満たしていない等の崩落の危険性がある場所があると指摘されているが、これに該当するのは何件でしょうか。

・ 295件の内、事業終了件数、事業中件数は何件か。また事業中のもので、6ヶ月毎の定期報告が完全に行われているのは何件でしょうか。

・ 47件の未完了事業があるにも関わらず、平成12年度から14年度の3年間で勧告は5件、命令は1件に過ぎず、条例の厳格な適用の形跡がありません。 監査報告でも、「条例違反を繰り返し、改善を実施しない業者に対して許可を取消さず、事業を継続させ、結局、市民の環境保全に支障をきたしてしまっている事を考えると、市としての責任は大きいと言わざるを得ない」と指摘されています。

  こうした事態に対する市の責任についてはどのようにお考えでしょうか。
  また、47件の未完了事業への対処については、今後どのように対処するのでしょうか。

・ 市条例が制定された昭和63年以降、残土対策事業で土壌汚染や地下水汚染が発生した件数、及び災害発生の危険を生じる土砂崩壊の件数についてお答えください。

・ 監査報告では、「条例違反を繰り返す場合は、早い段階から許可を取り消す」「他の自治体と連携し、未完了事業を抱えている者には許可しない」などの改善策が提言されています。
  これらは市の施策に迅速に適用すべきと考えますがいかがでしょうか。
2回目


1、次期5か年計画について
 ご答弁によりますと、5年前との大きな違いは地方分権の推進と治安の悪化であり、第2次5か年計画は、市が議会や市民と協議して策定し、予算編成時に具体化を図って推進、評価は議会や市民がするものと考えているということでした。

 社会背景の大きな変化として、私は、地方分権の推進により、世の中は市民主権へ、市民参加から市民参画へ、そして協働へと大きく転換しているものと認識しています。国や役所が決めたことがすべてというこれまでの「公共」と言う考え方から、行政と市民とNPOなども含めた事業者とが協働して作る「新しい公共」という考え方が浸透してきていると感じています。ですからそういう時代に市の上位計画である、今後5年間の実施計画では、地方分権を推し進めるための意識をもって、策定プロセスを検討するべきではなかったかと思うのです。

 千葉市政策評価基礎調査の報告書資料に、同志社大学の新川達郎(にいかわたつろう)教授へのインタビューがのせられています。そこには「行政運営上の仕組みだけを目的とした政策評価はあまり意味がない。政策指標やそれに基づく評価が意味を帯びるにはやはり市民参加や、市民への説明、市民の関心を引くといった視点が求められている。オレゴン・ベンチマークは市民の存在を大いに意識しており、諮問委員会など開催して改善が図られている。」と記されています。
 市民がただ意見を聴取される側にのみたち、政策評価や素案の策定に直接かかわるところに市民が不在で、これでは充分な市民との協働ではありません。協働は参加・参画の先にあるものです。簡単に協働という言葉を使ってはならないと思います。
  パブリックコメントを市民との協働の柱とするなら、計画段階からの情報提供・情報公開・説明責任を果たすこと、新川教授の言葉を借りれば、参加の3段階すなわち現状の認識、可能な選択についての情報の共有、それに対する理解、統合が果たされなければならないのではないでしょうか?

  昨年9月政策指標策定時にアンケートがありましたが、何のことかわからない市民も多く、実施についてもほとんど知られておりませんでした。その結果、市政モニター、区民懇話会の委員を除けば市民からの意見はたった9件だったのです。

  これまでおこなった市民や庁内でのアンケート結果が今後どのように計画に反映され、どのように作られていくのか、何の情報もないまま、さらにまた今後アンケートやパブリックコメントをとられても有効な答えや意見は返ってこないでしょう。

  市政だよりに第2次5か年計画を策定していることを知らせ、ホームページに計画の策定プロセスとこれまでのアンケート結果などを載せていくことを求めますが、お答えください。

