一般質問・三位一体の改革について

山口 晴美

 6月17日小泉首相が示した三位一体の改革の中身は、国から地方自治体への補助金を2006年までに4兆円程度削減し、その代わりに、人件費などの国の関与が強い義務的経費は削減分の全額を、その他は8割程度税源を地方に移譲するというものです。移譲する税源には所得税などの基幹税も含まれ、地方税の一般財源にしめる割合を引き上げ、結果として地方交付税への依存を低下させるというものです。国から地方への補助金は総額20兆円といわれ、そのうちの5分の1の削減となりますが、2兆8000億円にのぼる義務教育費や4200億円ある保育所運営負担金など計145項目の補助金の廃止または縮減も提示されています。 

 鶴岡市長は昨年第4回定例会の当時の民主新生クラブの代表質問に対し、「三位一体の改革については非常に難しい問題があると発言され、国庫補助金については、本来は廃止か存続のどちらかしかない、単に補助率を引き下げるというようなことは、結果的に国の関与は減らないと思うとかなり踏み込んだ発言をされました。また今議会での市民ネットワークの代表質疑に対しても、6県知事の積極的な提言を評価されました。鶴岡市長の廃止か存続かという考え方は、今回民主党が次期衆議院選挙で掲げるマニュフェストに近いものです。補助金削減に変わって移譲される税源が市民生活に本当に求められているものに使われていくことを前提に考えれば、先見性の高さを感じさせるものです。

 そこでお伺いしますが、現在千葉市で交付されている国庫補助金、平成14年度決算額では340億9814万円となるわけですが、これらの国庫補助金について、廃止し税源移譲されるべきもの、あるいは現在のまま存続させるべきものについて市長はどのように考えているのでしょうか?

 現在国が示している補助金4兆円の削減方向の中には義務教育費が含まれているようです。今後、県の義務教育教職員の給与負担が政令市に移管された場合、市の負担は220億円ということです。これについては10割税源移譲されるべきものでしょう。過日の大都市税財政特別委員会で、国庫補助負担金にかかる補助基準額に対する政令市平均の超過負担額が、何項目か示されました。そのうち超過負担の割合がもっとも多いとされた保育所運営負担金について、平成14年度の千葉市の補助基準額とその超過負担額についてお示しください。またこうした現象をどのようにかんがえますでしょうか?

 自治体はこれまでの国の補助金ばら撒き体質の「非効率性」を積極的に国に明示する必要があると考えます。例えば本当に必要な事業は何かを考える前に、補助金のつく事業からメニューを選んできたのではないでしょうか?あまり優先度がないのに、補助金を使って行なった建設や土木事業はなかったでしょうか?画一的な補助基準が千葉市の実情に合わず、使いづらい事業はないのでしょうか?こうしたことを一つずつ洗い出していくことが必要だと考えますがどうお考えに成りますでしょうか。

 地方交付税改革では、交付税総額を抑制し、地方の財源不足を国が補填する財源補償機能を縮小し、小規模の自治体に対する段階補正を見直し、地方交付税依存体質からの脱却を示されています。しかし、地方交付税には見直さなければならない点があると、鳥取県の片山知事は指摘しています。それは現行制度の中に、地方債との組み合わせにより、償還分を将来に渡って交付税措置するというしくみがあることです。例えば公共事業や単独事業の起債、また住民税減税の財源手当てなどとしての地方税減収補填債、交付製の赤字分を痴呆の責任として発酵する臨時財政対策債などがそれにあたります。その結果として地方債残高が増加するなど、地方税会計の赤字を招いてしまったのです。

 さらに今後、合併時の建設計画に盛り込まれる土木建設費に当てられる合併特例債の発行を国は認めて、市町村合併を推進しています。千葉市がもし四街道市と合併すれば330億円の合併特例債の発行が可能だそうです。今後、合併協議会で建設計画と発行額について協議されるとのことですが、元利償還金が70%交付税措置されるということで、過大な建設計画を立ててしまうことになりかねないと危惧しています。しかし30%分の約100億円の元利償還金は市の持ち出しとなります。合併特例債は交付税の改革をしようとしている矢先に、交付税の規模を増大させ、そのあり方をさらに後退させるもののように思いますが、財政当局としては合併特例債をどう評価されるのでしょうか?


