循環型社会に向けて

湯浅美和子

資源化の推進について
 「21世紀は環境の世紀」といわれて久しいですが、現実社会では、環境破壊が深刻化しているにもかかわらず、大量生産・大量消費により、大量のごみ・廃棄物を排出し続けている、と言わざるをえません。この反省の下、千葉市では2002年、「ちば型」循環型社会システム作りを目指して、2002年から2011年までの10ヶ年を計画期間とする「一般廃棄物処理基本計画」が改定されました。

 市民ネットワークちばでもこれからの千葉市の清掃行政について検討を重ねてきました。「基本計画」を検証し、その中で「基本計画はごみの総量増や焼却量増を許しており、大量廃棄・大量焼却路線を抜けきれていない、省資源や膨大な焼却施設建設費と維持管理費・解体費用など財政的視点や環境負荷削減などの視点がなく、また縦割り行政の限界が示されている。市民をサービスの受け手と捉え、市民の自治意識の向上を促がす政策に欠ける」、など問題点を指摘し、「循環型社会」を本当に目指すのなら、今までのように排出されたものの適正処理を考える廃棄物行政ではなく、まず「これ以上焼却のための施設は作らない」と決めたうえで、そのためにはどのような施策が必要か検討するべきではないかと、そのための提案してきました。

 さて、環境問題に先進的に取り組む自治体をたたえる社会経済生産性本部の本年度の「自治体環境グランプリ」と環境大臣賞に名古屋市と市民によるごみ減量への取り組みが選ばれています。今回は19の自治体が応募した中「ごみ非常事態宣言下でのパートナーシップ〜220万名古屋市民のごみ革命」が最優秀に選ばれ市と市民が連名表彰されました。選考理由として「渡り鳥の飛来地、藤前干潟の埋め立てを中止した事により、最終処分場が危機に陥ったマイナス面を前向きに受け止め、98年度一人一日当たり1,251g出していたごみを、自治体市民が連携し2001年度には916gまで減量。政令指定都市の中では最も少ない排出量を達成していること」等をあげています。また活動も地球温暖化防止まで広げ、ホームページを使った情報公開でも意欲的取り組みが行なわれているとの事です。

ところで
●「千葉市一般廃棄物処理基本計画」の中では一つの大きな目標として「一人一日ごみ150g減量」が掲げられています。この150gの根拠は何だったのでしょうか?またいつまでの達成目標なのでしょうか?220万都市名古屋でも3年間で335gの減量を達成しています。このような大きな目標を設定するお考えはないのでしょうか?
家庭系ごみの中で「紙、生ごみ、プラスチック」が発生総量の80%を占めています。この3種をどのように減量資源化していくのかが、当面の課題であることにかわりはありません。

●紙類について、市民ネットでは、2000年度の処分量11.8万トンのうち、新聞・折り込みチラシ・雑誌・パンフレット・ダンボール・飲料容器・包装紙・紙容器などを、ステーションを利用した回収を含め、集団回収・事業者回収を進める事で70%は資源化可能と試算しました。千葉市では紙類の資源化可能率はどのように考えて居られますか?またその資源化率達成に向けどのように取り組んでいこうとお考えですか?

●生ごみについてはごみの中でも大きな部分を占めるにもかかわらず、その対策があまり進んでいるとはいえません。しかし市民の関心は高く、昨年市民ネットが実施した「まちづくりアンケート」では回答を寄せられた約6000名のうちの半数近くの方が「家庭ごみの排出量削減のための方法として、生ごみの堆肥化のシステムづくりが有効」と応えておられました。現在千葉市では学校に生ごみ処理機を設置したり、モデル事業として「地域型生ごみ処理機」の設置を進めてこられましたが、現状とその評価はどうのようなものでしょうか?

●大都市では生ごみの収集・堆肥化などの事業は難しいといわれています。しかし先ほどの名古屋市では2003年度、家庭から排出されるごみの堆肥化を新規事業として盛り込んでいます。これは市内の1学区約4000世帯を対象に、可燃ごみから生ごみだけを分別して収集し民間資源化施設で堆肥化するものです。収集は現行の体制の中で調整し、費用としては各戸へ配布するふたつき専用容器と専用袋の費用、民間への処理委託費などで3200万円が計上されています。これは2001年度より始っていた200世帯、460世帯を対象としたモデル事業の延長線上にあるもので、選ばれる地域も一戸建て・集合住宅・商業地域が混在する一般的都市部との事です。このような取り組みも生ごみ減量策として有効ではないかと考えます。千葉市でも取り入れていただきたいと思いますがいかがでしょうか?