 また、パブリックコメントについての全庁的な理解や努力、条例化・要綱作りに向けて計画をもたれているのかお伺いします。

 それからご答弁によりますと、区民懇話会はパブリックコメント数を補完する役割と理解しました。その理解でよいのか伺います。

  新川教授は5か年計画への市民参加をどうしたらよいかという質問に対し「関心のある人なら誰でも参加できる場の設定もある。(中略)ある程度の枠組みがあれば参加の3段階といった議論・選択の手順を用いることができる。区レベルでそうした市民参加を勧めることも考えられる」と答えています。
 
先ほど市の上位計画である5か年計画策定プロセスにおいて地方分権を戦略的に進めることが必要と述べましたが、その意味では今後、区民懇話会の位置付けを確定させていくためにも、パブリックコメントの補完的な役割では意味がないと考えますが、こうした批判へのご意見をお伺いします。


2、戦略的環境アセスメントについて
1)すでに戦略的環境アセスメントの導入が行われている他の自治体について調査をされているようですので、その運用状況について、できるだけ具体的にお示しください。また、市民参加はどのように確保されているのでしょうか。

2)今後、千葉市における戦略的環境アセスメント制度化のスケジュールは、どのようになっているでしょうか。見通しがあれば具体的にお示しください。
3、残土・産廃について

(1)産廃について
 「廃プラスチック類やガレキ類は安定した廃棄物で、市民生活に重大な影響を与えるものではない」というお答えでしたが、有害物質の混入、大気・土壌・水汚染がないことをどのように調査し、確認されたのでしょうか。
 いまや安定5品目に相当するから大丈夫という考え方は世間一般通用いたしません。
 富津市の安定型産廃処分場建設で地元住民が差し止め仮処分を申請した件でも、2002年2月千葉地方裁判所は「安定5品目の中から混在している有害物質を選別・分離することが極めて困難であり、選別・分離されたことの証明がない以上、安定型処分場であっても有害物質が混入することは不可避であり、有害物質が水に溶け出し、汚染水となることが認められる」とし、「汚染された地下水が井戸水に流入することで健康被害を受ける蓋然性は極めて高い」と判断しました。
 これは曲がりなりにも設置許可申請された処分場についてであり、不法に投棄された産廃については一層の危険性があるといわざるをえません。

 不法産廃については重大な影響を与える危険性があるという前提で取組むべきではないでしょうか。

  25箇所の不法投棄箇所について、有害物質の混在の有無、汚染の有無・可能性について調査を実施し、市民生活に影響を与える危険性のあるものについては措置命令の発出及び行政代執行を含む早急な対応を求めるものですが、市の見解を伺います。

(2)残土について
 ・稼働中の現場で報告義務のある16件の内、定期報告が2件ということは14件が未報告ということでしょうか。これでは頻繁な監視パトロールにもかかわらず定期報告がないため安全性が確保されているかどうか不明であるというのが実態のようです。
 事業者への遠慮した姿勢ではなく、汚染の未然防止という条例の立場から定期報告のない事業者に対して許可の取り消しを含む条例の厳格な適用を行なうべきと考えますがいかがでしょうか。

 ・土壌・地下水汚染があった一件は、緑区大木戸町の緑の森工業団地隣接地の残土処分場であるかと思いますが、その現状と対応について詳しくお聞かせください。

  未完了件数が約16%、稼働中で定期報告もないものが14件という実態から、汚染の有無について、調査は十分されていないと考えるべきであり、汚染の有無についてはわからないのが実態なのではないでしょうか。

・谷津田の保全対象モデル候補地の一つである緑区大藪池谷津が残土処分場となる可能性があることについて、昨年10月の地元からの保全要望がだされました。市は「埋立などについて事前協議がされた場合、用水に支障とならないよう指導します。水路及び農地等に対しても、土砂・排水による影響のないよう指導する。」と回答しています。