子育て支援策について
みはまメーリングリストより


 市民ネットワークちばのみはま区ネットでは昨年秋、「みはま子育てメーリングリスト」を立ち上げました。このメーリングリストは、美浜区内で子育てをする人、子育てに関心のある人が集まって情報交換するもので、現在75名のメンバーがいます。

 参加者は、働きながら子育てをしている方、育児休業中の方、地域で子育てをしている方、すでに子育てが終わった方と様々です。ここには、地域の子育てについて当事者の生の声が寄せられてきます。よその自治体から越してきて、千葉市の子育て施策の遅れを訴える方、保育所・保育園選びや入所の不安・サービス内容についての意見、子どもルームのこと、働く親にとっては気になる延長保育のこと、子育てサークルや親子の活動場所のこと、10月から始まる子育てリラックス館のことなど、ホットなメールが寄せられてきます。

 今、子育てしている人たちの日常や、子どもや当事者である親が求めているサポートについて、行政にきちんと伝わっているのでしょうか?

 今回は、みはま子育てメーリングリストの中で話題にのぼった保育所とファミリーサポートセンター、そして親子の地域の活動場所などについて、質問させていただくと共に、「次世代育成支援対策推進法」に基づき策定される2005年から5年間の市の子育て支援行動計画策定についてお伺いします。
まず保育所についてです。

1) 今年度から保育所の延長保育が夜8時までになりましたが、3時のおやつの後に補食を導入して欲しいという声が聞かれます。お腹をすかせて、お迎えを待っている子どももいるようですが、保育所ではどのように対応されているのでしょうか?補食を導入する考えはありますでしょうか?

2) 現在、市の保育所は3歳までは布団の貸与がありますが、4、5歳児は布団を各家庭で用意して持ち込むことになっています。4歳になってから布団を購入して、2年間だけ使用するというのは不自然なのですが、その理由をお聞かせください。

3) 現在、市の保育所は3歳未満児は完全給食であるのに対し、3歳以上児はご飯やパンなどの主食を各家庭から持参する副食給食になっています。特に食中毒の心配な時期は、完全給食であればありがたいという声が多くあがっています。副食給食にしている理由をお聞かせください。

4) 通常、仕事に復帰する日から保育所を利用することができますが、子どもの環境変化への適応などを考えると、慣らし保育の期間があることが望ましいと思われます。就職初日や復帰日の数日前から、慣らし保育という形で保育所に受け入れていただくことが可能かどうかお聞かせください。また、現在、親や保育所側はこどもたちをどのように保育所に慣れさせているのでしょうか?

5) すべての保育所で実施している「地域活動事業」については市民便利長やホームページに育児相談や育児サークルのところにほんのさわりだけ、そして保育所一覧の表に「地域活動」として丸がついているだけです。その事業内容、実施状況などお聞かせください。また、子育て世代でもこの事業を知らない人が多かったので、事業内容をアピールする広報活動や、今後の事業展開についてどのようにお考えかお聞かせください。

6) ファミリーサポートセンターについては、年々サポート会員や依頼会員も増え、充実しているようです。ファミリーサポートセンターで応えられないケースについてはどのように処理されているのでしょうか?子どもが病気の時などのサポートはしてもらえないのかという声がありましたので、この点についてもお聞かせください。また、依頼会員宅でもサポートできるような要綱の見直しは可能かどうかについてお聞かせください。子どもにとっては慣れた自宅の方がいいという声もあがっています。

7) 地域子育て支援センターの今後の展開についてお聞かせください。また10月1日から子育てリラックス館が開設されますがその場所と委託事業者、事業内容について伺います。広報活動はどうされるのでしょうか?

8) 市の保育ルームについては、保育所待機の方や、働き方が多様な方が利用されているようです。認定保育ルームを大きく宣伝していますが、保育所入所基準に合った預け方以外の場合には市からの補助金が出ないことをきちんと明記するよう指導する必要がありますが、市は把握しているのでしょうか?また、認定した後、基準を保持するための監査、指導はどのように行なっているのでしょうか?
9) 若いお母さんたちが心配しているのは児童虐待などの対応です。いろいろな市の子育ての企画に参加する人は心配ないけれど、家に引きこもってほとんど出てこないような親子のことを心配していました。市としてはどのような対応をしているのでしょうか?

10) 地域で子育てをしているお母さんや子ども達が使える公共施設がありません。幼稚園ママたちが子連れで活動したり、地域の親子が気兼ねなく活動できるような場所を求めています。地域の公民館は幼稚園の集まりなら幼稚園を借りるようにとか、ふすまが破れることを心配して快く貸してくれないそうです。児童館が地域にあればいいのですが、当面千葉市には望めないので、公民館やコミュニティーセンターを使用するほかはありません。地域の公民館の子育て親子への開放状況と市内に6ヶ所ずつある児童福祉センターの活用状況について伺います。

「次世代育成支援対策」について
 「次世代育成支援対策推進法」は、10年の時限立法で、国、地方自治体、事業主の責務として「行動計画」の策定を求めています。各自治体は、2005年から5年間の子育て支援の「行動計画」策定が義務づけられています。

