学校教育の現状と教職員配置について

福谷 章子

市民ネットワークちばでは、子どもの居場所について考えてまいりました。先ほども長谷川さんより、さまざまな子どもの居場所について質問がありましたが、ここでは、多くの子どもたちが長い時間を過ごす学校という居場所に関する質問をいたします。

 まず、1.学校教育の現状と教職員配置について質問いたします。
 今、中学生はたいへん厳しい状況に置かれています。将来への夢を描けないような社会状況の中で、たびかさなる高校受験制度の変化や子ども同士の複雑な人間関係にみまわれ、とりわけ学校生活においては大きなストレスを抱えている子どもたちが少なくありません。現場の先生にお尋ねすると、ひとりひとりとじっくり話せばとてもいい子なのに、2〜3人のグループになると、ガラリと変貌してしまい、意思の疎通ができなくなってしまう子どもたちが増えている、と一様におっしゃいます。この傾向は年々顕著になるともおっしゃっています。指導課の集約によれば、千葉市の中学校では平成11年度から平成13年度の3年間に、生徒間暴力が44件から63件に、器物損壊が24件から64件にと増加しています。このように中学校における子どもたちの荒れが、友人間や物に対して顕在化していることに大きな危機感を感じます。
 中学の3年間は子どもから大人へと著しく成長する時期であり、複雑な心の変容を持て余し、しっかり向き合ってくれる大人を求めています。親からの自立を意識し始めるこの時期に教師が果たすべき役割は大変重要であり、少なくとも学校にその居場所を求めてくる子どもたちに対しては、余裕を持って向きあえるような教職員配置をするよう教育環境を整えるべきであると考えます。そこでお尋ねします。

1)学校内で起こる生徒間暴力や器物損壊などの事件は、当事者のみならず周囲の生徒にも大きな影響を及ぼすため、生徒指導に時間と労力を割く必要がありますが、一般的にはどのような対処が取られているのでしょうか。

2)現状の教員体制では充分な配慮ができず、授業も成り立たない学校もあると聞いていますが、実態はいかがでしょうか。

3)不足する教員を補填するような制度が千葉市にはあるのでしょうか。

4)今後、千葉市として、国からの補助に左右されることなく、教職員配置の確保を何らかの方法で講じる意思があるのかどうかお聞かせください。

 

2回目質問
ご答弁ありがとうございました。
引き続いて2回目の質問を、要望を織り交ぜながら、させていただきます。
まず、学校教育について
 学校内で起こる生徒間暴力や器物損壊などの発生件数は、全国的に増加の傾向にあるとのことですが、文部科学省が平成14年12月に報道発表したところによれば、平成13年度の学校内外における暴力行為の発生件数は、前年度より全国的に減少しています。この減少は増加傾向の流れの中での一時的なものなのか、この先も減少に向かうのかは今後の統計結果を待たねばなりませんが、そんな中でも、千葉市は増加しているのです。その原因は、いったい何だろうかということを、わたしたち大人が真剣に考え、子どもたちと向き合っていこうという姿勢を持たなければ、希望を失った子どもたちに生きる気力を与えることはできません。

 生徒間暴力や器物損壊への対処は、「当事者から事情を聴取し、状況を的確に把握するとともに当事者への指導をする」とのことですが、そんなに簡単に解決できないのが現状です。学校における生活時間の中で教員は、教科指導、生徒指導、部活動指導を通して、他の何十人という子どもたちとの関わりもあります。内面に悩みを抱え、教師のゆとりが感じられる瞬間をひたすらに待っている子どもたちも大勢います。それらの子どもたちに対し、ついついなおざりな対応にならざるを得ないのが、今の中学校の現状です。

 保護者も、必ずしも快く協力してくれるとは限りません。警察のお世話になっても、引取りはいつも教員というケースをたびたび耳にします。
教職員定数改善計画もわずかずつではありますが、緩やかになってきており、昨年度より千葉市も小学校1年生に対して「少人数指導教員配置事業」できめこまかな学習指導を行なっているとのことです。

 今後、中学校においては、どのようなきめ細かい指導を考えておられるのか、お聞かせください。また、県教育委員会に特別な加配要望をして配置された教員は何名でしょうか。そしてそれは、十分な配置でしょうか。認められなかった加配要望があればお聞かせ下さい。

緑区おゆみ野の中学校の状況ですが、おゆみ野の人口は現在約35,000人です。都市化に伴って青少年非行が増加するという研究の成果がありますが、新たに地区計画がかかったおゆみ野の6地域に人が貼りついた場合の人口予測をお聞かせください。
 既存の学校施設にエレベーターを設置することについては、設置場所や構造上の問題等、解決すべき課題が多いとのことですが、千葉県内でもいくつかの自治体であとづけでエレベーターを設置しています。
 設置に係る構造上の問題等については解決可能なことと考えますので、是非あとづけを実施している自治体の調査や情報収集をしていただき、既設校へのエレベーター設置について前向きに検討していただきたいと考えますが如何でしょうか。
3回目
さて、深刻なのは子どもの問題です。
 中学生の問題は、学校の中だけの問題ではありません。
 児童憲章にもありますように、人として尊ばれ、社会の一員として重んぜられ、よい環境の中で育てられる、それが子どもです。大人にはなく、子どもにある唯一の権利は成長発達権です。成長発達権を保障するために、わたしたち大人はよい環境を整えねばならないのです。どんな子どもであっても、どこにいても、どのような発達のペースを持っていようと、その子なりの環境を整備していくのが、教育行政に携る者の使命ではないでしょうか。
 学校における教職員も、人口急増地域の新設校も、エレベーターもその子なりの環境となります。最低限の環境ではなく、最良の環境を整備すべきです。
 県費負担制度が堅持される限り、千葉市独自の教職員配置ができないとのことですが、他市はどうでしょうか。日本経済新聞社と日経産業消費研究所の調査によりますと、千葉県内だけをみましても、成田市、旭市、柏市、我孫子市、浦安市、袖ヶ浦市の6市は、市の全額負担で非常勤講師を独自に採用しています。
 教員という立場ではなくても、学校教育の中で、子どもたちと関わりをもつ大人の存在を工夫することによって、改善される問題もあろうかと思います。
 Jリーグの試合が観戦できるサッカー場が整備される一方で、部活動でサッカーを満足にできるような環境も整っていない中学生がいる。
教育長もおっしゃるように、「人間尊重の教育」の千葉市なのですから、もっと踏み込んだ取り組みがされるよう要望して、わたしの質問を終わります。
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