  しかし、事業開始後の市の対応では、包括外部監査報告や今回の質疑を通じて、環境汚染の未然防止策が不十分であると思います。
  谷津田が残土処分場化あるいは産廃処分場化することにより、とりかえしのつかない健康被害や農作物被害の発生が危惧されます。

  そこで、対症療法的な水質保全対策ではなく、谷津田などの水源地を保護する水源保護条例などの制度的措置が必要と考えますがいかがでしょうか。
3回目
1、次期5カ年計画について
 行政では毎年様々の計画が作られています。5カ年計画はその中でも上位の計画ですから、市民の関心も高いものです。
  今回は、計画策定のプロセスを柱に質問しました。答弁からわかったことは、市民社会は大きく成熟してきているのに、千葉市はまだ市民を意見を聞きおく対象としか捕らえていないことが見えてきました。
  はじめにお答えいただいたように、「市が議会や市民の皆様と協働して策定する」という言葉にふさわしい策定プロセスになっているかを今一度見直し、せめて公聴会や説明会など市民との対話の場をパブリックコメントの都度も受けていくべきではないかと考えますので、ご検討いただきたいと思います。
 そして、早期にパブリックコメントの制度化を行なうことを要望いたします。
 第2次5カ年計画は今後、政策評価の反映や計画フレーム、基本事業確定と核心に近づいてまいりますので、市民ネットワークとしても大きな政治課題として、折に触れて提言させていただくつもりです。

2、戦略的環境アセスメントについて

 制度化に向けては現在調査研究中とのお答えでした。第2次5か年計画の中にどのように盛り込まれるのかその推移をしっかりと見守っていきたいと思います。
 本年5月、千葉市のレッドリストができあがりました。私も検討委員会を傍聴させていただきましたが、職員や委員の先生方がご苦労されてより良いものをと大変丁寧で慎重な討議がなされており、さすがはと感心いたしました。本書の目的のひとつに、開発行為や公共事業等における環境影響評価の審査や環境配慮のための基礎資料としての活用が期待されています。

  庁内でも自然環境調査が行われておりますが、多くの場合その調査報告書はひとつの部局内で埋蔵し、他部局と共有できていない場合もあります。結果を活用するどころか、調査の実態さえ十分に把握することができていない場合もあります。
  今後これらの情報を一元化して管理することが必要であると考えます。なぜなら、都市計画マスタープランが目的とする将来都市づくりを総合的・効果的に進めていく上でもこれらは大切な基礎情報となるからです。調査には多額の費用がかかっているわけですし、資料の活用により費用対効果高めることも必要でしょう。

  さらに、これらの資料を市民が自由に閲覧、活用しやすいよう提供することも大切です。環境アセスメントの側面のひとつは事業者と市民のコミュニケーションツールであるということです。事業アセスであっても、戦略アセスであっても、アセスメント制度の本質は情報公開を前提とした情報交流と市民参加であるといわれています。政策決定の早期の段階から情報を公開し、市民意見を聴取してそれにきちんと応答することで、適切な合意形成を先導する、戦略アセスの本質を十分生かした今後の取り組みに期待するものです。

3、残土・産廃
 1. 産廃処分場の地下水は約50項目について水質チェックが行なわれています。そのことから考えても、目視と臭いを嗅いだ程度で有害物の混入や汚染の有無、今後の可能性が完全にわかるはずはないでしょう。汚染の未然防止、及び科学的データに基づく安全性の立証の観点から、不法産廃の組成分析、土壌、地下水などの調査の実施を強く求めるものです。

  2.残土対策事業について、監査報告書に記載された悪質な2つの事例は、市民感覚からすれば、市がいとも簡単に事業者に足元を見られたと受け取らざるを得ません。また未完了事業や定期報告のない事業放置の実態から、市民が市の残土・産廃施策の実効性に疑いを持つのは当然です。市民の信頼回復のためにも、事業者保護を優先するかのような対応を根本から改め、汚染の未然防止を最優先した諸施策の実施と事業者への厳格な対応を強く求めるものです。