 厚生労働省の研究会から出させた「次世代育成支援に向けた地方公共団体における行動計画のあり方」(中間報告)には、策定にあたり留意すべき事項として、ニーズ調査の実施にあたっては
1)調査の設計や実施については、コンサルタント会社等に委ねるのではなく、各市町村の職員自らが行うことが、職員の意識向上や計画策定後の円滑な実施に効果的、としています。これについて、ニーズ調査をどこに委ねるのか、うかがいます。 

2)計画策定委員会への住民参加が必要、一部は公募とし、また子ども自身の意見を聞くことも重要、とされています。また 1歳半検診や3歳児など子育て中の親を多数集まる場を活用して調査を行う方法は、調査の意義の理解を直接求めることができ、低いコストで実施できるとしています。これについてもまず、住民参加をどういう形で実現されるのか、うかがいます。公募の予定はおありでしょうか。さきほどの質問にも関係しますが、低いコストでの調査方法の具体的提案がありますが、これについては、どうお考えか、うかがいます。

 また 行政において、子どもに関する窓口が、あちこちに分かれており、各関係部署をたらいまわしにされることも多々あると聞きます。この「中間報告」には「評価指標による施策の評価」に
「庁内の推進体制の整備」がありますが、これについて、現状と今後の対応について、うかがいます。

 次に、「次世代育成支援対策推進法」においては、各企業は行動計画を策定し、その概要を都道府県労働局へ届け出ることとしており、常時雇用する注)労働者が300人を超える大企業については義務付け、常時雇用する労働者が300人以下の中小企業については努力義務としています。

 事業主の行動計画の策定・実施を支援するものとして「次世代育成支援対策推進センター」など専門的知識をもった事業主の団体、又はその連合体による助言・指導が必要とされていますが、それについての今後市としてどのように連携をはかられ、「行動計画」を実効性のあるものにしていかれるのでしょうか?


2回目
 三位一体の改革について
 今回内閣改造が行なわれ、地方税財政の三位一体の改革のキーマンともなるべき総務大臣と財務大臣が代わりました。改革の後退のないよう願うものです。
 さて、毎年のことですが、政令指定都市市長とその議長名で「大都市財政の実体に即応する財源の拡充についての要望」を提出することになっています。この中では、大都市の財政需要に対し、都市税源が不足していることをいろいろなデータを使って説明し、指定都市の実態に即した税財政制度の確立を求めています。
三位一体の改革については、国庫補助負担金の廃止・縮減にあたっては税源移譲と一体で進め、地方への財政負担を転嫁することなく、所要額を地方の自主財源として移譲するべきとし、地方交付税については地方が標準的な行政サービスを安定的に提供できるよう、財源の保証機能と税源偏在の調整機能を分離することのないよう要望しています。結局、都市の財源が今以上に減らないこと、あわよくば増えることを要望しているわけですが、今日の国と地方が共に巨大な借金を抱えている時に、少し焦点のぼやけた要望ではないかと受け止められかねません。
所要額の税源移譲を求めるという言い方では、結局国の決めた額に従いますと解釈されても仕方ありません。税源移譲は、地方分権改革の残された課題であり、これが進まないと「地域の問題に自らの責任で取り組めるようになる」真の地方自治、ひいては市民自治の実現はありえません。
 国庫補助金に対しては全国知事会が各都道府県に廃止すべきもの存続すべきものについて項目を挙げた調査をし、その結果を集約し、地方の総意として、政府に補助金改革の実現を求めるそうです。回答によると廃止すべきとした補助金は平均で76%だそうで、3ヵ年で国が示す20%の削減割合をはるかに越えた要望となります。政令市も大都市の財政需要を訴えるなら、今回の三位一体改革に対し財源を減らさないで欲しいという消極的要望ではなく、それぞれの政令市が補助金の廃止・存続をどのように考えるか具体的に項目を挙げ、税源移譲額についても積極的に国に働きかけ、具体的な数字をあげで示す時ではないかと考えますが、いかがでしょうか?
 また、保育所運営費の千葉市の超過負担額は一人当たり他市平均より9千円上回っています。何故千葉市の超過負担額が多いのか、その分充実したサービスがなされているかという比較をきちんと調査し、千葉市の保育所運営費のあるべき負担額を確立することが必要ではないかと考えます。国庫補助金が廃止され税源が移譲されるということは、これまで以上に市民に対し税金の使い方について説明責任を果たさなければならないわけですから、こうした視点で他の国庫補助負担事業についても評価する必要があると考えます。ちょうど行政改革の一環として事務事業評価を進めているわけですから、国庫補助負担事業についてもこうした視点で事務事業評価されることを提案いたしますが、どう考えられますでしょうか?