●もちろん堆肥化してもその活用先は今のところ限られています。名古屋市としても全市的な導入は「他の処理方法と併せて見極めが必要」とのことでしたが、他の方法として家庭の生ごみから排出されるメタンガスを利用・活用する調査研究にも乗りだしています。他の自治体でも見られるようですが、千葉市でも堆肥化以外の利用法はなにか検討されているのでしょうか

●ごみの資源化の前に立ちはだかる問題として「容器包装リサイクル法」があります。2000年5月に成立した「循環型社会推進基本法」以前に作られたこの法律には、大量生産・大量消費という社会構造を不問にしたまま大量廃棄物を税金でリサイクルしていくものではないか、という批判があります。実際プラスチックの排出量は増加しています。経費のかかる収集選別が市町村の負担であるなど「拡大生産者責任」が不徹底なこの法の廃止も含めた見直しへの動きが全国にありますが、千葉市として何か具体的な動きを考えておられますか?ちばルールについて 千葉市が目指す「ちば型」の資源循環型社会を実現するため行動指針となる「ちばルール」の策定が現在進められています。「ごみ減量ちばルールづくり懇話会」が取りまとめた中間報告が公表され、4月15日から5月15日まで市民意見が求められていました。今後寄せられた意見も含め調整が行なわれ、夏頃には「ちばルール」の提言が行なわれる予定と伺っています。

 今回寄せられた市民意見は5件と聞いています。「ごみ」という課題は市民にとって参加しやすい、関心のある事柄だと思いますが、本当に市民とともに「ちばルール」を作り上げていこうという思いが覗えません。市民の参加意識を高めていく絶好の機会であったのに、このように意見数が少ないというのは全く残念です。

●そこでお伺いいたしますが、今後最終提言を受け「ちばルール」を策定していく中で市民参加をどのように考えておられるのでしょうか

●以前からネットでは「ちば型」という表現があいまいではないか、とを述べてきました。「ちば型の循環型社会」は「ちばルール」を考える上での基礎だと思います。「ちば型循環型社会」とはいったいどういう意味を持つのでしょうか。

●中間報告では「可能な限り早期に実現すべき「ちばルール」事業」として5項目の取り組みがあげられています。しかしこの5項目についてはすでに各地域で実施されています。この「ちばルール」の中でさらなる推進策をどのように展開していくおつもりか、お考えを聞かせて下さい。

●この中にリユースに関する項目がないこと(ことに修理という観念がないこと)、ごみのなかで大きな割合をしめる生ごみに関する項目がないこと、発生抑制に関して行政としての責務への項目がないことは問題ではないかと考えますがいかがでしょうか?

●食品トレイやプラスチック類に積極的な店頭回収が奨励されていますが、これはプラスチックの大量リサイクルにつながる恐れがあると考えますか、いかがでしょうか?千葉市としてのプラスチックに対する減量や資源化の基本的な考え方はいったいどのようなものなのでしょうか。


2回目
資源化の推進について
 150gという目標値ですが、これはあくまでもごみ総量を人口で割った数値から導き出されるわけですから、結果として表れる数値であって、実際の生活とはかけ離れていると思います。それをビジョンとして掲げられても実感がなく、ごみを排出するものとしては「実際どうしたらいいのよ」と感じます。5年後には見直しを予定されているとの事ですので、今後、このような数値を目標として掲げることの妥当性も含め、ごみ減量目標値の設定についてしっかり議論していきたいと思いますのでよろしくお願いします。

●家庭系紙類の資源化可能率を70%と見ておられるとのこと。私たちネットの試算と同じで、「よかった」と感じているところですが、我々の検討でも、この資源化率を達成するためには、ステーションでの紙類の回収などかなりの工夫が必要、というふうに考えています。お答えの中でも「集団回収の充実」という言葉がありましたが、集団回収空白地区への対応や、ステーション回収をどのように組み入れるのか、など具体的な方法について計画がありましたらご説明ください。

●生ごみの処理については非常に悩ましいと考えています。処理そのものの難しさとともに、処理されたものの活用方法も非常に限られているのが現状です。地域型の生ごみ処理については、その評価について現在検証中とのことですが、その中で2次処理のあり方やまた堆肥の活用について、庁内の関係する部局や民間を含めた関係各機関との連携を当然進められていると思いますが、現在の状況を教えて頂きたいと思います。

ちばルールについて

●パブリックコメントに寄せられた意見が5件のみであったという事からも、この「ちばルール」づくりそのものが市民の間に浸透しているとは言い難く、市民参加が不十分であったと言わざるをえません。この状態で市民意見が反映されていると感じておられるのなら、それは改めて頂きと思います。今後、懇話会からの最終提言を受け「ちばルール」策定にあたられる訳ですから、その段階で「再び」具体的な市民参加のあり方を考えて頂きたいと思いますが如何でしょうか。何か具体的な案はお持ちでしょうか?

 現在千葉県では「健康福祉千葉方式」を県民の間に広め、地域福祉計画の策定に向け県内各地でタウンミーティング、準備会、勉強会などが開催されていっています。このようなきめ細やかな地域集会を経て始めて住民に広く周知する事ができ、計画段階からの住民参加が可能となります。ぜひご検討頂きと思います。

●「ちば型循環型社会」については、いったいこの「ちば型」がどういう特長を持つのか、という事をお伺いしたかったものです。もう一度ご説明をいただきたいと思います。

●プラスチックの減量や資源化の考え方について千葉市としては第一義的には発生抑制、との回答でしたが、では具体的にどのような形での抑制策を考えておられるのでしょうか?

prev next