子育て支援策について
〜みはまメーリングリストより〜 

 延長保育の補食や4・5歳児への布団貸与については検討されていくようですので、早期の実現をお願いします。

 給食については国の基準で3歳児未満児は1食あたり370円、3歳児以上は1食あたり262円で換算し、その範囲内で、千葉市は副食の内容の充実をはかっているという説明でした。しかし、保護者には保育料として一括の請求があるのみで、1食あたりの単価を公表していないそうです。
 夏場、食中毒のないよう、朝早くご飯をたき、冷めるのを待ってから詰めていくのは大変なことです。毎朝、ご飯を炊くのも小家族では不経済です。そこにもし、主食を持たせることぐらい子供を保育園に預けるのだから当然とする考え方があるとしたら、今の時代に合いませんし、義務教育の給食との整合性がつきません。完全給食についても補食のあり方を検討しているように、保護者の意向も調査しながら検討されてはどうかと提案しますが、いかがでしょうか?

 保育所の地域活動は9つの国のメニューに従えば補助金が出るのでその枠内で行なわれています。14年度は86か所の保育所で、述べ18,924人の方が利用されたそうですが、市民便利帳やホームページには地域活動という項目に丸がついている程度で、どの園でいつどのような事業が行われているか分かりません。18,924人という数字が多いかどうか判断しかねますので、1園あたり年間でいくつの事業を企画しているのでしょうか?

 また、常時、相談事業や園庭などの利用を受け入れているそうですが、いつも門が閉まっているので利用しづらいとか、育児相談に乗ってくれることさえ知らない保護者が多いのが現状です。どのくらい地域の保護者から相談を受けているのか把握していたら、お答えください。

 地域子育て支援センターが5か所、リラックス館が3か所の配置、児童館はナシという今の千葉市の状態では、地域の保育所が子育て親子に対する支援の補完をこれまで以上に、日常的に担う必要があると考えますが、見解を伺います。

 子育てリラックス館は小さい子どもを育てている親がリラックスできるようにという趣旨だそうですが、利用する側にとっては、地域子育て支援センターと同じようになると思われます。

 先日、開所を控えたマリンピアの場所をみに行ってきたのですが、4階の子供服売り場に従来から設置されているちびっこ広場を利用するということで、10月1日から千葉市の「子育てリラックス館」が週3日開設されますという気配はまだ感じられませんでした。広報も10月1日からですし、週3日なので、定着には時間がかかりそうです。ちょっとがっかりしたというのが正直な感想ですが、千葉市として事業者に事前の研修を行なうとか、3月までの企画案を出してもらうなどはしなかったのでしょうか?

 今後、どのような形で事業者にリラックス館の事業内容を組み立てていってもらうつもりなのかお伺いします。また、3ヵ所、環境の違うところで開所する意図は何かうかがいます。

 地域の公民館は企画事業しか、子育て親子に開放されていない現状がわかました。地域にたとえ狭くともおもちゃや絵本が置かれ、いつでも集える場所があったらというのが、特に小さいお子さんを育てているお母さんたちの願いのようです。

 ここ数年、国道127号線の千葉港、幸町沿道には高層マンションが急激に立ち並ぶようになりました。ここは都市計画上は商業地域で国道を通過する車を期待しての商業施設用地や、小売市場などがあったところでした。ですから公園用地なども用意されておらず、当然そこに越してきた子育て親子は、居場所がなくて困ってしまうのです。ここ数年の幸町のマンション建設による乳、幼児の延びを、千葉市として児童福祉の観点から把握しているのでしょうか?

 また、幸町老人児童福祉センターには子どもルームが間借りしていて、本来のすべての子供のための児童センターの位置付けが果たされていないようです。施設も老朽化し、地元からは幸第2保育所の跡地に新老人児童福祉」センターを改築して欲しいとの要望も寄せられているようですが、市としての対応について伺います。

 次に「次世代育成支援推進計画」策定にあたっては、地域で子育てする人たちへの施策にも十分配慮されるような国の方向性も出ています。これはこれまで千葉市の児童福祉行政に最もかけていた視点です。計画策定にあたっては当事者の意見をしっかりキャッチできるかどうかが、計画の良し悪しの鍵を握っています。計画策定を審議する社会福祉審議会児童福祉専門分科会委員には現在子育て中の保護者の公募枠を作るのが望ましいと考えますが、公募がない場合でも、学識経験者の女性でなるべく子育て世代の方の選出を要望しておきます。


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